Trademark Appeal Case
「POWER」の識別力と要部
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−21082(T2010−21082/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、「POWER」の文字を書し、その背景に細長の平行四辺形が「X」字状に交差した図形を配してなり、第28類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年12月8日に登録出願、指定商品については、同22年4月26日付け手続補正書にて、第28類「互いに斜めに交差して異なる二方向に緊迫力を発揮する一対の装着ベルトを備えたゴルフ用グローブ」と補正されたものである。
2 引用商標
登録第1562520号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおり「POWER」の文字を書し、その上部に二重線で描かれたやじり状の図形を配してなり、昭和48年5月28日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年1月28日に設定登録されたものである。
その後、平成5年9月29日及び同14年8月6日に、商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、同15年11月5日に第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
登録第1576827号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおり「POWER」の文字を書してなり、昭和50年3月12日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年3月28日に設定登録されたものである。
その後、平成5年9月29日及び同14年10月15日に、商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、同16年2月25日に第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、「POWER」の文字を書し、その背景に細長の平行四辺形が「X」字状に交差した図形を配してなるところ、該文字は、「力」の意味を有するものである。そして、本願商標にあっては、文字部分と図形部分とを常に一体のものとしてのみ把握しなければならない格別の事情も見出せないものであるから、文字部分をもって、取引に資する場合も決して少なくないものというのが相当である。
してみれば、本願商標は、その構成文字に相応して「パワー」の称呼を生じ、「力」の観念を生ずるものである。
一方、引用商標1は、別掲2のとおり「POWER」の文字を書し、その上部に二重線で描かれたやじり状の図形を配してなるものであるところ、当該商標にあっては、文字部分と図形部分とを常に一体のものとしてのみ把握しなければならない格別の事情も見出せないものであるから、文字部分をもって、取引に資する場合も決して少なくないものというのが相当である。
そして、該文字は、「力」の意味を有するものであるから、引用商標1は、その構成文字に相応して「パワー」の称呼を生じ、「力」の観念を生ずるものである。
また、引用商標2は、別掲3のとおり「POWER」の文字よりなるものであるところ、これは「力」の意味を有するものであって、その構成文字に相応して「パワー」の称呼を生じ、「力」の観念を生ずるものである。
そこで、本願商標と引用商標1とを比較するに、外観においては、図形において相違するものの、同じ5字の欧文字「POWER」を有してなるものであるから、文字の外観において近似し、かつ、称呼及び観念を共通にするものであるから、両商標は、互いに相紛らわしい類似の商標である。
また、本願商標と引用商標2とを比較するに、外観においては、本願商標の背景に図形が配されているという違いがあるとしても、両者は同じ5字の欧文字「POWER」を有してなるものであるから、文字の外観において近似し、かつ、称呼及び観念を共通にするものであるから、両商標は、互いに相紛らわしい類似の商標である。
そして、本願商標の指定商品は、引用商標1及び引用商標2の指定商品と同一又は類似の商品である。
なお、請求人は、本願商標中の図形は、本願商標の要部であり、かつ出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとして構成されているから、本願商標から識別力の弱い部分(「POWER」)のみを取り出し、その称呼を対比して商標の類否を判断することは、類否判断の手法として誤っている旨主張する。
しかしながら、図形部分以外の「POWER」の文字部分においても、その指定商品との関係で、一概に識別力が弱いとはいえないものであり、また、請求人も主張するのみで何らの証左も提出していない。
そうとすれば、「POWER」の文字部分に着目して取引に資することは十分にあり得るものであって、該文字部分も自他商品の識別標識としての機能を有するものであるから、かかる主張を採用することはできない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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