Trademark Appeal Case
商標周知性の立証不足
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900325(T2010−900325/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5339140号商標(以下「本件商標」という。)は、上段に「奥様特急」の文字を大きく表し、下段に「0930−109」の数字を小さく表した構成からなり、平成22年4月6日に登録出願、第35類及び第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年6月23日に登録査定、同年7月16日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)商標法第4条第1項第10号について
「奥様特急」及び「0930(奥様)特急」の商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の創作に係る造語商標であり、申立人が鋭意に営業活動をした結果、本件商標の出願時及び登録査定時において、本件指定役務の提供を受けようとする者又は競業他社の間で広く認識されていたものである。
そして、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念を共通にするものであり、その役務も同一のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第7号について
本件商標権者は、引用商標が本件役務の提供を受けようとする者又は競業他社の間で広く認識されている状態であるにもかかわらず、その事実を十分に認識した上で、これをひょう窃して本件商標の商標登録出願をしたものであるとともに、本件商標をその指定役務に使用した場合には、役務の提供を受けようとする者及び役務を提供する者の健康を害するおそれがあることから、商標権者の行為は社会公共の利益に反する行為といえる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(3)よって、本件商標の登録は、その指定役務中の第45類の指定役務について、商標法第43条の2第1号により取り消されるべきである。
3 当審の判断
申立人は、引用商標が申立人の業務に係る役務の商標として、本件指定役務の提供を受けようとする者又は競業他社の間で広く認識されていた旨主張して、甲第8号証ないし同第58号証(インターネットにおける各種ウェブページ等)を提出している。
しかしながら、提出に係る証拠には、「奥様特急」あるいは「0930(奥様)特急」の商標や提供されている役務についての記載は認められるが、それが何人の提供に係る役務であるのかを示す記載は全く見当たらず、他方、商標権者が、「奥様特急」及び「0930−109」の文字からなる本件商標を有し、また、申立人の主張によれば、「奥様特急」「0930特急」及び「0930−109」の標章を使用している(甲第58号証)事情のもとにおいては、甲各号証に掲載されている該商標に係る役務が申立人により提供されている役務であることを確認することができない。
そうとすれば、提出に係る証拠をもってしては、引用商標が申立人の業務に係る役務を表す商標として、本件指定役務の提供を受けようとする者又は競業他社の間で広く認識されていたものとは認められないから、この点を前提とする申立人の主張は採用できない。
また、申立人は、商標権者による本件商標を使用した役務の提供により、健康被害を生じさせるおそれがある旨の主張もしているが、そのような事由が商標法第4条第1項第7号に該当するものとはいえない。
したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る第45類の指定役務について、商標法第4条第1項第7号及び同第10号に違反してされたものといえないから、同法第43条の3第4項の規定により維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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