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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2010−28340(T2010−28340/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2010−28340(T2010−28340/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「Healthcare」
争点(論点)
称呼類似と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−28340(T2010−28340/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「Healthcare」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第35類「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成20年12月18日に登録出願されたものである。

2 原査定において引用した登録商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は以下のとおりであり、現に有効に存続するものである。

(1)登録第5235063号(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおり、「Healthcare」の欧文字、「セイジョー」及び「ヘルスケアセイジョー」の片仮名を書してなり、平成19年6月18日登録出願、第35類「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、平成21年5月29日に設定登録されたものである。

(2)登録第5235064号(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおり、「Dailycare」の欧文字及び「セイジョー」及び「デイリーケアセイジョー」の片仮名を書してなり、平成19年6月18日登録出願、第35類「履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、平成21年5月29日に設定登録されたものである。

なお、上記の引用商標1及び2をまとめていうときは、以下「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおり、上段に筆書体の漢字2文字と下段に「SEIJO」の欧文字を併記してなるところ、上段の漢字部分は、相当程度崩されて表示されているが、子細に検討すれば、別掲(4)のとおり、中国語の漢字(株式会社三省堂発行「超級クラウン中日辞典」の簡体字)と認められるが、我が国で特定の読みをもって親しまれた中国語ではないから、これから直ちに特定の称呼及び観念は生じないと判断するのが相当である。

そうとすれば、その構成中上段の漢字と下段の欧文字とを一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情も見当たらないから、本願商標は、下段の「SEIJO」の文字をもって取引に資される場合があるということができる。

そして、その構成中の末尾の「JO」の文字は、「ジョ」ないし「ジョー」のローマ字表記として普通に使用されている実情にある(ウィキペディア「ローマ字」の項の「表記法/長音」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E5%AD%97)から、「SEIJO」の文字に相応して「セイジョ」ないし「セイジョー」の称呼をも生ずるものであるが、特定の観念を生ずるものとはいえない。

(2)引用商標

引用商標1は、黄色の矩形で上下を縁取りされた青地の横長の矩形内に、黄色で小さく「Healthcare」の欧文字と白抜きで顕著に「セイジョー」の片仮名、さらに下部の縁取りされた黄色の矩形内には、紫色でルビ程度の大きさで「ヘルスケアセイジョー」の文字で構成されているものであるが、構成中の「ヘルスケアセイジョー」は、「Healthcare」及び「セイジョー」の文字の一連の読みを特定するものであるから、引用商標1からは、「ヘルスケアセイジョー」の称呼を生ずるものである。

そして、その構成中の「Healthcare」の欧文字と「セイジョー」の片仮名は、文字の大きさ、種類を異にするものであって、構成上分離して看取されるものであるから、顕著に表された「セイジョー」の文字に相応して「セイジョー」の称呼をも生ずるものであるが、特定の観念を生ずるものとはいえない。

引用商標2は、黄色の矩形で上下縁取りされた青地の横長の矩形内に、黄色で小さく「Dailycare」の欧文字と白抜きで顕著に「セイジョー」の片仮名、さらに下部の縁取りされた黄色の矩形内には、紫色でルビ程度の大きさで、「デイリーケアセイジョー」の文字で構成されているものであるが、その構成中の「デイリーケアセイジョー」の文字は、「Dailycare」及び「セイジョー」の文字の一連の読みを特定するものであるから、引用商標2からは「デイリーケアセイジョー」の称呼を生ずるものであるが、やや冗長であるうえ、「Dailycare」の欧文字と「セイジョー」の片仮名は、文字の大きさ、種類を異にするものであって、構成上分離して看取されるものであるから、顕著に表された「セイジョー」の文字に相応して「セイジョー」の称呼をも生ずるものであるが、特定の観念を有するものとはいえない。

(3)本願商標と引用商標との類否

本願商標と引用商標とを比較すると、外観についてみると、本願商標は、筆記体の漢字2文字と「SEIJO」の欧文字とを組み合わせてなるものであるのに対して、引用商標は、矩形内に欧文字と片仮名とを組み合わせてなるから、両商標の外観は著しく異なるものと認められるから、十分に区別できる。

観念についてみると、本願商標と引用商標とは、特定の観念を有するものとはいえないから、比較することができないものである。

称呼についてみると、本願商標から生ずる「セイジョ」及び「セイジョー」の称呼と引用商標から生ずる「セイジョー」の称呼とは同一又は類似のものと認められる。

そうすると、本願商標と引用商標とは、たとえ称呼において同一又は類似する部分があるとしても、両商標は、観念において比較できず、外観において明らかな差異を有するから、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して判断すると、両者は類似の商標ということはできない。

したがって、本願商標と引用商標とは、これを同一又は類似の役務に使用しても、役務の出所について、誤認混同を生じさせるおそれはないものというべきであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。

(4)結論

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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