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結論

敗訴(請求棄却)

商標「眉尻キマル」の品質表示の識別性(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判異議2010−900252(T2010−900252/J7))

審判番号
異議2010−900252(T2010−900252/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「眉尻キマル」
争点(論点)
品質表示の識別性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
第3類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2010−900252(T2010−900252/J7)・異議)は、本件商標「眉尻キマル」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「品質表示の識別性」です。指定商品・役務は第3類に属します。特許庁は「登録第5323549号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5323549号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5323549号商標(以下「本件商標」という。)は、「眉尻キマル」の文字を書してなり、平成21年6月18日に登録出願され、第3類「化粧品」を指定商品として、平成22年2月1日に登録査定、同年5月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきものであると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。

(1)商標法第3条第1項第3号について

本件商標の指定商品であるアイブロウ製品は、眉頭から眉尻まで眉の形を描く商品であるが、アイブロウ製品において「眉尻、キマる」、「眉尻ラインも見事にキマル」などの例に見られるように、「眉尻」及び「キマル」を組み合わせた語句が普通に使用されていることから、何人も本件商標からは、「眉尻までしっかり描ける商品」を直感し、認識することは明白である(甲第1号証)。

すなわち、本件商標をその指定商品に使用するときは、単に商品の効果、品質を表す標章に過ぎないから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第16号について

本件商標を、「眉尻までしっかり描ける商品」以外の指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「眉尻までしっかり描ける商品」であるかのように直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号について

甲第1号証は、いずれもインターネット打ち出し資料抜粋(全9枚)であるところ、申立人の指示した箇所などによれば、以下の事実が認められる。

ア 前記資料の6枚目の中段に、「<2980円以上送料無料>Kパレット リアルラスティングアイブロウ24h...」の見出しの下、「2009年11月5日・・・!平筆毛筆タイプコシのある平筆毛筆だから簡単に理想のラインが描け、眉尻ラインも見事にキマル。」の記載。

イ 同6頁目の下段に、「2009年09月−Tokiwa Lounge」の見出しの下、「ちなみに...ほどよい硬さの芯でふんわり描けて眉尻もキマる !」の記載。

ウ 上記6枚目の資料以外、すなわち、1枚目及び2枚目は、打ち出し日が2010年7月23日であるほか、ウェブサイトの掲載日及び商品の発売日などが不明であること、3枚目は、打ち出し日が2010年9月13日であるほか、ウェブサイトの掲載日及び商品の発売日などが不明であること、4枚目ないし7枚目は、「眉尻キマル」についてのGoogleの検索結果一覧上位20件であるが、上記ア及びイの記載部分を除き、打ち出し日が2010年7月23日であるほか、ウェブサイトの掲載日及び商品の発売日などが不明であること、8枚目及び9枚目は、「眉尻キマル」についてのYahooの検索結果一覧上位10件であるが、打ち出し日が2010年7月23日であるほか、ウェブサイトの掲載日及び商品の発売日などが不明であることが認められる(ただし、価格の現在日が表示されているものも2件あるが、いずれも識別性の判断基準日である査定日以降のものである。)。

エ 以上の認定事実によれば、「眉尻キマル」の語そのものが使用されている事例はなく、該語に関連する本件商標の登録査定前の使用例として認められるものは「簡単に理想のラインが描け、眉尻ラインも見事にキマル」及び「ほどよい硬さの芯でふんわり描けて眉尻もキマる」の2件にすぎず、その他の使用例は、ウェブサイトの掲載日及び商品の発売日などが不明のため本件商標の登録査定前の使用とは認められないものであるから、未だ申立人の提出した証拠のみによっては、本件登録異議の申立てに係る商品「化粧品」を扱う業界において、「眉尻キマル」の語が、「眉尻までしっかり描ける商品」を意味するものとして一般的に認識され、使用されているとまでは認めることができない。

なお、当審において職権をもって調査したが、「眉尻キマル」の文字が、商品「化粧品」について、商品の品質等を表すものとして取引上、普通に使用されている事実を発見することはできなかった。

してみれば、本件商標をその指定商品に使用しても、商品の品質、効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえないものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。

したがって、本件商標は商標法第3条第1項第3号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第16号について

本件商標は、上記(1)のとおり、「眉尻までしっかり描ける商品」を需要者に認識させるものとはいえないから、これを「眉尻までしっかり描ける商品」以外の商品に使用しても、あたかもその商品が「眉尻までしっかり描ける商品」であるかのように直感させ、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるともいえないものである。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第16号に該当しない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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