結論テキスト
本願の標章は、登録第1586180号の防護標章として登録をすべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2010−17721(T2010−17721/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願標章は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和50年11月19日に出願された商願50−134889に係る商標法65条第1項の規定による、登録第1586180号(以下「原商標登録」という。)の防護標章登録出願として、平成19年9月11日に登録出願された商願2007−96692を原出願とし、同法第68条第1項で準用する同法第10条第1項の規定による防護標章登録出願(分割出願)として、第11類、第16類、第20類、第30類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同21年2月23日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同22年8月6日付け手続補正書により、第16類「文房具類,印刷物」、第20類「陳列台及びその他の家具」及び第41類「芸術の教授,美術品の展示,書籍の制作,演芸の上演,音楽の演奏,教育・文化・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),スポーツの興行の企画・運営又は開催」と補正されたものである。
原商標登録に係る登録商標(以下「原登録商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第23類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和58年5月26日に設定登録、その後、平成5年9月29日及び同15年4月8日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、同年6月18日に第14類「時計,時計の部品及び附属品」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
原査定は、「本願標章は、他人がこれを本願指定商品(指定役務)に使用しても商品(役務)の出所について、混同を生じさせる程に需要者間に広く認識されているものとはいえない。したがって、本願標章は、商標法第64条に規定する要件を具備しない。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
本願の願書並びに原登録商標に係る願書及び商標登録原簿の記載から、本願標章と原登録商標とが同一の構成からなること及び請求人が原商標登録の権利者と同一人であることが認められる。
そして、原登録商標は、請求人が「時計」について使用する商標として、その指定商品の取引者・需要者の間のみならず、我が国において、需要者の間に広く認識されているものということができる。
また、本願標章が、請求人の業務に係る幅広く様々な種類のノベルティ
に付されている(当審における平成22年9月21日付け手続補足書により提出した第2号証)。
さらに、請求人が永年にわたり、多様な芸術文化あるいはスポーツイベント等を後援し、それらに係る様々な媒体の各所に本願標章が付されていることが、例えば、ゴルフ競技会「ロレックスジュニアゴルフチャンピオンシップ」の協賛(同第9号証の5及び同第9号証の6)、日本各地に伝承された自然との共生の知恵を取材、編さん、発信する活動である「日本列島知恵プロジェクト」の協賛(同14号証)、オペラ「『遣唐使』〜阿倍仲麻呂〜」の主催(同第15号証の1)並びに1976年創設の科学・技術・探検・環境・文化遺産の各分野で、独創的かつ革新的なアイディアを持つ個人の顕彰を目的とするロレックス賞、2001年創設の舞踊・文学・映画などの各分野の新進気鋭の若きアーティストを世界中から招請し、巨匠に託す芸術活動であるメントー&プロトジェ・アートプログラム及び2007年創設の海洋研究・調査を遂行するための奨学金であるワールド・アンダーウォーター スカラシップ(同第22号証)等から認められる。
加えて、請求人が永年にわたり、多様な芸術文化活動等を後援していることが、例えば、東京国立博物館のイベント「光彩時空」の協賛(同第15号証の3)、東京芸術大学ほか主催のイベント「薬師寺」の協賛(同第15号証の5)、滋賀県立琵琶湖博物館で開催された講演会「いきもの・ひと・みずの自然史」の協賛(同第16号証の1)、千葉県立中央博物館で開催された講演会「自然史研究−恐竜からDNAまで−」の協賛(同第16号証の2)及び東京都現代美術館で開催された「レベッカ・ホルン展 静かな反乱 鴉と鯨の対話」の協賛(同第17号証)等から認められる。
以上のように原登録商標の著名性が優に認められること及び請求人の原登録商標の指定商品の分野にとどまらない多様な活動の実績とを総合して考察するならば、原登録商標と同一の構成に係る本願標章が他人によって本願の指定商品及び指定役務について使用された場合、これに接する取引者・需要者は、その商品及び役務が請求人の業務に係る商品及び役務であるかのごとく、その出所について混同を生ずるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願標章が商標法第64条に規定する要件を具備しないものとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取り消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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