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結論

勝訴(請求認容)

商標「10万倍ヘスペリジン」の誇張された品質表示の識別力(第3条第1項第3号|審判不服2010−23762(T2010−23762/J1))

審判番号
不服2010−23762(T2010−23762/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「10万倍ヘスペリジン」
争点(論点)
誇張された品質表示の識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−23762(T2010−23762/J1)・不服)は、本件商標「10万倍ヘスペリジン」について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「誇張された品質表示の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「10万倍ヘスペリジン」の文字を標準文字により表してなり、第29類、第30類、第32類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年5月29日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『従来より10万倍ものヘスペリジンの効能を有する商品』又は『ヘスペリジンの効能を強化した商品』程の意味合いを理解させるものであるから、これを本願の指定商品に使用するときは、商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「10万倍ヘスペリジン」の文字を表してなるところ、その構成中「10万倍」の文字は、「同じ数を10万合わせること(10万倍)」を意味する語であり、「ヘスペリジン」の文字は、柑橘類に多く含まれるポリフェノールであり、「ビタミンP」の一つとして知られている栄養素であるから、本願商標は、構成全体として、「10万倍のヘスペリジン」程の意味合いを想起させるものといえる。

ところで、一般にビタミン類などの栄養素について、その含有量をいう場合には、例えば「(レモン)1個分」「1日分」のように比較していう場合や同種商品と比較していう場合があるが、「10万倍」という数字は、そのような比較において、あまりに非現実的な数字であり、一般的でない。

そうとすると、本願商標は、直ちに原審説示の意味合いを理解させるものとはいえないし、また、「(従来品に比較して)10万倍のヘスペリジンを含有した商品」というような意味合いまでは想起するとはいえないものであり、これが商品の品質等を直接的かつ具体的に表示するものとして、取引者、需要者に把握、理解されるものとはいい難いものである。

また、当審において、職権を持って調査したところ、本願の指定商品との関係において、「10万倍ヘスペリジン」の語がその商品の品質等を具体的に表すものとして、取引上普通に使用されている事実は発見することができなかった。

してみれば、本願商標は、その指定商品に使用しても、商品の品質等を表示するものとして認識されるとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるというのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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