結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第30449号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2355107号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成1年5月23日に登録出願され、第24類「運動具、釣り具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成3年11月29日に登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
請求の理由
本件商標は、その指定商品のうち「おもちゃ、人形、娯楽用具」については、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれもが継続して3年以上日本国内において使用した事実がないから、商標法第50条第1項の規定により、当該指定商品についての登録を取り消されるべきものである。
答弁に対する弁駁
被請求人提出の平成11年7月24日付けの答弁書及び甲第1〜4号証をいくら精査しても、本件商標を商品「おもちゃ、人形、娯楽用具」について過去3年以内に使用していることを全く確認することができない。
甲第1号証は、本件商標の被請求人である商標権者とは異なる「イワタニライフアップ株式会社」なる別会社の「会社案内」である。
何の説明もないが、被請求人はこの会社案内をもって、この別会社が本件商標に関しての通常使用権を所有し、この別会社が 本件商標を商品「おもちゃ、人形、娯楽用具」に使用していると主張するものらしい。
しかし、同社が通常使用権を有しているか否かは別としても、「会社案内」なる書類は、会社の概要、業務内容等が記述されているものであって、商標法第2条第3項第7号にいう「商品に関する広告」に該当する文書ではなく、「会社案内」中に商標部分が表示されているとしても、それが商標の使用とはいい難い。
しかも、甲第1号証の「会社案内」がいつ頃印刷され、またいつ頒布されたのか全く不明である。従って、本件商標を過去3年以内に使用したものか否かの確認のしようがない。
また、この甲第1号証の「会社案内」によれば、上記別会社がその直営店舗「キッチンPiu 八丁堀店」、「Piu 下北沢店」で「生活雑貨、パーソナルギフト」を取り扱っている旨の記述があるが、その中に具体的に「おもちゃ、人形、娯楽用具」を販売しているとの記載はなく、「生活雑貨、パーソナルギフト」にいかなる商品が含まれているのか全く不明である。
さらに、この甲第1号証から、「Piu」「キッチンPiu」が「イワタ二ライフアップ株式会社」の直営店舗の店舗名として看板(玄関表示)にも表示されていることは理解できるとしても、登録商標はその指定商品との関係において具体的に使用されていなければ「登録商標の使用」とはいえず、この看板には具体的な商品が明示されておらず、また個々の商品にも本件商標が付されているとは思えないので、本件商標と商品との関係が不明である。
商標権者の考え方からすると、店舗内に置かれている物は、値札等も付いておらず、単に店内装飾用のもの(例えば壁に掛けた絵、観葉植物、フロアーマツト等)であっても、全て商標法上の商品であるということになり、クリスマス時期に店内に飾られる「クリスマスツリー」も商品であるという結果となってしまい、これが不当なことはいうまでもない。
したがって、甲第1号証は、本件商標をその指定商品中「おもちゃ、人形、娯楽用具」について過去3年以内に使用していることを何ら立証するものではない。
甲第2号証は、甲第1号証の「会社案内」で述べられている店舗「キッチンPiu」の玄関及び店内を撮影した写真であるが、この写真がいつ撮影されたものか不明である。
この写真中の玄関部分に「KITCHEN Piu」の表示がなされているものの、この表示中には具体的な商品が明示されておらず、また店内におかれている物の中には「おもちゃ、人形、娯楽用具」は見当たらない。
したがって、この甲第2号証からも、本件商標をその指定商品中「おもちゃ、人形、娯楽用具」について過去3年以内に使用しているとは、到底認めることができない。
また、甲第3〜4号証の包装袋及び包装紙についても、「KITCHEN Piu」の表示は認められるものの、具体的に商品との関係が全く不明で、また誰が使用しているのかも分からず、「おもちゃ、人形、娯楽用具」についての使用を何ら立証するものではない。
以上述べたところから明らかなとおり、被請求人が提出した甲第1〜4号証はいずれも商標権者又はそれ以外の適法な使用権者が本件商標をその指定商品中「おもちゃ、人形、娯楽用具」について過去3年以内に使用していることを何ら立証するものではなく、「おもちゃ、人形、娯楽用具」についての不使用は明々白々である。
被請求人は、「本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求める、と答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙同第4号証(被請求人は、甲第1号証ないし甲第4号証として提出しているが乙第1号証ないし乙第4号証として扱う。)を提出した。
答弁の理由
本件商標は、指定商品中の取消請求に係る「おもちゃ、人形、娯楽用具」について、3年以内に日本国内で使用されており、したがって、本件審判請求は成り立たないものである。
即ち、各証拠にあるとおり、本件商標「Piu」は、店の看板として、あるいは、包装紙、包装用袋に使用されている。
包装用袋に貼付された宛名ラベルには、平成11年6月1日に使用されたことが、明確に記されている。
また、乙第1号証にあるとおり、店名「キッチンPiu」の店舗では、生活雑貨、ギフト用品を販売しており、これらの中に、指定商品「おもちゃ,人形,娯楽用具」が含まれている。
当該指定商品の包装に、乙第3号証、乙第4号証の包装用袋および包装紙が用いられている。
さらに、各証拠には、表示されていないが、クリスマスの時期には、店内にクリスマスツリーが飾られており、このことも、本件商標の使用に該当するものである。
上記の事実から、本件商標が、3年以内に使用されていることは、明白である。
被請求人提出の乙第1号証は、イワタニライフアップ株式会社作成の会社案内であり、当該会社案内中にSHOPとして直営店「キッチンPiu」八丁堀店:生活雑貨&パーソナルギフトSHOP、「Piu」下北沢店:生活雑貨&パーソナルギフトSHOP及び「ラ・ロシェール/カルツオーネ」安土町店:ベーカリー&イタリアンレストランが掲載されているものの、当該会社案内には本件取消請求に係る指定商品は何ら掲載されいないものであるから、これをもって本件商標が本件取消請求に係る指定商品について使用された事実を認めることはできない。
また、乙第2号証は写真であって、「Iwatani」「Life・Up」「SHOP」の文字を表示した看板及び「KITCHEN」の文字を小さく表しその横に別掲に示すとおりの「Piu」(「u」の文字にはアクサン記号が付されている。以下同様)の表示をした看板が表示された店舗、また、その店内の展示商品が撮影されているが、本件取消請求に係る指定商品は、何ら見いだせないものである。
乙第3号証は、平成11年6月1日使用されたことを証する包装紙に貼付された宛名ラベルであると被請求人はいうが、当該ラベルによっては、いかなる商品を包装し取り引きしたか不明であり、これにより本件商標を取消請求に係る指定商品について使用していた事実を認めることができない。
乙第4号証は、本件商標が表示された包装紙であり、直営店「キッチンPiu」で使用のものとしても、これのみでは、「おもちゃ、人形、娯楽用具」を前記直営店で取り扱った事実を立証できない。
また、被請求人は、クリスマスの時期には直営店内にクリスマスツリーが飾られており、これも本件商標の使用に該当する旨主張するが、そのようなクリスマスツリーが商標法上の商品でないことはいうまでもないから、この点についての被請求人の主張は採用できない。
そうすると、被請求人提出の証拠を総合しても、本件商標がその指定商品中の取消請求に係る「おもちゃ、人形、娯楽用具」について、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用された事実を認めることができない。
また、本件商標を使用しないことについて正当な理由が存するものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定商品中「おもちゃ、人形、娯楽用具」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。