Trademark Appeal Case
品質表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−650145(T2009−650145/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「WHOLE CARE」の欧文字を横書きしてなり、第3類「Toothpaste and non−medicated mouthwash.」及び第21類「Toothbrushes and dental floss.」を指定商品として、2007年11月21日にアメリカ国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2008年(平成20年)1月7日に国際商標登録出願されたものである。
2 原査定における拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『WHOLE』の文字と『CARE』の文字を結合して『WHOLE CARE』と書してなるから、これを本願指定商品に使用しても『全体的な歯の手入れに供する商品』という、商品の効能を誇称し、品質を表すに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たすことができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号の該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「WHOLE CARE」の文字よりなるところ、「WHOLE」の文字は、「全体の,完全な,健康な,(病気などから)回復した」(ランダムハウス英和大辞典 第二版 小学館)、「身体の状態が完全に健康な」(ウェブスター英英和辞典1972 日本ブリタニカ)等を意味する語として、また「CARE」の文字は、「看護,ケア,介護」(ランダムハウス英和大辞典 第二版 小学館)、「手入れ」(現代用語の基礎知識2008年版 自由国民社)等を意味する語として一般的に使用されているところ、その構成全体として、「全体的な手入れ」程の意味合いを容易に認識させるものである。
そして、本願の指定商品との関係においては、昨今の健康志向への高まりを背景として、「虫歯予防」、「歯周病予防」、「口臭予防」、「歯垢除去」、「着色汚れ除去」等の様々な効能を総合的に兼ね備えているとする商品が製造、販売されており、注目されているところである。
そうとすると、本願商標をその指定商品中、例えば「Toothpaste」について使用する場合、これに接する取引者、需要者は、「虫歯予防や口臭予防など、歯や口腔のトラブル全体を手入れする練り歯みがき」程の意を容易に認識し、単に商品の品質を誇称しているものであると理解するにとどまるにすぎないから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものと認められる。
(2)請求人の主張(要旨)について
なお、請求人は、「本願商標が、米国、カナダ、イギリス等で登録された事実をもって、本願商標が自他商品の識別標識としての機能を有する」旨、主張しているが、商標の識別性の判断は、各商標につき、それぞれの構成要素を勘案し、個別具体的に判断されるべき性質のものであるばかりでなく、我が国と外国とでは商取引の実情等を異にするものであり、外国における商標の登録制度と我が国のそれが同一のものと解釈しなければならない事情が存するものとは認められない。
そうとすれば、本願商標と同一の商標が外国で登録されている事実をもって、我が国においても直ちに本願商標を登録すべきであるとはいえないことは明らかというべきであるから、請求人の主張は採用することができない。
また、請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も自他役務識別標識としての機能を果たしうるものである旨主張しているが、そもそも、商標の識別性の判断は、各商標につき、それぞれの構成態様や取引の実情等をも勘案し、個別具体的に判断されるべき性質のものであるばかりでなく、請求人の主張している登録例をもって本件の判断が拘束されるものでもないから、請求人のこの主張も採用することができない。
その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。
(3)まとめ
以上によれば、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するものとした原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。