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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−19964(T2010−19964/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「BLACK CARD BENEFITS」の欧文字を標準文字で表してなり,第35類及び第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,2009年1月22日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して,平成21年7月17日に登録出願され,その後,指定役務については,原審における平成22年4月9日付け手続補正書により,第35類「割引特典及びキャッシュバック・景品・商品券等による報奨並びに商品・サービスと交換可能な航空会社のポイント・トラベルポイント等のポイントを付与することによるクレジットカードの利用促進策の企画及び実行の代理,商業又は広告のための展示会の企画・運営,商業又は広告のための見本市の企画・運営,通信販売による商品の受注・発注事務の代行」及び第36類「チャージカードの利用者に代わってする支払代金の清算,クレジットカードの利用者に代わってする支払代金の清算,デビットカード利用者に代わってする支払代金の清算,金融又は財務に関する情報の提供,財務管理,金融又は財務に関する助言,コンピュータネットワークを利用した支払代金の決済の代行,クレジットカード利用に際しての取引の信用承認,支払能力に関する財務の評価,クレジットカード・デビットカードを利用した購入商品・役務に対する補償,傷害保険の引受け,旅行に関する保険の引受け,信用保険の引受け,購入品保険の引受け,クレジットカードでの購入品の保証延長契約の代理」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は,以下の(1)及び(2)のとおり,認定,判断し,拒絶したものである。

(1)商標法第6条第1項及び第2項について

指定役務は,商標とともに権利範囲を定めるものであるから,その内容及び範囲は明確でなければならないところ,本願の指定役務には,その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない役務が含まれている。また,そのため,本願は,政令で定める商品及び役務の区分に従って役務を指定したものと認めることができない。

したがって,本願は,商標法第6条第1項及び第2項に規定する要件を具備しない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は,「ベネフィット」の片仮名文字を横書きしてなり,平成4年9月29日に登録出願,第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として平成7年9月29日に設定登録され,その後,存続期間の更新登録がなされている登録第3073864号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって,同一又は類似の役務について使用をするものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第6条第1項及び第2項について

前記1のとおり補正された本願の指定役務は,いずれも,商標法施行令第1条にいう別表の,「第三十五類 広告、事業の管理又は運営、事務処理及び小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」又は「第三十六類 金融、保険及び不動産の取引」に属し,その内容及び範囲は明確なものである。

したがって,本願は,商標法第6条第1項及び第2項に規定する要件を具備するものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は,前記1のとおり,「BLACK CARD BENEFITS」の文字を同じ書体,同じ大きさで書してなり,「BLACK」,「CARD」及び「BENEFITS」の各文字部分は,同間隔に配されているから,構成全体としてまとまりよく一体的に表されているものであり,「BENEFITS」の文字部分は,後半部分にあることも相まって,格別,看者の注意を引くものとはいえない。

さらに,本願商標の構成文字全体から生ずる「ブラックカードベネフィッツ」の称呼も格別冗長というべきものではなく,無理なく一連に称呼できるものである。

その他,「BENEFITS」の文字部分のみが着目され,独立して取引に資されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

そうすると,本願商標は,その構成文字全体に相応して,「ブラックカードベネフィッツ」の称呼が生じ,全体として成語を形成するものではないから,特定の観念を生じさせない一種の造語として理解されるというのが相当である。

他方,引用商標は,前記2(2)のとおり,「ベネフィット」の文字を書してなるものであるから,これより「ベネフィット」の称呼及び「利益」の観念が生ずるものである。

そこで検討するに,本願商標と引用商標の外観は,一見して区別し得るものであり,本願商標から生ずる称呼「ブラックカードベネフィッツ」と引用商標から生ずる称呼「ベネフィット」も,その音構成及び構成音数において明らかな差異を有するものであるから,明瞭に聴別できるものである。

そして,本願商標からは特定の観念が生じないから,観念上は,本願商標と引用商標を比較することができない。

してみれば,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても,相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。

(3)むすび

したがって,本願が商標法第6条第1項及び第2項に規定する要件を具備しないものとし,本願商標が同法第4条第1項第11号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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