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Trademark Appeal Case

品種名と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−23575(T2010−23575/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「PENNY」の欧文字と「ペニー」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、第31類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年5月12日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における同22年10月20日付けの手続補正書により、第31類「ビオラの種子類,ビオラの草,ビオラの苗,ビオラの花,ビオラのドライフラワー,ビオラの挿し木用の切り枝,ビオラの挿し穂用の根・茎・葉」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『PENNY』及び『ペニー』の文字を二段に横書きしてなるところ、該文字は、新聞記事及びインターネット情報によれば、スミレ科の植物である『ビオラ』の一品種と認識されるものであるから、これをその指定商品中、例えば、『ビオラの種子類・苗・花』等に使用するときは、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「PENNY」の欧文字と「ペニー」の片仮名よりなるところ、該文字については、スミレ科の植物である「ビオラ」についての名称として使用されている事実を認めることができるものである。

そして、該名称について、平成22年4月21日付け意見書及び審判請求書において、請求人は、「請求人であるシンジェンタ パーティシペーションズ アーゲーの子会社となったゴールドスミス社が、1990年代に、その育種技術を駆使して独自に品種改良した『F1 hybrid(雑種第一代)』のビオラの種苗であり(甲第1号証、参考資料1、4)、これに『PENNY/ペニー』とネーミングしたものである。現在では、請求人が、引き続き、当該ビオラの種苗に本願商標『PENNY/ペニー』を付して世界中で独占的に供給し、ビオラの商標として使用している。」旨の主張がなされているものである。

また、該文字について、当審において職権をもって調査するも、これがビオラの普通名称、品種名称であるとの文献等は一切なく、さらに、種苗登録がなされている事実もない。そして、本願商標が、その指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表示するものとして、取引上、普通に採択、使用されている事実を発見できなかった。

そうとすれば、本願商標は、請求人が商標として使用しているものであり、たとえ、これが、「ビオラ」についての名称として販売等がされている事実があったとしても、商品の品質等を表示するものとして、取引者、需要者に認識されているものとはいい難いというのが相当である。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質を表示したものとは認識し得ないものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものとはいえず、取り消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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