sokuhyo

Trademark Appeal Case

指定商品と使用事実

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2009−300152(T2009−300152/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4256210号商標(以下「本件商標」という。)は、「SANITEC」の欧文字と「サニテック」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成9年5月22日に登録出願、第10類「病院用機械器具」を指定商品として、同11年4月2日に設定登録され、その後、同21年5月26日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張(要旨)

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁並びに平成21年12月17日付け上申書において以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により、取消されるべきものである。

2 答弁に対する第1弁駁

(1)反論の根拠

被請求人は、答弁書において、「当該商標『サニテック』を含む医療廃棄物滅菌処理装置の紹介」、「医療廃棄物処理分野において、パイオニアとして構築してきた基盤、長年の努力、高額な対価を払ってくれた」などと述べており、これは、本件商標を使用している商品が「医療廃棄物処理装置」であることを自認するものである。そして、「医療廃棄物処理装置」の類似群は、09G63であり、本件商標の指定商品「病院用機械器具」の類似群10D01とは、類似群を異にするから、本件商標が、上記本件審判に係る商品について使用されていないことは明らかである。

(2)乙第1号証について

乙第1号証に記載されている、被請求人の使用に係る装置は、前記(1)で述べたとおり、本件審判請求に係る商品ではない。したがって、上記乙第1号証によっては、本件商標が、本件審判の請求の登録前3年以内に、その指定商品「第10類 病院用機械器具」についての使用(以下「使用事実」という。)が証明されない。

また、乙第1号証−2(乙第1号証−3)において、被請求人は、マイクロウエイスト社の日本における総代理店である旨主張している。しかしながら、マイクロウエイスト社は「Sanitec MDU」に関する知的所有権(特許、商標、ソフトウェア、企業秘密等々)のライセンスの所有者にすぎない(乙第1号証−2及び乙第1号証−3)。このことは、マイクロウエイスト社は、「Sanitec MDU」に関する知的所有権の所有者ではないことを表している。乙第8号証の「サニテック社製マイクロウェーブ照射装置(サニテック医療廃棄物処理システムHG−A100S/HG−A250S、移動式250M)」の記載とあわせると、「Sanitec MDU」に関する知的所有権の所有者は、サニテック社であり、マイクロウエイスト社は、単なるライセンシーにすぎぎないことは、明白である。したがって、マイクロウエイスト社が有するライセンスの内容いかんによっては、「Seiko Internationalが本件商標の指定商品に該当する『マイクロウェーブ減菌処理装置』を日本市場にて取り扱う権利を有していた」という答弁書の主張には、疑義がある。

(3)乙第2号証について

乙第2号証の日付は、「1999年8月16日」という記載があるところ、これは「審判の請求の登録前3年」よりも前の日付である。被請求人は、契約は、現在も有効である旨述べているが、被請求人提出に係る全証拠をみても、同事実は、証明されない。したがって、乙第2号証によっては、使用事実の要件が証明されない。

(4)乙第3号証について

乙第3号証には「医療廃棄物(感染性廃棄物)の中間処理」の記載が認められるので、被請求人の使用に係る装置は、前記「2(1)」で述べたとおり、本件審判に係る商品ではない。したがって、乙第3号証によっては、使用事実の要件が証明されない。

(5)乙第4号証について

乙第4号証は、被請求人に係る装置の設置先リストであり、本件商標の使用証明に係るものではない。また、乙第4号証に記載の「マイクロウェーブ減菌処理装置」は、本件審判に係る商品ではない。

(6)乙第5号証について

乙第5号証には、被請求人が答弁書で述べているとおり、たしかに「SANITEC」及び「サニテック」の名称を付した装置の説明が掲載されている。しかしながら、被請求人の使用に係る装置は、前記(1)で述べたとおり、本件審判に係る商品ではない。このことは、乙第5号証に「サニテック医療廃棄物処理システム」と記載されていることからも明らかである。したがって、乙第5号証によっては、使用事実の要件が証明されない。

(7)乙第6号証について

乙第6号証に記載されている、被請求人の使用に係る装置は、前記(1)で述べたとおり、本件審判に係る商品ではない。このことは、乙第6号証に「サニテック医療廃棄処理システム」及び「サニテックは・・・中略・・・医療廃棄物処理装置です。」と記載されていることからも明らかである。したがって、乙第6号証によっては、使用事実の要件が証明されない。

(8)乙第7号証について

乙第7号証に記載されている、被請求人の使用に係る装置は、前記(1)で述べたとおり、本件審判に係る商品ではない。したがって、乙第7号証によっては、使用事実の要件が証明されない。

(9)乙第8号証について

乙第8号証に「医療廃棄物処理分野における高周波減菌装置」という項目の記載があり、同項目中に「サニテック社製マイクロウェーブ照射装置(サニテック医療廃棄物処理システムHG−Al00S/HG−A250S、移動式250M)」と記載されている。このことから、被請求人の使用に係る装置は、前記(1)で述べたとおり、本件審判に係る商品ではない。

(10)まとめ

以上述べたとおり、被請求人の提出した書類によっては、本件商標が本件審判の請求の登録前3年以内に、その指定商品「第10類 病院用機械器具」についての使用がされていることの証明がなされていない。

3 第2答弁に対する第2弁駁

(1)弁駁の根拠

被請求人は、サニテックジャパン株式会社が作成した会社案内を提出し(乙第9号証)、「第10〜12頁『7.取扱い製品説明(1)〜(3)』の各製品写真に表れている商標」は、本件商標と同一性が認められる旨述べているが、そもそも上記取扱い製品中には、本件審判請求に係る商品「病院用機械器具」に該当しないものが含まれている。

(2)第10頁の製品について

同製品の名称は、「マイクロ波医療廃棄物滅菌装置」であり、「【都内大学附属病院設置例】」を見ると、同装置は「生ごみ処理機」と共に「廃棄物処理室」に設置されている。この事実は、同製品は「病院用機械器具」ではなく、「医療廃棄物処理装置」の範躊に属する製品であることを示す。

(3)第12頁の製品について

第12頁に掲載されている製品は、「【4】注射針溶断処理装置」、「【5】医療廃棄物用容器」、及び「【5】医療廃棄物用搬送カート」である。上記製品名と上記製品の説明とを合わせて読むと、これら製品はいずれも「医療廃棄物処理装置」の範躊に属することは明白である。

(4)本件商標が審判請求登録3年内に使用されていないことについて

ア 被請求人は、第2回答弁書において登録日前3年以内に販売された事実を示す請求書を提出する(乙第10号証)。」と述べている。この記載から、被請求人は、「販売」の事実を以つて、本件商標の使用を証明する趣旨であると理解できる。

イ 被請求人は、第2回答弁書において、「乙第10号証1の請求書は乙第9号証の第11頁【2】透析フィルタ減菌装置、乙第10号証2の請求書(INVOICE)は乙第9号証の第12頁【4】注射針溶断処理装置に該当するものである。」と述べているが、「【4】注射針溶断処理装置」は上記(3)で述べたとおり、本審判請求に係る商品に該当しない。

また、乙第10号証の1の請求書には「Sanitec R(審決注:「○にR」以下同じ。) 透析フィルタ減菌装置 Steri−Med―1スペアパーツ含む」と記載しているのみで、製品の型番、製造番号等の記載はなく、乙第10号証1の請求書に記載されている製品が乙第9号証の第11頁「【2】透析フィルタ減菌装置」に該当することは証明されていない。

(5)その他

被請求人は、先に提出した答弁書(平成21年5月18日付け)に添付の「マイクロウェーブ減菌装置」について、「大病院における院内減菌処理を目的として開発され」た旨述べ、同装置が「病院用機械器具」に属するのは明確である旨主張しているが、上記2(5)で述べたとおり「マイクロウェーブ減菌装置」は「医療廃棄物処理装置」であることは明らかである。したがって、被請求人の主張は失当である。

(6)まとめ

以上、述べたとおり、被請求人の提出した書類によっては、本件審判請求に係る商品について、審判請求登録日前3年以内に、使用されていることの証明はなされていない。

4 上申書

(1)本審判請求人は、被請求人矢島成倖氏及び同人が代表取締役であるSeiko Internationalが、日本において本件商標を付した商品を販売した事実がないことを裏付ける米国連邦裁判所に提出された宣言を入手致した(甲第2号証)。

(2)上記宣言において、セイコー エンティティーズ(カリフォルニア法人のセイコー インターナショナル インコーポレイテッド、カリフォルニア法人のセイコー ヤジマ インターナショナル及びカリフォルニア個人事業体のセイコー インターナショナルを含む。)は、マイクロ−ウェイスト コーポレーションのいかなる製品の販売もしたことがない旨記載されている(4.、7.ないし10.)。

これにより、被請求人が本件商標を使用したことがないことが明らかになったものである。

第3 被請求人の主張(要旨)

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第11号証(枝番号を含む。)を提出した。(なお、被請求人は、平成21年5月18日付け答弁書において乙第1号証ないし乙第8号証、同年10月16日付け第2答弁書において乙第1号証ないし乙第3号証の号証番号をもって証拠を提出しているので、第2答弁書の号証番号を繰り下げて、乙第9号証ないし乙第11号証と読み替えた。)。

1 答弁

(1)被請求人矢島成倖が代表取締役であるSeiko Internationalは、製造元Micro Waste Corporationより、Seiko Internationalが「マイクロウェーブ滅菌処理装置」の日本市場における総代理店であることを保証するとの平成18(2006)年12月12日付け書簡を受領した(乙第1号証)。

この書簡により、使用証明対象期間(平成18年2月16日から平成21年2月15日)に、Seiko Internationalが本件商標の指定商品に該当する「マイクロウェーブ滅菌処理装置」を日本市場にて取り扱う権利を有していたことを証明している。

(2)また、Seiko Internationalは、平成11(1999)年8月16日付けで、株式会社ダイチサービスと「マイクロウェーブ滅菌処理装置」についての代理店契約を締結した(乙第2号証)。契約者のいずれも解約の申出をしておらず、契約は、現在も有効である。そして、株式会社ダイチサービスは、平成18(2006)年6月に販売会社であるサニテックジャパン株式会社を設立した。

(3)両社は、本件審判の請求登録日前3年以内である、平成18年7月25日付け「新事業提案書」を作成した(乙第3号証)。提案書中写真左に病院用機械器具である「マイクロウェーブ滅菌処理装置」に本件商標を使用していることが分かる。この写真に表れている商標「SANITEC」は、本件商標と同一性のあるものであり、少なくとも社会通念上同一と認められる商標である。

(4)さらに、株式会社ダイチサービスは平成11年10月から平成17年7月にかけて「マイクロウェーブ滅菌処理装置」を日本国内において設置した(乙第4号証)。これにより使用証明対象期間において、契約書に基づき営業販売活動を継続していたことを証明している。

(5)サニテックジャパン株式会社は、インターネット広告サイト環境gooの「環境ソリューション企業総覧(2007年度版)」に企業及び製品の広告を登録(http://eco.goo.ne.jp/business/keiei/solution07/c/08.html)。平成21年5月現在でも閲覧が可能である。この中で、「SANITEC」及び「サニテック」の名称を付した指定商品の説明を掲載し、販売促進活動を行つていることが分かる(乙第5号証)。

(6)商標の使用の状態を顕著に表す資料として、株式会社ナラタのパンフレットを証拠書類として添付する(乙第6号証)。なお、株式会社ナラタは「マイクロウェーブ滅菌処理装置」の転売者である。

(7)マイクロウェーブ滅菌処理装置の転売先である株式会社マイクロエコテックのウェブページ(http://www.microeco.co.jp)においても、当該装置を確認することができる(乙第7号証)。ウェブページが平成18年(2006)から存在し、現在においても閲覧が可能である。

(8)厚生省生活衛生局水道環境部が平成10年3月に発布した「平成9年度 産業廃棄物処理ガイドライン 策定普及事業報告書」の感染性廃棄物中間処理技術に関するガイドライン策定の際、米国専門家の招聘や資料提供等の貢献をし、同ガイドライン内資料IIに当該商標「サニテック」を含む医療廃棄物滅菌処理装置の紹介、および、「資料提供元」として矢島成倖が代表取締を務める米国カリフォルニア法人Seiko Internationalの会社名が記載された。このことにより、「Sanitec/サニテック」の商標が同分野においてブランド化したものと考える(乙第8号証)。

(9)権利者及び業務契約者らは、平成9(1997)年より現在に至るまで、大学附属病院3か所、財団法人、医療廃棄物処理会社等、複数か所に指定商品を設置した。納入先はすべて、機械外装に「SANITEC」の商標を付した状態で使用し、また、代理店や機械購入者は、「SANITEC/サニテック」の商標を使用しながら営業を行っている。

(10)以上述べてきたとおり、本件商標「SANITEC/サニテック」は、本件取消請求に係る指定商品「病院用機械器具」について、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、商標権者により使用されているから、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消されるべきものではない。

2 弁駁に対する第2答弁

(1)被請求人が代表取締役を務める「Seiko International」の代理店「株式会社ダイチサービス」の販売会社「サニテックジャパン株式会社」による平成18年11月13日付け作成の会社案内(乙第9号証)中の、第10〜12頁「7.取扱い製品説明(1)〜(3)」の各製品写真に表れている商標「SANITEC」は、本件商標と同一性のあるものであり、少なくとも社会通念上同一と認められる商標である。

(2)取扱い製品が本件審判請求の登録日前3年以内に販売された事実を示す請求書(INVOICE(乙第10号証2)中、乙第10号証1の請求書は乙第9号証の第11頁【2】透析フィルタ減菌装置、乙第10号証2の請求書(INVOICE)は乙第9号証の第12頁【4】注射針溶断処理装置に該当するものである。

(3)会社案内の取扱い製品は「病院用」、「滅菌」、「機械器具」を主たる特徴としているので、いずれも本件登録商標に係る指定商品「病院用機械器具」(第10類)に属すると解するのが適当である。特に、乙第9号証に掲載されている【2】透析フィルタ滅菌装置、【3】高圧蒸気滅菌装置、【4】注射針溶断滅菌装置といった小型機種においては、医療機関以外での使用は考えにくい商品である。

なお、披読求人がすでに使用証拠としてパンフレットを提出した平成21年5月18日付答弁書に添付の「マイクロウェーブ滅菌装置は大型機種とはいえ基本的には大病院における院内滅菌処理を目的として開発され、会社案内(乙第9号証)第5頁に記載のとおり実際に病院に納品・使用された実績を持つ。

(4)以上により、本件商標は、本件取消請求に係る指定商品について、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者により使用されているから、請求人が平成21年6月24日付で提出した審判事件弁駁書で指摘した内容はいずれも誤りであり、本件登録商標は、商標法第50条の規定によりその登録を取り消されるべきものではない。

第4 当審の判断

1 被請求人の提出の証拠によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、2006(平成18)年12月12日付けの、「Micro−Waste Corporation」から、「Seiko International」に宛てた、書簡及び書簡訳文であり、乙第1号証−1には「Seiko International」、「矢島 成倖」、「代表取締役」と記載され、乙第1号証−3には、「宛先 Seiko International」、「社長 矢島 成倖」との記載がある。

(2)乙第2号証−2は、代理店契約書(抄訳)であり、神奈川県横浜市に主たる事務所を置く「株式会社ダイチサービス」と「セイコーインターナショナル」との間で1999年8月16日付で締結された、サニテック製品の日本における販売代理店契約であり、その証として、左下には、「セイコーインターナショナル」、「代表取締役 矢島 成倖」、「1999年8月16日」、同じく、右下には、「株式会社ダイチサービス」、「代表取締役 本間 辰雄」、「1999年8月16日」の署名がある。

(3)乙第9号証は、作成日は明らかではないものの、内容について「平成18年11月13日 現在に至る」の記載がある「サニテックジャパン株式会社」作成の「会社案内 取扱い製品説明」である。

ア 同号証8頁「5.販売・業務体系」には、「マイクロ波感染性医療廃棄物滅菌装置」、「透析フィルタ滅菌処理装置」、「アルカリ加水分解高圧蒸気滅菌装置」の総代理店・輸出元として、「Seiko International社」が記載され、その輸入先であり、SANITEC製品日本代理店として「(株)ダイチサービス」が記載され、「(株)ダイチサービス」と販売提携を行っている「販売店・Franchiser」として、「(株)サニテックジャパン」が図式されている。

イ 同号証11頁「7.取扱い製品説明(2)」には、「【2】SANITEC R(審決注:「○にR」以下同じ。) 透析フィルタ減菌装置」の文字の下枠内に、操作盤の写真とともに、「SANITEC R」の文字を付した当該装置の写真が掲載され、その下に、「SANITEC R」「Steri−Med Junior」と記載され、その下段には、「特徴」として、「●透析フィルタ・シリンジ・注射針・メス・プラスチック製チューブ・ガラス類等を適正滅菌/●操作性はOA機器を取り扱う感覚で簡単操作/●全自動プログラム滅菌処理/●騒音・臭い・振動等の二次公害に配慮/●UL・CSA安全規格合格品」と記載され、「仕様」として、「機械寸法:838mm(W)×508mm(D)×1067mm(H)電源:200V3相(50Hz&60Hz)電流:20A処理能力:最大15リットル/1回処理時間12分 時間最大50リットル」と記載されている。

(4)乙第10号証1は、「株式会社ダイチサービス」から、「有限会社三友殖産」に宛てた、2007年7月23日付け請求書であるところ、「納品日」欄に、「2007年7月20日」、「品名・規格」欄に、「1.Sanitec R 透析フィルタ滅菌装置 Steri−Med−1 スペアパーツ含む」及び、「2.Sanitec R 透析フィルタ滅菌装置 Steri−Med−Junior スペアパーツ含む」、「数量」欄にはそれぞれ「一式」と記載され、その他、単価、金額(これらの部分は黒くマスキングがされている)等の記載がある。

2 前記1の認定事実によれば、以下のとおり判断することができる。

(1)通常使用権者について

前記1(1)及び(2)によれば、商標権者が、Seiko Internationalの代表取締役であることが認められる。

前記1(2)及び(3)アによれば、商標権者が代表取締役を務めるSeiko Internationalと株式会社ダイチサービスの間において、販売代理店契約が締結されていると認められるから、商標権者は、本件商標について株式会社ダイチサービスにその使用を許諾したとみて差し支えないものといえる。してみれば、株式会社ダイチサービスは、本件商標の通常使用権者と認められる。

(2)使用商品及び使用時期について

ア 前記1(4)によれば、通常使用権者(株式会社ダイチサービス)は、「透析フィルタ減菌装置」(以下「使用商品」という)を受注し、2007年7月20日に、有限会社三友殖産宛に納品(販売)したものと認められる。

イ 商品区分について解説した特許庁商標課編「商品及び役務の区分解説」(国際分類第9版対応)によれば、第10類の「医療用機械器具」の解説として、「医院又は病院で専ら使用される機械器具がこの概念に属する」と記載されており、この「医療用機械器具」の概念に属する「病院用機械器具」については、「診察室又は手術室以外でも直接患者の処置に使用するものはこの概念に含まれる。」とするものである。

そして、通常使用権者(株式会社ダイチサービス)と販売提携を行っている、サニテックジャパン株式会社の作成の「会社案内◆取扱説明書◆(乙第9号証)」によれば、使用商品は、その特徴として、「透析フィルタ・シリンジ・注射針・メス・プラスチック製チューブ・ガラス類等を滅菌」と記載されていることから、その用途は、もっぱら病院内で使用される器具の滅菌を目的とするものと認められ、その装置の大きさも病院内において設置ができる程度のものであるから、主として病院等の医療機関において使用される機械器具といえるものであり、使用商品は、「商品及び役務の区分解説」に照らしてみても、第10類の「医療用機械器具」の概念に属する「病院用機械器具」の範ちゅうの商品とみるのが相当である。

(3)使用商標について

「株式会社ダイチサービス」が「有限会社三友殖産」に宛てた請求書(乙第10号証−1)には、「Sanitec R 透析フィルタ滅菌装置 Steri−Med−Junior」と記載されおり、「Sanitec」の商標を使用していることが認められる。また、サニテックジャパン株式会社の「会社案内 取扱い製品説明」(乙第9号証)によれば、使用商品「SANITEC R Steri−Med−Junior」の正面に「SANITEC」の商標(以下「Sanitec」の商標及び「SANITEC」の商標をまとめて「使用商標」という」。)が使用されていることが認められる。

本件商標は、「SANITEC」の欧文字と、その読みを片仮名文字で表した「サニテック」を上下二段に横書きしてなるものであるから、これより「サニテック」の称呼を生じ、特定の観念を生じさせないものである。

一方、使用商標は、上記のとおり「Sanitec」又は「SANITEC」であるから、その文字に相応して、「サニテック」の称呼を生じ、特定の観念を生じさせないものである。してみれば、本件商標の欧文字部分と使用商標は、その構成文字を同じくし、本願商標の片仮名部分と使用商標とは、片仮名文字及び欧文字の表示を相互に変更するものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認めることができる。

3.請求人の上申書について

請求人は、平成21年12月17日付けの上申書において、商標権者及びSeiko Internationalが日本において本件商標を付した商品を販売した事実がないことを裏付ける米国連邦裁判所に提出された宣誓書の写しを提出し縷々述べているが、本件については、前記のとおり、通常使用権者が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中、「透析フィルタ滅菌装置」について本件商標と社会通念上同一の商標の使用をしたことが認められるものであるから、請求人の上記主張は、採用することができない。

4 まとめ

以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が請求に係る指定商品中、「透析フィルタ滅菌装置」について本件商標と社会通念上同一の商標を使用をしていたことを証明したものといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。