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結論

勝訴(請求認容)

商標造語「インフルプロテクタ」の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2010−20720(T2010−20720/J1))

審判番号
不服2010−20720(T2010−20720/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「インフルプロテクタ」
争点(論点)
造語「インフルプロテクタ」の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−20720(T2010−20720/J1)・不服)は、本件商標「インフルプロテクタ」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語「インフルプロテクタ」の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「インフルプロテクタ」文字を標準文字で表してなり、第10類及び第11類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年9月30日に登録出願されたものであり、その後、指定商品ついては、当審において同22年9月15日付け手続補正書により、第10類「診察用クリーンブースにおいて使用するキャスター付き医療用空気清浄機,医療用空気清浄機,その他の医療用機械器具」及び第11類「業務用空気清浄機,空気清浄装置用エアフィルタ,その他の空気清浄装置用部品,空気清浄装置,空気ろ過装置用エアフィルタ,その他の空気ろ過装置用部品,空気ろ過装置,空気調和装置用エアフィルタ,その他の空気調和装置用部品,空気調和装置,その他の暖冷房装置,空気清浄器用エアフィルタ,その他の空気清浄器用部品,空気清浄器,その他の家庭用電熱用品類」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願に係る指定商品中には、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない商品が包含されているから、本願は、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備しない。

(2)本願商標は、「インフルプロテクタ」の文字を標準文字で表してなるところ、「インフル」の文字部分が「インフルエンザ」の略語として使用され、「プロテクタ」の文字が「保護するもの」を意味する英語「protector」に通じる語と認められ、本願指定商品を取り扱う業界においては、近時、インフルエンザ対策用の商品が多数開発・販売されている実情があるから、本願商標は、全体として「インフルエンザから保護するもの」「インフルエンザ対策用のもの」ほどの意味合いを容易に看取させるものである。そうすると、本願商標は、これをその指定商品中、上記意味合いに照応する商品(例えば、「医療用空気清浄機」「業務用空気清浄機」「空気清浄装置用エアフィルタ」等)に使用しても、それがインフルエンザ対策用の商品であることを理解・認識させるにとどまるというのが相当であるから、単に商品の品質、効能を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第6条第1項及び同第2項について

本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、指定商品の内容及び範囲が明確なものとなり、かつ、政令で定める商品の区分に従って商品を指定しているものと認められる。

その結果、本願は、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備するものとなった。

(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、前記1のとおり、「インフルプロテクタ」の文字を同じ書体、同じ大きさにより一連に表してなるところ、外観上まとまりよく一体的に把握し得るものであり、しかも、その構成全体から生ずる「インフルプロテクタ」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標は、その構成中の「インフル」の語が、「インフルエンザ」を表す略語であり、また、「プロテクタ」の語が、「保護するもの」の意味を有する語であるが、当審において調査しても、本願の指定商品を取り扱う業界において、当該「インフルプロテクタ」の文字が、商品の品質などを表示するものとして、取引上普通に使用されていると認めるに足りる事実を発見できない。

そうすると、上記した構成よりなる本願商標は、その構成全体から、原審で説示するような「インフルエンザから保護するもの」「インフルエンザ対策用のもの」程の意味合いを暗示させるとしても、これが、本願の指定商品との関係において、直ちに特定の商品の品質などを直接的又は具体的に表示するものとして、一般に理解されているとは認め難いものである。

してみれば、本願商標は、その構成全体をもって一体的に把握される造語であると認識されるとみるのが相当である。

そうとすると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質などを表示するものでなく、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。

(3)まとめ

前記(1)及び(2)のとおり、本願商標は、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備するものであり、また、同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しないものであるから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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