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Trademark Appeal Case

プチリフォームの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−19271(T2010−19271/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「プチリフォーム」の文字を標準文字で表してなり,第37類「建物のリフォーム工事,その他の建設工事,建物のリフォーム工事に関する助言,その他の建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備,照明用器具の修理又は保守,浄水装置の修理又は保守,浴槽類の修理又は保守,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き」を指定役務として,平成21年12月16日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は,「本願商標は,『小さい,小規模の』等の意味を有する『プチ』の文字と『改良すること,作り直すこと』等の意味を有する『リフォーム』の文字を結合した『プチリフォーム』の文字を書してなるところ,全体として『小規模の改良をすること』程度の意味合いを容易に認識させるにすぎず,これをその指定役務中,上記意味合いに相応する役務,例えば『建物のリフォーム工事,建物のリフォーム工事に関する助言』に使用するときは,単に『小規模の建物のリフォーム工事,小規模の建物のリフォーム工事に関する助言』であると理解させるにすぎず,単に役務の質等を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記役務以外の役務に使用するときは,役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は,前記1のとおり「プチリフォーム」の文字よりなるところ,その構成中「プチ」の文字は,「『小さな』の意味で多く複合語をつくる」とされる語(「コンサイスカタカナ語辞典 第3版」株式会社三省堂)として理解され,「リフォーム」の文字は,「改良すること。作り直すこと。特に、衣服の仕立て直しや建物の改築・改装。」(「広辞苑 第六版」株式会社岩波書店)の意味を有する語であることから,本願商標は,構成全体として,「小さな改良,小さな改築・改装」程度の意味合いを認識させるものである。

そして,本願の指定役務中,建物の工事に関する業界においては,「小さな」の意味を有する「プチ」の語が,「小規模な」程度の意味合いにおいて使用され,「プチリフォーム」の文字全体が,「小規模の改良(リフォーム)」「小規模の改築・改装(リフォーム)」程度の意味合いで,普通に採択,使用されている実情がある。

この点については,原審において示した事例のうちの,「株式会社ウッディーホーム山崎のホームページ(http://www.yama-hon.com/why/petit.htm)」及び「オーケーホームのホームページ(http://www.o-k-home.com/)」のほか,以下の事例からもうかがい知れるところである(下線は,当合議体によるものである。)。

ア 「大塚工務店」のウェブサイトにおける,「店舗の新装・改装をメインににやっていますが、地域の皆様に貢献できたらと思い、

プチリフォーム

をしています。

ちょっとした補修やリフォーム。小さな工事でも構いません。

」との記載のほか,「プチリフォーム」の見出しで「

ちょっとしたリフォーム。頼みにくい小さなリフォーム

でもお受けします。」との記載(http://www.o-tsuka.jp/pc/)。

イ 「株式会社ヨネザワ」のウェブサイトにおける,「その言葉のとおり

『プチリフォーム』とは、全面的なリフォームをするのではなく、家の中の必要な場所や、ちょっとした修理したい気になるところを部分的に工事すること。

そのため、工事期間中に住む別の場所を探す必要もなく、工事期間も短くてすみ、予算も抑えることができるから、近年『プチリフォーム』が便利に快適に過ごすための住まいに欠かせなくなってきました。」との記載(http://www.k-yonezawa.jp/sekourei.html)。

ウ 「リベナス エネ・ドゥ!」のウェブサイトにおける「プチリフォーム」の見出しにて,「

小さなリフォーム

でも、毎日の暮らしは大きく変わる」「リフォームというと、大掛かりな改築工事で『間取りや内装の雰囲気をガラリと変える』といったイメージになりがち。でも、

毎日のようにみんながよく使う場所を少し変えるだけで、暮らしは大変快適になります。このコーナーでは、そんなプチリフォーム

の一部をご紹介」との記載(http://thg-group.tohogas.co.jp/gasliving/petit_reform/index.htm)。

エ 「Living Pro」のウェブサイトにおける「マンションプチリフォームについて」の見出しにて,「マンションの

プチリフォームとは/低予算・短工期のお手軽リフォームです! プチリフォームとは、お部屋の一部分のみをリフォームすること。

」との記載(http://www.living-pro.com/meets/)。

オ 「有限会社 建装マツシマ」のウェブサイトにおける「プチリフォーム」の見出しにて,「

小工事

もメニューで選ぶ時代! 必要な工事だけ頼むこともできて便利。 こんなお客様のご要望で、『プチメニュー』をつくりました。(中略)

私たちは小さな専門店

/増改築や塗り替えはお手の物ですが、

大きな工事ばかりやってるわけではありません。プチリフォームこそ大切に考えています。

」との記載(http://www.reform-land.co.jp/category/1267147.html)。

カ 「便利屋ファミリー」のウェブサイトにおける,「

大々的なリフォームじゃなく、一部分だけリフォームしたい。そんな『プチ』リフォーム

のご相談は、便利屋ファミリーにご連絡ください!」との記載(http://benriyafamily.com/preform)。

キ 「ヤマトホームコンビニエンス」のウェブサイトにおける「プチリフォーム」の見出しにて,「畳・ふすま・障子の貼り替えや、畳からフローリングへの変更など、

ちょっとしたリフォームまで、ご家庭内のチョットした修繕や改装はおまかせ。

」との記載(http://life.008008.jp/reform/)。

ク 「スペースプラン創作家」のウェブサイトにおける,「

大がかりな工事をしないで、必要な部屋の必要な部分だけ交換や取替え、またはプラスするプチリフォーム。

工事期間も短く、予算も抑えながら、住まいを快適・便利にします。

簡単・気軽にできるプチリフォームをご紹介します。

」との記載(http://sousaku-ya.jp/closeup/detail2.html)。

そうとすれば,「プチリフォーム」の文字からなる本願商標が,その指定役務中「建物のリフォーム工事,その他の建設工事,建物のリフォーム工事に関する助言,その他の建築工事に関する助言」に使用された場合,これに接する取引者・需要者をして,「小規模の改良を行う建物のリフォーム工事」「小規模の改築・改装を行う建物のリフォーム工事」程度の意味合いを理解させるにすぎないものといえるから,本願商標は,役務の質(内容)を表示するにすぎず,自他役務としての識別機能を果たさないものであり,また,上記意味合いに相応する役務以外の「建設工事」又は,上記意味合いに相応する建物のリフォーム工事に関する助言以外の「建築工事に関する助言」に使用するときは,役務の質(内容)の誤認を生じさせるおそれがあると判断するのが相当である。

したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は,「プチ」は,「小さい,小規模の」という意味以外に「幼い,かわいらしい」等の意味をも有する語であり,「リフォーム」は「改良をすること」という意味以外に「改正する,改革する,改心する」等の意味をも有する語であるから,「プチリフォーム」の文字から「小規模の改良をすること」の意味合いも生じ得るが,「プチリフォーム」は請求人の造語であって,建物の工事に関する業界における需要者・取引者において,そのような意味合いにて一般的に認識されているとまではいえない旨,主張する。

しかしながら,「プチ」と「リフォーム」の語に,請求人の主張する意味があるとしても,前記(1)のとおり,建物の工事に関する業界において,「プチリフォーム」の文字が,「小規模の改良(リフォーム)」「小規模の改築・改装(リフォーム)」程度の意味合いで使用されていることから,これに接する取引者・需要者をして,当該意味合いは容易に理解されるといえるから,請求人の上記主張は採用することができない。

イ 請求人は,「プチリフォーム」の文字が「小規模の改良をすること」を表すものとして使用されている事実があると仮定しても,リフォーム工事を行う業者の中のごく一部が使用しているにすぎず,直ちに役務の質(内容)を表示するにすぎないものとはいえない旨,主張する。

しかしながら,前記(1)のとおり,建物の工事に関する業界において,「小規模の改良(リフォーム)」「小規模の改築・改装(リフォーム)」程度の意味合いで,「プチリフォーム」の文字が,普通に採択,使用されている実情があるので,請求人の上記主張は採用することができない。

ウ 請求人は,本願商標は,請求人の設立当初から使用され,横浜港北ニュータウンにある大型ショッピングセンター内にある店舗において本願商標を大きく表示し,当該店舗には数多くの人が訪れ,請求人の提供する役務を表す商標として,広く認識されるに至っている旨主張し,証拠方法として,平成22年3月31日提出の意見書及び同年4月2日提出の手続補足書に係る甲第9号証ないし甲第17号証並びに同年9月28日提出の手続補正書及び同年9月30日提出の手続補足書に係る甲第15号証ないし甲第22号証を提出している。

しかしながら,請求人が提出した証拠は,本願商標を「設立当初から使用していること」を示すものではなく,横浜港北ニュータウンにある店舗に「数多くの人が訪れていること」を示すものでもないから,これらの事実を認めることはできない。

このほか,請求人からは,本願商標の使用期間,使用地域,広告宣伝の方法,回数及び内容等を示す証拠は何ら提出されていないから,請求人の上記主張は採用することができない。

エ 請求人は,「プチ○○」,「ぷち○○」,「PETIT○○」の文字等からなる商標の登録例等を挙げ,これらの商標が登録されている以上,本願商標が登録されないことは極めて不合理である旨,主張する。

しかしながら,登録出願に係る商標が商標登録の要件を具備しているか否かは,当該商標の構成態様と,指定役務又は指定商品の取引の実情等に基づいて,個別具体的に判断されるものであり,本願商標については,上記のとおり判断すべきであるから,請求人の上記主張は採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして,本願を拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すことはできない。

よって,結論のとおり審決する。

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