sokuhyo

Trademark Appeal Case

国際機関標章と商標法4条3号

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−7661(T2010−7661/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「FAO」の文字を標準文字で表してなり、第28類及び第35類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年11月25日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、同22年5月21日受付の手続補正書により、第28類「おもちゃ,人形,ゲーム,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具」、第35類「知育玩具・自動車の模型・恐竜の模型・パズル・キャラクター人形・その他のおもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ゲームの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家庭用テレビゲームおもちゃ・携帯用液晶画面ゲームおもちゃ・携帯用液晶テレビゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROMの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、国際連合の機関である『食糧農業機関』を表示する標章であって、経済産業大臣が指定するもの(平成6年4月26日通商産業省告示第262号)と類似のものであるから、商標法第4条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「FAO」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、商標法第4条第1項第3号の規定に基づき、経済産業大臣が「国際連合食料農業機関の標章指定」(平成6年4月26日通商産業省告示第262号)として指定する標章である国際連合食料農業機関を表示する標章「F.A.O.」とは、「.」の有無の差を有するにすぎず、その構成文字を同じくするものである。

してみれば、本願商標は、経済産業大臣が指定する前記標章と類似の商標といわざるをえないものであり、本願商標を商標法第4条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、請求の理由において、「国際機関等の名称と同一又は類似の名称の登録が登録拒絶理由とされている趣旨は、これら機関の公共性を考慮し、その権威を保つためとされるが、本件商標は、一個人の個人名の頭字からなるものであり、しかもこの個人名は、前記機関の設立より83年も前に個人が有していたものである事実を考えると、このような商標の使用と登録が一国際機関の権威を害するとするならば、不条理としか言いようのないものである。しかも、その使用分野は、食糧農業とは全く関係のない玩具の販売活動であって、商標法第4条第1項第3号の趣旨に反するものではない。」旨述べている。

しかしながら、商標法第4条第1項第3号は「国際連合その他の国際機関を表示する標章であって経済産業大臣が指定するものと同一又は類似の商標は、商標登録をうけることができない。」とするものであって、工業所有権の保護に関する国際間の条約であるパリ条約第6条の3(1)(b)の規定の趣旨を受けて設けられたものである。そして、同条約の規定の目的とするところは、同盟国が加盟している政府間国際機関の紋章、旗章その他の記章、略称及び名称については、これと同一又は類似の標章を工業所有権の保護対象から除外することにより、当該機関の主権を尊重し、その権利と尊厳を維持・確保することにあり、前記法条の規定はこれと同趣旨をもって、一私人に独占させることにより当該国際機関等の尊厳性を害し、公益上登録することが妥当でない標章について定めたものである。

してみれば、本願商標と、指定された標章そのものとの類否を検討すれば足りるのであって、これについては、前記認定、判断のとおりであるから、請求人の主張は採用することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。