Trademark Appeal Case
図形商標の称呼・観念の有無
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900246(T2010−900246/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5321751号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成21年11月20日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成22年5月14日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第698874号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、1998年9月17日に国際登録、2000年9月20日に国際商標登録出願(事後指定)、第25類「Clothing, footwear and headwear.」及び第28類「Games, toys; gymnastics and sports apparatus not included in other classes;Christmas tree decorations.」を指定商品として、平成13年6月22日に設定登録され、その後、平成20年10月23日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標と引用商標は、平仮名の「ひ」を基調とする点において共通し、これらがジーンズ等のバックポケットのステッチ模様として使用された場合は、これに接する需要者が、該「ひ」の図形に印象付けられるから、両者を時と所を異にして離隔的に観察した場合は、外観上相紛れるおそれがある。
また、本件商標と引用商標は、平仮名の「ひ」を基調とするものであるから、これより「ヒ」の称呼を生ずる。してみると、本件商標と引用商標は、「ヒ」の称呼を共通にする称呼上類似の商標である。
さらに、本件商標と引用商標は、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否
ア 本件商標
本件商標は、別掲(1)のとおり、外周を破線で描いた五角形よりなり、その内側に、おおむね該破線に沿って描いた縫い目のごとく表された実線2本と、これらの線の左右の各辺の上部から約5分の2のところから、内側に向かって平行に引かれた縫い目のごとく表された2本の実線より構成される平仮名の「ひ」状の図形よりなるものであって、構成全体として、破線と実線とで構成されるジーンズ製のパンツ等のバックポケット及びその内部に表された平仮名の「ひ」状のステッチ模様であると理解されるというべきである。そして、本件商標は、構成全体の特異性をもって認識されるとみるのが相当であるから、これより特定の称呼、観念は生じないものといえる。
イ 引用商標
引用商標は、別掲(2)のとおり、黒塗りのローマ字の「U」字状のものを右方向に横に倒した図形よりなるところ、その構成中、右側の開口部は、その両端が鋭く尖り、かつ、かえし(逆鉤)を有してなり、また、左側の曲線部は、曲線の中心部に行くに従い幅広となっているものである。そして、引用商標は、構成全体の特異性をもって認識されるとみるのが相当であるから、これより特定の称呼、観念は生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標との対比
以上によれば、本件商標と引用商標は、その構成が破線と実線よりなる図形であるか、あるいは、黒塗りの図形であるかの点において大きな差異を有し、また、本件商標中の平仮名の「ひ」状の図形が縫い目のごとく表された実線2本の平行線よりなるのに対し、引用商標において、ローマ字の「U」字状の開口部の両端が鋭く尖り、かつ、かえし(逆鉤)を有し、曲線部の中心が幅広になっている点等において差異を有するばかりでなく、両者を構成全体として観察した場合においても、前記のとおり、本件商標は、破線と実線とで構成されるジーンズ製のパンツ等のバックポケット及びその内部に表された平仮名の「ひ」状のステッチ模様であるとの印象を与える図形であるのに対し、引用商標は、ローマ字の「U」字型をした銛の先端部を想起させる図形といった差異を有するものであるから、両者は、看者に与える構成全体の印象においても大きく相違するものである。
してみれば、本件商標と引用商標は、これらを時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、外観上互いに紛れるおそれはないというべきである。
また、本件商標と引用商標は、前記認定のとおり、いずれも特定の称呼、観念を生じないものであるから、称呼及び観念においては、比較することができない。
エ したがって、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきであるから、本件商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとする申立人の主張は、理由がない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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