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Trademark Appeal Case

外来語の記述性と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2009−900195(T2009−900195/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5207531号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5207531号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成20年8月7日に登録出願され、第30類「米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類」及び 第35類「広告,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として、同21年1月19日に登録査定、同年2月20日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の指定商品又は指定役務中、第30類「全指定商品」及び第35類「米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての登録は取り消されるべきである旨申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第14号証を提出した。

本件商標は、「イネ(稲)」の属名である「Oryza」の読み、すなわち「オリザ」を単に平仮名で「おりざ」と表したにすぎないものであるから、指定商品中「米」及び「食用粉類中の米粉」又は指定役務中「米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について使用するときは、商品の品質又は役務の質である「米・稲」を表示するにすぎず、自他商品の識別標識として機能を果たし得ないものであり、また、当該商品又は役務以外の商品又は役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれがある。

したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものである。

3 当審の判断

本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、これを構成する各文字は、「お」の文字が太く大きく最上段に配置され、「り」の文字が「お」の文字よりやや小さくその右下に、「ざ」の文字が「り」の文字とほぼ同じ大きさで「お」の文字の左下方であって「り」の文字の左斜め下に、それぞれ配されており、平仮名3文字を毛筆により外観上まとまりよく一体的に表現されており、特徴的にデザイン化された態様であるといい得るものである。

ところで、申立人の提出に係る証拠によれば、本件商標の読みと認められる「オリザ」の音に関係して、「イネ(稲)」の学名が「Oryza sativa」及び「オリザ・サティバ」であることや「米」を「オリザ」と呼ぶことなどの記載がみられる。また、当審の職権調査によれば、羅和辞典(1966年10月増訂新版、1992年2月25刷、株式会社研究社発行)において、「oryza」の意味として、「稲,米。」との記載がある。

しかしながら、申立人の提出に係る証拠に記載されている事実は、学術的にそのようなことが存在していることはいえても、本件商標の指定商品等について、その商品の品質等を表示するものとして一般に使用されているといえるものではない。また、ラテン語において上記のような意味が存在するとしても、そもそもラテン語は古代ローマ帝国の言語であり、我が国において日常的に広く親しまれた言語ではないことからすれば、「オリザ」の音から直ちに「米」の意味を理解し、商品の品質等を表示するものとして認識されるともいえない。

してみれば、本件商標は、平仮名3文字よりなる特定の語義を有しない特徴的にデザイン化された態様として把握されるものであると判断するのが相当である。

そうすると、本件商標は、これをその指定商品又は指定役務について使用しても、商品の品質又は役務の質などを表示するものでなく、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、また、商品の品質又は役務の質について誤認を生ずるおそれもない商標であるといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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