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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−10386(T2010−10386/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「呼吸するブラ」の文字を標準文字で表してなり、第25類「ブラジャー」を指定商品として、平成21年4月22日に登録出願されたものである。

そして、指定商品については、当審における平成22年6月22日付け手続補正書により、第25類「通気性に優れた素材を使用したブラジャー」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4044065号商標(以下「引用商標」という。)は、「呼吸する」の文字を横書きしてなり、平成8年2月7日登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同9年8月15日に設定登録され、その後、同19年5月22日に商標権の存続期間の更新登録がされたもので、現に有効に存続している。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標との類否について

本願商標は、前記1のとおり、「呼吸するブラ」の文字を横書きしてなるところ、その構成中、「ブラ」の文字部分は、「ブラジャーの略。」(株式会社岩波書店 広辞苑 第六版)の意味を有する語であるから、商品「ブラジャー」を指す語であって、その商品を容易に認識させるものである。

そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標の構成中「ブラ」の文字部分が、商品「ブラジャー」を指称する語であり、当該指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有しない部分であるか極めて弱い部分であると理解することから、本願商標を構成する「呼吸する」の文字部分を、自他商品の識別標識としての機能を果たす部分として認識し、商取引に資する場合も決して少なくないというべきである。

そうとすれば、本願商標は、その構成中「呼吸する」の文字部分に相応して、単に「コキュウスル」の称呼及び「呼吸する」の観念が生ずるものである。

他方、引用商標は、前記2のとおり、「呼吸する」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して、「コキュウスル」の称呼及び「呼吸する」の観念を生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標とを比較すると、両者は、「コキュウスル」の称呼及び「呼吸する」の観念を共通にするものであり、また、外観についても、本願商標の要部である「呼吸する」の文字と引用商標の「呼吸する」の文字とは、その綴り字を共通にするものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、その称呼及び観念において共通し、また、外観についても「呼吸する」の文字を共通にし、外観上近似するものであるから、互いに類似する商標というべきであり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。

(2)請求人の主張について

請求人は、補正後の指定商品との関係で本願商標中「呼吸する」の文字部分は必ずしも識別力が強いとは言い難いこと、「ブラジャー」の分野において通気性のよい素材を使用した商品が多数流通していること、さらに本願商標はその構成からしてもまとまりよく一体的に把握されることを総合的に勘案すると、本願商標に接した需要者はここから「あたかも息をしているかのように通気性のよいブラジャー」程度の意味合いを想起しつつ、商標全体を一体不可分のものとして認識するとみるのが相当であり、敢えて「呼吸する」の部分のみを取り出して取引に資するとみる格別の理由を見出すことができない旨主張する。

確かに、請求人の提出する甲第1号証の1ないし6によれば、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、通気性の優れた商品が販売されていることは認められる。

しかしながら、これらの商品との関係において「呼吸する」の文字が「通気性の優れた商品」を表す語として多用されている等の事情は、当該証拠からは見出すことができないことから、当該「呼吸する」の文字の自他商品の識別力が弱いとか、本願商標から「あたかも息をしているかのように通気性のよいブラジャー」程度の意味合いを想起するとはいえないものである。

そして、前記3(1)のとおり、本願商標の構成中「ブラ」の文字部分が、商品「ブラジャー」を指す語であって、その商品を容易に認識させるものであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、当該「ブラ」の文字部分が、当該指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有しない部分であるか極めて弱い部分であると理解することから、本願商標を構成する「呼吸する」の文字部分を、自他商品の識別標識としての機能を果たす部分として認識し、商取引に資する場合も決して少なくないというべきである。

また、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も引用商標とは非類似である旨主張するが、請求人の挙げる過去の登録例は、対比する商標の構成態様等において本願とは異なるものであるばかりなく、商標の類否判断は、当該出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別・具体的に判断すべきものであり、過去の登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものである。

したがって、これらの点についての、請求人の主張はいずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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