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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「要部抽出と称呼の類否」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2010−214(T2010−214/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2010−214(T2010−214/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
要部抽出と称呼の類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−214(T2010−214/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「要部抽出と称呼の類否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「Gold Loan」の欧文字を横書きしてなり,第36類「資金の貸付け」を指定役務として,平成20年12月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第3140108号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおり,「CitiGold Loan」の欧文字を横書きしてなり,平成4年9月29日に登録出願,第36類「資金の貸付け」を指定役務として,平成8年4月30日に設定登録され,その後,商標権の存続期間の更新登録がなされ,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は,前記1のとおり,「Gold Loan」の欧文字を,「Gold」と「Loan」との間に,約1字分の間隔が設けられて表されてなるものである。

そして,本願商標の構成中,「Gold」部分は,「金,富,財宝,金色,貴重なもの・高貴なもの・素晴らしいもの」等の意味合い有する英語であり,また,「Loan」部分は,「貸与,貸し付け,貸与金,借金」等の意味合いを有する英語(いずれも「小学館ランダムハウス英和大辞典第2版」)であることから指定役務「資金の貸付け」を指す語であり,そうとすれば,「Loan」部分は,役務の出所を識別する機能は有しないものということができる。

また,「Gold Loan」に相当する語は存在しないので,本願商標から固有の観念が生じることはないが,場合により,素晴らしいとの印象を与える貸し付け程の観念を生じさせることがあり得るといえるものであり,構成文字全体より「ゴールドローン」の称呼を生ずるものである。

(2)引用商標について

引用商標は,別掲のとおり,「CitiGold Loan」の欧文字を,ほぼ同じ大きさの太い文字で,右に傾斜させ,横書きで表されてなるところ,「CitiGold」と「Loan」との間には,約1文字分の間隔が設けられているものである。

そして,引用商標の「CitiGold」部分は,該文字に相当する既存の語は存在しないので,その限りでは,格別の観念を生じることはなく造語と理解される。なお,「CitiGold」部分の,先頭の「Citi」は,「city」とは綴りが異なるものの,その音から「都市」との観念,又は「金融機関であるシティグループないし関連会社の商号(略称)である」との観念を生じさせ,後方の「Gold」部分からは,「金,金色,富,財宝,貴重なもの,高級なもの,素晴らしいもの」などの観念を生じさせることがあり得るといえる。

また,引用商標の「Loan」部分は,本願商標と同様に,役務の出所を識別する機能は有しないものと解するのが相当である。

そうとすれば,引用商標は,「シティゴールドローン」ないし「シティゴールド」の称呼が生じさせるというべきである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

ア 外観について

本願商標の外観は,前記1のとおり,「Gold Loan」であるのに対し,引用商標の外観は,別掲のとおり,右に傾斜させた横書きで,特有の書体で表記された「CitiGold Loan」であり,「CitiGold」と「Loan」との間には,約1文字分の間隔が設けられ,さらに,引用商標中の「C」と「G」の間に「iti」の小文字の高さを揃えて配置し,「CitiGold」と表記した特徴的な書体に照らすと,取引者,需要者は,引用商標の「CitiGold」部分をまとまったものとして認識すると解される。

そうとすれば,両商標は,外観において,相違が認められる。

イ 称呼について

本願商標からは,「ゴールドローン」との称呼を生じさせるのに対し,引用商標からは,「シティゴールドローン」ないし「シティゴールド」の称呼を生じさせる。

そして,取引者,需要者は,「ローン」部分については,指定役務である「資金の貸付け」との関係で,識別機能を有する部分と解されないことに照らすならば,両商標は,称呼においても,相違が認められる。

ウ 観念について

本願商標は,全体として,特定の観念は生じないというべきであるが,需要者において素晴らしいとの印象を抱かせるような種類のローンとの観念を生じさせることもあり得るといえる。

これに対し,引用商標も,全体として,特定の観念は生じないというべきであるが,需要者,取引者は,シティバンク銀行株式会社等が属するシティグループが提供するローン(貸付け)ないし金融サービスとの観念を生じさせることもあり得るといえる。そうすると,両商標は,観念が生じないと解した場合には対比ができないが,観念を想起できると解した場合には,互いに相違する。

エ まとめ

以上のとおり,本願商標と引用商標とは,その外観,称呼において相違する。また,観念においては,特定の観念が生じないので,対比することはできないが,他方,シティバンク銀行株式会社等が属するシティグループが提供する貸し付け役務と理解される場合には,観念において相違する。

そうすると,本願商標と引用商標とは,称呼,外観及び観念のいずれよりみても,相紛れるおそれのない非類似の商標である。

(4)結語

以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから,これらを理由として本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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