結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2010−300566(T2010−300566/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1119936号商標(以下「本件商標」という。)は、「HORECA」及び「ホレカ」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和46年12月22日に登録出願、第19類「台所用品(電気機械器具、手動利器及び手動工具に属するものを除く)日用品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として、同50年5月6日に設定登録されたものである。その後3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成17年11月9日に第21類「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),食器類(貴金属製のものを除く。),米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶,アイスペール,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),霧吹き,ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。),植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,じょうろ,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,犬のおしゃぶり,小鳥かご,小鳥用水盤,貯金箱(金属製のものを除く。),お守り,紙タオル取り出し用金属製箱,せっけん用ディスペンサー」とする指定商品の書換登録がなされたものである。
なお、その指定商品中、「愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,犬のおしゃぶり,小鳥かご,小鳥用水盤」についての登録は、平成22年11月5日に、「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く)」、「米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶」及び「植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,じょうろ」についての登録は、平成22年11月8日に、「霧吹き」についての登録は、平成22年11月15日に、それぞれ取消審判の確定登録により取り消されたものである。
請求人は、本件商標の指定商品中「食器類(貴金属製のものを除く。)」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁の理由を要旨次のように述べている。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品中「食器類(貴金属製のものを除く。)」について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実が存しないから、その登録は上記指定商品について商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)弁駁の理由
乙第2,3号証に記載の「ホレカ」は、その表記の仕方が「HORECA」に比較して極端に小さく、その右上角に記されているところ、このように著しく変更を加えた表記は、登録商標の使用の範囲を逸脱したものであり、本件商標の使用とは認められない。
また、乙第2,3号証の裏表紙下端に表示された説明文は、本件商標の由来について説明した文章と理解できるが、このような説明文をもって、請求人の取り消しに係る「食器類(貴金属製のものを除く。)」について本件商標を使用しているということはできない。
その上、このような説明文は、本件商標を付した商品が、ホテルや飲食店向けの業務用の商品であることを理解させるもので、これにより需要者には、むしろ本件商標が商品の用途等を示す品質表示と認識されてしまいかねないものである。
そして、これら乙第2,3号証の資料からは、商品「ガラス製グラス」等を掲載した商品カタログが作成されたことまでは確認できるが、これらのカタログが現にどのように展示または頒布されているのか、あるいは、これらカタログに掲載の商品が現に市場で流通しているのかは一切確認できない。
したがって、被請求人の提出した資料は、単に不使用取り消しを免れる為だけに作成されたもので、名目的な使用であるとの疑いがあり、本件商標が、本件審判の登録前3年以内に使用されたことを示す証拠とは認められない。
すなわち、被請求人の提出資料は、請求人の取り消しに係る「食器類(貴金属製のものを除く。)」について本件商標が、本件審判の登録前3年以内に使用されたことを示す証拠とは認められない。
被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第3号証を提出した。
(1)被請求人は、本件商標を「ガラス製コップ」「ガラス製皿」など「食器類(貴金属製のものを除く。)」に使用している。
(2)本件商標は、欧文字にて「HORECA」と横書きした下段にカタカナにて「ホレカ」と併記してなり、第21類に属する商品を指定するものである(乙第1号証)。
しかして、被請求人は、本願商標を永年に渡り様々なガラス製食器類に使用しているものである(乙第2号証及び同第3号証)。
乙第2号証は、2008年3月発行の被請求人の商品カタログであり、乙第3号証は、2010年3月発行の被請求人の商品カタログであり、いずれのカタログにおいても、「ガラス製コップ」「ガラス製皿」などについて本件商標「HORECA」「ホレカ」が使用されていることが明らかである。
これら業務用グラスウエアカタログの表表紙には明瞭に、登録商標であることを示す「○」に「R」の記号を伴う「HORECA\ホレカ」(「HORECA」中の「O」と「C」は、他の欧文字より大きく書され、また、「ホレカ」は、「HORECA」中の「A」の上部に極めて小さく書されている。)の商標が記載されており、また同表表紙には「ベーシックセレクション」や「こだわりの326アイテム」といった記載があることから、本件商標が本カタログ記載の326アイテムの商標であることが明らかである。
さらに、裏表紙にも「HOREKA(○の中にRの記号を伴う。)ホレカは、ホテル(HOTEL)、レストラン(RESTAURANT)、カフェテリア(CAFETERIA)の各語から名づけたブランドで、東洋佐々木ガラス業務用商品を総称する登録商標です。」と明記されていることからも、本件商標が「ガラス製食器」各アイテムの商標として使用されていることが明らかである。
なお、表表紙・裏表紙に使用されている「HORECA\ホレカ」商標は、登録商標とはその欧文字とカタカナのバランスが異なるものの、社会通念上同一と認められる商標であることは明らかである。
また、本カタログVOLUME4である乙第2号証の裏表紙左下に「2008年3月現在の価格です。」と、同右下に「2008年3月発行」と明記されていること、続刊のカタログVolume5である乙第3号証の裏表紙左下に「2010年3月現在の価格です。」と、同右下に「2010年3月発行」と明記されていることから、被請求人が本件商標を、本件審判請求の登録前3年以内から現在まで継続して使用していることが明らかである。
以上のことから、被請求人が、本件審判請求登録前3年以内に、本件商標を使用した商品「ガラス製食器」を製造・販売していたことは明らかである。
(1)被請求人提出の証拠によれば、以下の事実が認められる。
ア 「業務用グラスウエアカタログ」(乙第2号証)には、その表紙の上段部に、「HORECA」の欧文字を横書きし、その右端の「A」の上部に小さく「ホレカ」の片仮名を配してなる標章が表示されており、最下段に「東洋佐々木ガラス」の文字が表示されている。
同カタログの7頁ないし29頁には、お冷や/ウォーター、ソフトドリンク、焼酎、ウイスキー、樽生ビール、ビール、日本酒、カクテル・シャンパン、ワイン等の飲料用のガラス製コップ及びデザート・オードブル用のガラス製の食器の写真が掲載されるとともに、その各価格や大きさ等が記載されており、31頁及び32頁において、価格等を示す商品一覧表が掲載されている。
また、その裏表紙には、商標権者(被請求人)の名称とその営業所が記載され、最下段右下に「2008年3月発行」の表記がある。
イ なお、前記アのカタログについては、平成21年1月付の「価格改定のご案内」があり、この案内文中には、「・・・このたび、諸般の事情により、平成21年1月1日を以ちまして一部商品の価格改定をさせていただきます。・・・」との記述が認められ、前記アのカタログの8頁、9頁、16頁、23頁及び27頁ないし29頁に掲載の一部商品の価格に対応した新価格が示された表が記載されている。
ウ 「メニュー別グラスウエアカタログ」(乙第3号証)には、その表紙の上段部に、「HORECA」の欧文字を横書きし、その右端の「A」の上部に小さく「ホレカ」の片仮名を配してなる標章が表示されており、最下段に「東洋佐々木ガラス」の文字が表示されている。
同カタログの3頁ないし22頁には、お冷や/ウォーター、ソフトドリンク、樽生ビール、ビール、ワイン・シャンパン、焼酎、ウイスキー、カクテル、日本酒等の飲料用のガラス製コップ及びデザート用のガラス製の食器の写真が掲載され、各見開き頁の左上に、表紙と同じ構成態様の標章が表示されている。
また、その裏表紙には、商標権者(被請求人)の名称とその営業所が記載され、最下段右下に「2010年3月発行」の表記がある。
エ 前記カタログにおける年月及び年月日は、本件審判の請求の登録前3年以内の期間にあたるものである。
(2)本件商標は、「HORECA」と「ホレカ」の文字を二段に横書きしたものであるところ、前記(1)においてカタログに表示された標章は、「HORECA」の欧文字を横書きし、その右端の「A」の上部に小さく「ホレカ」の片仮名を配してなるものであり、本件商標とは態様が異なるものの、その構成文字及び称呼を共通にしているものであるから、当該標章は、本件商標と社会通念上同一の商標ということができる。
そして、前記(1)記載のカタログには、各種の「ガラス製コップ」や「ガラス製の皿」が掲載されており、これらは、本件取消請求に係る指定商品「食器類(貴金属製のものを除く。)」に属する商品である。
以上によれば、商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定商品「食器類(貴金属製のものを除く。)」について本件商標を使用したということができる。
(3)この点につき、請求人は、カタログが現にどのように展示又は頒布されているのか、あるいは、カタログに掲載の商品が現に市場で流通しているのかは一切確認できないから、単に不使用取り消しを免れる為だけに作成されたもので、名目的な使用であるとの疑いがある旨主張している。
しかしながら、これらの商品カタログが、作成された後、展示又は頒布されることがなかったという事情を示す証左はない。
また、本件の商品カタログは、その内容等に不自然な点があるとも認められないものであり、2008年(平成20年)3月及び2010年(平成22年)3月に作成され、その間の平成21年1月において、「価格改定のご案内」なる文書が発行されていることを考慮すると、少なくとも平成20年3月から平成22年3月頃には、展示又は頒布されたものと推認できるから、請求人の主張は採用できない。
(4)以上のとおりであるから、被請求人は、商標権者が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を請求に係る指定商品「食器類(貴金属製のものを除く。)」について登録商標の使用をしていたことを証明したものというべきである。
したがって、本件商標の指定商品中、請求に係る指定商品「食器類(貴金属製のものを除く。)」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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