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商標「パス」と「PASTAPE」の略称の識別力と指定商品(第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2010−29403(T2010−29403/J1))

審判番号
不服2010−29403(T2010−29403/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「パス」引用商標「PASTAPE」
争点(論点)
略称の識別力と指定商品
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−29403(T2010−29403/J1)・不服)は、本件商標「パス」と引用商標「PASTAPE」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「略称の識別力と指定商品」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「パス」の文字を標準文字で表してなり、第5類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成21年6月4日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、当審における平成23年2月3日付け手続補正書により、第5類「外皮用薬剤,鎮痛消炎剤」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、次の(1)及び(2)のとおり判断し、本願を拒絶したものである。

(1)「本願商標は、『パス』の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は『結核治療薬』として用いられる『パラアミノサリチル酸』の略称と認められるから、本願商標を指定商品中『薬剤』に使用するときは、『パラアミノサリチル酸からなる薬剤』であることを容易に理解させるものと認められる。したがって、指定商品中『パラアミノサリチル酸からなる薬剤』に使用するときは、単にその品質、原材料を表示するにすぎないものであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品(薬剤)に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願の拒絶の理由に引用した登録第4305147号商標(以下「引用商標」という。)は、「PASTAPE」及び「パステープ」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成9年10月7日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年8月13日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、前記1のとおり、「パス」の文字よりなるところ、「パス(PAS)」は、抗結核薬の一つである、「パラアミノサリチル酸」の略(語)として使用されているものであるが、本願指定商品について、補正後の指定商品である「外皮用薬剤,鎮痛消炎剤」について、その商品の品質、原材料を表すものではないから、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。

また、「パス(PAS)」の文字は、上記略(語)として用いられるものではあるものの、通常、抗結核薬の関連として使用されるものであるから、本願補正後の指定商品との関係において、「パラアミノサリチル酸」を想起するとはいえない。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生ずるものということができない。

してみれば、本願商標は、同法第4条第1項第16号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、その指定商品について、前記1のとおり補正された結果、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品は、すべて削除された。

その結果、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品とは類似しないものとなった。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(3)まとめ

前記3(1)及び(2)のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではなく、また、同法第4条第1項第11号にも該当するものではないことから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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