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Trademark Appeal Case

地名商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−14193(T2010−14193/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「フィジー」の片仮名及び「FIJI」のローマ字を二段に書してなり、第16類「ウエットティッシュ,ペーパータオル,衛生紙,紙製衛生体拭き,紙製衛生顔拭き,皮脂・角質の汚れ拭き取り用ウェットシート,不織布製または紙製の体用汗拭きシート,不織布製または紙製の顔用汗拭きシート」及び第29類「食用油脂,乳製品,肉類・乳製品・食用たんぱくを主原料とする粉末状・顆粒状・カプセル状・液状・錠剤状・固形状の加工食品,野菜又は果実を主原料とする粉末状・顆粒状・カプセル状・液状・錠剤状・固形状の加工食品,加工野菜又は加工果実を主原料とする粉末状・顆粒状・カプセル状・液状・錠剤状・固形状の加工食品,ビタミン・ミネラル・アミノ酸を主原料とする粉末状・顆粒状・カプセル状・液状・錠剤状・固形状の加工食品,カルシウム・マグネシウムを主原料とする粉末状・顆粒状・カプセル状・液状・錠剤状・固形状の加工食品」を指定商品として、平成21年5月29日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『フィジー共和国』を意味する『フィジー』及び『FIJI』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定商品(役務)に使用するときは、商品(役務)の産地・販売地・品質を表示するものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審の判断

1 本願商標について

本願商標は、前記1のとおり、「フィジー」及び「FIJI」の文字を二段に普通に用いられる方法で書してなるものである。

2 そして、「フィジー」の文字(語)は、株式会社岩波書店「広辞苑第六版」において「フィジー【Fiji】」の項に「南西太平洋の中央部、大小300余りの島々から成る共和国。」と、また、「FIJI」の文字(語)は、株式会社大修館書店「ジーニアス英和大辞典初版」において「Fiji」の項に「フィジー(南太平洋上の国;公式名Republic of 〜 Islands;首都Suva)」と、それぞれ記載されているものであり、また、いずれの辞書にも前記以外の意味の記載はない。

3 我が国における「フィジー」の文字が新聞等において使用されている事実について(下線は当合議体により付記した。)

(1)「朝日新聞 東京朝刊」(2008年6月21日付け29頁)

「ハワイ、3世代が合流 歌手・早見優さん アスパラクラブ・ネクストエージ特集」の見出しのもとに、「『夏休みに行きたい海外のリゾートは?』。ネクストエージ世代(50歳以上)と49歳以下の世代のトップ10をそれぞれ紹介します。(回答総数2万2936人、うち50歳以上1万1719人、49歳以下1万1217人、複数回答)★ネクストエージTOP10 (1)ハワイ 4679人・・(中略)・・(

5)フィジー

1885人・・(中略)・・◇49歳以下TOP10 (1)ハワイ 4844人・・(中略)・・

(9)フィジー

1207人」の記載がある。

(2)「繊研新聞」(2007年8月27日付け15頁)

「〈データ データ〉 海外どこ行きたい?何したい?」の見出しのもとに、「『海外旅行、どこに行きたい?』の問いで最も人気だったのは、やっぱりと言うべきか、『ハワイ、グアム、

フィジー

のオセアニア地区』(32.3%)だった。」の記載がある。

(3)「朝日新聞 西部朝刊」(1999年10月20日付け13頁)

「行きたい外国、豪州がトップ リクルート九州調査」の見出しのもとに、「今後行きたい国・地域(複数回答)(1)豪・ニュージーランド 54.5%(2)カナダ・アラスカ 40.7%(3)

フィジー

・タヒチ ニューカレドニア 40.3%」の記載がある。

(4)「地球の歩き方」のウェブサイトにおいて、「フィジー基本情報」の見出しのもと、 「

南太平洋を代表する美しいリゾート地として知られ

ており、国の産業は観光業が第1位。次いで砂糖、魚製品などとなっている。人口の半数をフィジー人が占めており、残りの半数がインド人。ともに親日的で、特にフィジー人の底抜けに明るく人なつこい性格に魅せられ、何度も足を運ぶリピーターも多い。」の記載がある。

(http://www.arukikata.co.jp/country/resort/FJ_general_1.html)

(5)「TBS『日立 世界ふしぎ発見!』」のウェブサイトにおいて、「バックナンバー 第1149回

南太平洋フィジー

楽園の秘密」の見出しのもと、「

日本から南へおよそ7000キロ離れた南太平洋に浮かぶフィジー諸島共和国。大小330もの島々からなり、ダイバーが憧れる美しい海やラグビーの盛んな国として知られています。

」の記載がある。

(http://www.tbs.co.jp/f-hakken/mystery1149_1.html)

(6)「BS−TBS 地球絶景紀行」のウェブサイトにおいて、「#14

南太平洋の笑顔(フィジー)

2010/7/16 O.A」の見出しのもと、「

常夏の楽園、フィジーは300を超す島々からなる国。島ごとに多彩な自然が溢れ、美しいパノラマが旅人を迎えてくれます。

」の記載がある。

(http://w3.bs-tbs.co.jp/zekkei/detail14.html)

(7)「在フィジー日本国大使館」のウェブサイトにおいて、「日・フィジー二国間関係」の見出しのもとに、「(4)経済・貿易関係 貿易関係では、およそ90百万米ドルの貿易額に達している。

2008年には、年間2万1千人の日本人旅行者がフィジーを訪問した

」の記載がある。

(http://www.fj.emb-japan.go.jp/JapaneseVersion/Political/bilateral_fiji_J.html)

(8)「フィジー旅行専門店トーホートラベル」のウェブサイトにおいて、「ご予約をする前に」の見出しのもとに、「フィジーを訪問した観光客は全世界から昨年度で年間約450,000人の観光客の方が訪れています。

そのうち約25,000名の日本人観光客の方がフィジーを訪れています。

」の記載がある。

(http://www.tohotravel.com/new/about-fiji.html)

(9)インターネット検索サイト「Google」を使用して「フィジー旅行」の語を検索すると、約310,000件がヒットし、関連するウェブサイトが表示される。

(http://www.google.com/search?hl=ja&source=hp&q=%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B8%E3%83%BC%E6%97%85%E8%A1%8C&lr=&aq=f&aqi=g3&aql=&oq=)

4 判断

(1)前記2及び3から、次のことを認めることができる。

ア 本願商標を構成する「フィジー」及び「FIJI」の文字は、「フィジー諸島共和国」(外務省HPよりhttp://www.mofa.go.jp/mofaj/area/fiji/data.html参照)を意味する略称、あるいは通称として一般に使用されている。

「フィジー諸島共和国」は、我が国から年間2万人以上の旅行者が訪れる南太平洋のリゾート地であり、さらに、新聞等による「行ってみたい海外旅行先」を問うアンケートでも、ハワイ、グアム等とならび上位に位置されている。

テレビ番組等においても、度々同国の自然、文化等を特集した番組が放映され、また、インターネット検索サイトにより「フィジー旅行」の語を検索すると、同国へのツアー情報が記載されたウェブサイトが相当数存在する。

イ そうとすると、同国は、我が国において、南太平洋のリゾート地として広く知られている国といえる。

(2)商標法第3条第1項第3号該当性について

上記(1)からすれば、「フィジー」及び「FIJI」の文字からなる本願商標は、南太平洋のリゾート地として知られている「フィジー諸島共和国」を容易に認識させるものとみるのが自然である。

そして、本願の指定商品は、前記第1のとおりであり、衛生用の日用品といわゆるサプリメント等であるから、これらはどのような地域でも生産され又は販売され得る日常的な商品といえる。

そうとすると、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者をして、「フィジー諸島共和国」を認識させ、その商品が現実に生産されているかは問わず、同国において生産されたものであると認識させることが決して少なくないものと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標は、その指定商品の産地を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、商標法第3条第1項第3号に該当するものといわなければならない。

(3)請求人の主張について

請求人は、「フィジー諸島共和国」の主要な産業及び貿易品目等について述べ、本願の指定商品が同国において生産され又は販売されているであろうと我が国の取引者、需要者に一般的に認識されるほどのものではない旨を主張しているが、本願商標が産地を表示したものと認識されるものであること、前記のとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。

さらに、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、それらの登録例は、商標の構成等において本願とは事案を異にするものであり、また、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時における、取引の実情を勘案して個別具体的に判断されるべきものであるから、この点における請求人の主張も採用することができない。

(4)結び

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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