Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出の可否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900354(T2010−900354/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5343119号商標(以下「本件商標」という。)は,「ベイビーマイロ」の片仮名と「baby milo」の欧文字とを二段に横書きしてなり,平成21年10月20日に登録出願,第12類「自動車用サンシェード,その他の自動車並びにその部品及び附属品,ベビーカー用サンシェード,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乗物用盗難警報器,車いす」並びに第3類,第8類,第9類,第10類,第14類,第16類,第18類,第20類,第21類,第22類,第24類,第26類,第27類,第28類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同22年6月18日に登録査定,同年8月6日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する国際登録第1020993号商標(以下「引用商標」という。)は,「MYLO」の欧文字を横書きしてなり,2009年5月15日に英国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して,2009年11月2日に国際商標登録出願,第12類「Prams; pushchairs; car safety seats for babies and children; prams and pushchairs incorporating carry cots; rain covers for prams and pushchairs; hoods for prams and pushchairs; foot muffs being parts of prams, pushchairs and car safety seats for children; bicycles, tricycles.」を指定商品として,平成23年5月13日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標の構成中の「ベイビー」「baby」の語は,指定商品との関係において,赤ん坊・乳幼児用の商品を表すものとして一般的に用いられており,自他商品の識別機能を有しない語であるため,本件商標において自他商品識別標識としての機能を果たすのは,「マイロ」「milo」の部分であり,これより「マイロ」の称呼が生じる。
一方,引用商標からは,「ミロ」又は「マイロ」の称呼が生じる。
してみれば,本件商標と引用商標とは,「マイロ」の称呼を共通にする類似の商標であり,指定商品も同一又は類似のものである。
そして,本件商標の出願日は,平成21年10月20日であり,引用商標の優先日は平成21年5月15日であるから,引用商標は,本件商標の先願に係るものである。
したがって,本件商標は,その指定商品中の第12類の指定商品について,商標法第8条第1項に違反して登録されたものであるから,同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。
4 当審の判断
本件商標は,前記1のとおり,「ベイビーマイロ」の片仮名と「baby milo」の欧文字とを二段に横書きしてなるところ,これを構成する上段及び下段の各文字は,それぞれ同じ書体で外観上まとまりよく一体的に表現されており,欧文字の読みを特定したものと無理なく理解される片仮名から生ずる「ベイビーマイロ」の称呼も,よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして,たとえ,その構成中の「ベイビー」「baby」の文字が赤ん坊・乳幼児用の商品を表す語として用いられている場合があるとしても,本件商標のかかる構成においては,特定の商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解されるものともいい難いところであるから,むしろ構成全体をもって一体不可分の造語として認識し把握されるとみるのが自然であり,他に,「マイロ」「milo」の文字部分のみを分離抽出すべき特段の理由は見いだせない。
そうとすれば,本件商標は,各構成文字全体に相応して「ベイビーマイロ」の称呼のみを生ずるものであって,単に「マイロ」の称呼は生じないものである。
してみれば,本件商標から「マイロ」「milo」の文字部分も独立して認識されることを前提に,そのうえで,本件商標と引用商標とが「マイロ」の称呼において類似するものとする申立人の主張は,採用することができない。
その他,本件商標と引用商標とを類似するものとすべき理由は,見当たらない。
以上のとおり,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって,本件商標の登録は,登録異議の申立てに係る指定商品について,商標法第8条第1項に違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきものとする。
よって,結論のとおり決定する。
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