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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の類似性と音の差異」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2010−19899(T2010−19899/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2010−19899(T2010−19899/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「ORIX」
争点(論点)
称呼の類似性と音の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−19899(T2010−19899/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「ORIX」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と音の差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「オリーク」の片仮名と「ORIKS」の欧文字を二段に横書きしてなり、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類」を指定商品として、平成21年5月8日に登録出願されたものである。

2 引用商標

(1)登録4873261商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおり、赤色の8本の線を基調とした右上がりの平行四辺形様の図形とその下に「ORIX」の欧文字を横書きしてなり、平成16年9月24日に登録出願、第3類、第11類、第14類、第16類、第20類、第21類及び第32類に属する別掲2のとおりの商品を指定商品として、同17年6月17日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

(2)登録5259234商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲1のとおり、赤色の8本の線を基調とした右上がりの平行四辺形様の図形とその下に「ORIX」の欧文字を横書きしてなり、平成17年10月20日に登録出願された商願2005−98379に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同19年1月24日に登録出願、第9類、第10類、第29類、第30類及び第31類に属する別掲3のとおりの商品を指定商品として、同21年8月21日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

なお、これらをまとめていうときは、「引用商標」という。

3 当審の判断

本願商標は、「オリーク」と「ORIKS」の文字よりなるところ、これらの文字は、特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから、それぞれの構成文字に相応して「オリーク」及び「オリクス」の称呼を生じ、観念は生じないものである。

一方、引用商標1及び引用商標2は、共に前記のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「ORIX」の文字部分は、引用商標の商標権者であって、東京都港区に本社を置く、総合リースで国内最大手の企業である著名な「オリックス株式会社」の出所標識(いわゆる「ハウスマーク」)として認識されるものであるから、同社の企業名としての観念を想起させるものである。

そうとすれば、引用商標からは、その構成文字に相応して「オリックス」の称呼を生じ、「オリックス株式会社」の観念を生じるものと認められる。

そこで、本願商標と引用商標の類否を検討するに、外観において、両者は明らかに相違し、また、観念においては、本願商標が特定の観念の生じないものであるのに対し、引用商標は上記のとおり明確な観念を有するものであるから、両商標からは同一の観念は生じず、観念上も区別できるものである。

そして、称呼においては、本願商標の称呼が「オリーク」及び「オリクス」であるのに対し、引用商標の称呼は「オリックス」であるところ、該「オリーク」と「オリックス」との称呼の比較においては、両者は、第3音の促音と長音の差異と語尾における「ス」の音の有無の差異によって、全体の音感、音調が異なり、十分に聴別できるものである。

また、該「オリクス」と「オリックス」との称呼の比較においては、「リ」の音に促音を伴うか否かの相違であるが、促音を伴う場合は「リ」の音が強く発せられるのに対し、促音を伴わない場合は、「リ」の音が弱く全体に平易な発音となることから、該差異音の有無は、全体の音感、音調に少なからず影響するばかりでなく、上記した本願商標と引用商標との外観及び観念の明白な差異をもあわせ勘案すれば、それぞれを一連に称呼した場合であっても、十分に聴別し得るものというのが相当である。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、たとえ、称呼において近似した面があるとしても、外観において大きく相違し、観念も明確に区別できるものであり、称呼上においても両者を聞き分けることができるものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、引用商標とその出所につき誤認混同を生ずるおそれは極めて少ないものといえる。

してみれば、本願商標は、引用商標とは類似しないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとする原査定は、妥当でなく、取り消すべきである。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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