Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−15149(T2010−15149/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「CHERIE」の文字を標準文字で表してなり、第18類及び第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年3月18日に登録出願されたものである。
そして、指定商品については、原審における同20年10月17日付け手続補正書及び当審における同22年7月7日付け手続補正書により、第25類「被服,ベルト,バンド,仮装用衣服,運動用特殊衣服」と補正されたものである。
2 引用商標
引用商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)商標登録第1793342号商標(以下「引用商標1」という。)は、「シェリー」の文字を横書きしてなるものであり、昭和58年2月25日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和60年7月29日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、その指定商品については、平成17年9月7日に第3類、第6類、第8類、第10類、第14類、第18類、第21類、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び「腕止め」を含む第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされたものである。
(2)商標登録第4971407号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおり、図形と「CHERIE」(3文字目の「E」はアクサンテギュ付き。以下同様。)の文字を横書きした構成よりなり、平成17年9月20日に登録出願、「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,下着,水泳着,帽子」を含む第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年7月21日に設定登録されたものである。
3 当審における平成23年2月25日付け審尋について
本願商標は、平成20年9月4日付け拒絶理由通知書において引用した引用商標1及び引用商標2とは、同一又は類似の商標であって、依然として引用商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、拒絶の理由は解消していない旨を通知し、補正案を提示すると共に、相当の期間を指定して請求人に補正、あるいは意見の機会を与えたものである。
4 審尋に対する請求人の回答(要旨)
請求人は、指定商品について、削除補正したあとの重要な部分である「被服、ベルト、バンド」で権利化を希望している。なお、請求人は、本願商標を使用していることから、指定商品「被服」を削除することはできない。
5 当審の判断
(1)本願商標と引用商標1との類否について
本願商標は、「CHERIE」の文字からなるところ、その構成文字に相応して「シェリ」の称呼を生じるものである。また、該語は、女の子の名前を意味する語であるとしても、我が国において、一般に知られている語とはいえないことから、一種の造語として理解されるものというのが相当であって、特定の観念は生じないものである。
他方、引用商標1は、「シェリー」の文字を書してなり、その構成文字に相応して「シェリー」の称呼を生じるものであり、特定の観念は生じないものである。
そこで、本願商標から生ずる「シェリ」と引用商標1から生ずる「シェリー」の称呼を比較するに、両称呼は、「シェリ」の音を共通にし、その差異は明確に聴取され難い語尾における長音の有無という微差にすぎず、該差異も称呼全体に与える影響は決して大きいものとはいえないから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が近似したものとなり、互いに相紛れるおそれがあるものというのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標1とは、外観において相違し、観念において比較できないものであるとしても、称呼において互いに類似する商標というのが相当である。
また、本願商標の指定商品は、引用商標1の指定商品と同一又は類似する商品を含むものである。
(2)本願商標と引用商標2との類否について
本願商標は、「CHERIE」の文字からなるところ、前記(1)のとおり、その構成文字に相応して「シェリ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
他方、引用商標2は、別掲のとおり、「C」の文字のモノグラム図形を上部に配し、その下に「CHERIE」の文字を配してなるものである。
しかして、引用商標2は、図形と文字との組み合わせよりなるところ、その図形部分と文字部分とは、常に一体不可分のものとしてのみ認識、把握されなければならない特段の事情を見出し得ないものであるから、図形部分と文字部分のそれぞれが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものというのが相当であって、簡易迅速を尊ぶ取引の実際においては、本願商標に接する取引者、需要者は、顕著に表されて強く印象付けられる「CHERIE」の文字部分に着目し、該文字部分をもって取引に資する場合も決して少なくないものである。
そうすると、引用商標2は、その構成文字に相応して、「シェリ」の称呼を生じるものである。また、該語は、女の子の名前を意味する語であるとしても、我が国において、一般に知られている語とはいえないことから、一種の造語として理解されるものというのが相当であって、特定の観念は生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標2の外観を比較すると、両者は、外観上、図形の有無という差異を有するものであるとしても、両者は「CHERIE」の構成文字を共通にし、その差異は3文字目の「E」のアクサンテギュの有無という微差にすぎないものであって、このアクサンテギュは、図形とEの文字の間に挟まるように表されているため、目立ちにくいものであるから、綴りの欧文字部分において互いに近似するものである。
そして、本願商標と引用商標2の称呼を比較すると、両商標は、「シェリ」の称呼を共通にするものである。
してみれば、本願商標と引用商標2とは、観念において比較できないものであるとしても、外観において両文字は近似するものであり、称呼において「シェリ」の称呼を共通にする互いに類似する商標というのが相当である。
また、本願商標の指定商品は、引用商標2の指定商品と同一又は類似する商品を含むものである。
(3)まとめ
以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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