Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出と類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−6217(T2010−6217/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年6月26日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、原審における同年8月21日付け手続補正書により、第25類「雨靴,運動靴,サンダル靴,婦人靴,幼児靴,長靴」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5155097号商標(以下「引用商標」という。)は、「DIABROCK」の文字を標準文字で表してなり、平成20年1月15日登録出願、第14類「貴金属,キーホルダー,記念カップ,記念たて,イヤリング,貴金属製き章,貴金属製バッジ,貴金属製ボンネットピン,ネクタイ止め,ネクタイピン,ネックレス,ブレスレット,ペンダント,宝石ブローチ,メダル,指輪,ロケット,カフスボタン,貴金属製靴飾り,時計」、第18類「皮革製包装用容器,折りかばん,肩掛けカバン,グラッドストン,こうり,書類入れかばん,スーツケース,手提げかばん,トランク,ハンドバッグ,ボストンバッグ,ランドセル,リュックサック,お守り入れ,カード入れ,買物袋(車付きのものを含む。),がま口,キーケース,財布,信玄袋,パス入れ,名刺入れ,携帯用化粧道具入れ,傘,革ひも,原革,原皮,なめし革,毛皮」及び第25類「イブニングドレス,学生服,子供服,作業服,ジャケット,ジョギングパンツ,スウェットパンツ,スーツ,スカート,スキージャケット,スキーズボン,ズボン,スモック,礼服,オーバーコート,トッパーコート,マント,レインコート,カーディガン,セーター,チョッキ,開きんシャツ,カフス,カラー,スポーツシャツ,ブラウス,ポロシャツ,ワイシャツ,ナイトガウン,ネグリジェ,寝巻き,パジャマ,バスローブ,キャミソール,コルセット,コンビネーション,シャツ,シュミーズ,ズボン下,スリップ,パンツ,ブラジャー,ペチコート,水泳着,水泳帽,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,雨靴,編上靴,運動靴,オーバーシューズ,木靴,作業靴,サンダル靴,短靴,地下足袋,釣り用靴,長靴,ハーフブーツ,婦人靴,防寒靴,メリヤス製靴,木綿製靴,幼児靴,内底,かかと,靴中敷き,靴用継ぎ目革,地下足袋底,履物用甲革,履物用つま先革,半張り底,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として、同年8月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は、別掲に表示するとおり、上段に、赤色からなり上部に4つの小さな長方形を突起させた横長四角形の中に、白抜きで「Diablock」の欧文字を表し、下段には赤色の横長楕円形を配し、該楕円形の中に、白抜きで「ダイヤブロック」の片仮名文字を表した構成よりなるものである。
そして、本願商標は、当該図形内に「Diablock」及び「ダイヤブロック」の文字が表されているとしても、この文字部分と図形部分とを常に一体不可分のものとしてのみ観察しなければならない特段の事情を見いだし得ないものであり、加えて、その構成中、白抜きで表された当該文字部分が、特に看者の目を惹きやすい部分であって、視覚上、該文字部分が分離して認識し、把握される場合があるとみるのが自然であるから、その構成中の文字部分を捉え、これをもって取引に当たる場合も決して少なくないといえるものである。
また、一般に、欧文字と片仮名文字を併記した構成の商標において、その片仮名文字部分が、欧文字の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るときは、片仮名文字部分より生ずる称呼が、その商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、その構成中の「ダイヤブロック」の片仮名文字部分が、「Diablock」の欧文字部分の称呼を特定する役割を果たしているものと無理なく認識できるものであるから、該片仮名文字に相応して「ダイヤブロック」の称呼を生ずるものであり、また、特定の意味を有しない語であるから、一種の造語を表したものと認められる。
他方、引用商標は、「DIABROCK」の欧文字を標準文字で表してなるところ、称呼においては、例えば、既成語でなく欧文字のみの綴りから構成される読みが特定されていない商標の場合にあっては、我が国で最も親しまれた英語風あるいはローマ字風の発音をもって称呼されることが、指定商品等この種の商品に係る取引にあっては一般的といい得るものである。
そして、引用商標の構成中「DIA」の文字は、「diamond(ダイヤモンド・ダイアモンド)」、「dial(ダイヤル・ダイアル)」(いずれも株式会社岩波書店 広辞苑第六版)のように、「DIA」の文字部分の発音が、「ダイヤ」、「ダイア」と発音されることからすれば、その構成全体から、英語読みに倣って、「ダイヤブロック」又は「ダイアブロック」の称呼を生ずるものというのが相当である。
また、引用商標は、特定の意味を有しない語であるから、一種の造語を表したものということができる。
そこで、本願商標と引用商標とを比較すると、両者は「ダイヤブロック」の称呼を共通にするものである。また、外観についても、本願商標の構成中「Diablock」の文字と、引用商標の「DIABROCK」の文字とは、大文字と小文字の差異はあるものの、共に8文字構成からなるところ、異なるのは5文字目の「l」と「R」の文字のみであり、また、いずれも特異な構成態様からなるものではなく、一般に用いられる態様をもって表してなるものであるから、両者が別異のものとして明確に区別されるということもできない。
そうとすると、本願商標と引用商標は、観念上比較できないものであっても、その称呼を共通にし、また、外観についても共通した部分を有するものであるから、互いに類似の商標といわなければならない。
そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標の図形部分は、4つの凸部を上部に備えるブロック玩具を側面から見たときの図形であることを認識させ、強く印象づけるものである旨主張するが、本願商標の図形部分は、前記(1)で認定したとおり、赤い横長四角形の上部に4つの小さな長方形の突起物が出た図形と、その下に、赤い横長楕円形の図形を配しているものであるから、これより、直ちにブロック玩具であると断定することはできない。
また、請求人は、本願商標の「Diablock/ダイヤブロック」から、請求人が販売するブロック玩具である著名な「ダイヤブロック」という観念が生じる旨主張するが、請求人は本願商標を著名と主張するだけで、何らの証拠を提出していないものであるから、前記(1)で認定したとおり、特定の語義を有しない一種の造語と把握、認識されるものであるとみるのが相当である。
さらに、請求人は、引用商標「DIABROCK」については、HPや店舗等においてその称呼を「ディアブロック」と明示した態様で被服、履物、バッグ等のブランドとして大々的に展開されている状況において、一般的に流行に敏感でブランドに対する選別眼、注意力が極めて高い服飾品等の需要者は、ブランド「DIABROCK」を専ら正しく「ディアブロック」と読むものと考えられるので、需要者において引用商標から「ダイヤブロック」という誤った称呼が生じるとは言い得ない旨主張するが、請求人が提出する証拠によれば、引用商標は、決して周知、著名な商標とはいい難いものであり、また、本願商標及び引用商標に係る指定商品の中には、日常的に消費される商品が含まれており、これらを購入する者が特別の商品知識を有しない一般消費者であることに照らせば、需要者が常に相当の注意力を払って商品を購入するものと直ちに認めることができないことから、前記(1)で認定したとおり、「ダイヤブロック」又は「ダイアブロック」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。
以上のとおり、請求人の主張は、いずれも採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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