結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2010−300928(T2010−300928/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第5025725号商標(以下「本件商標」という。)は、「トップスター」の片仮名を標準文字で表してなり、平成17年3月24日に登録出願、第11類「電球類及び照明用器具,暖冷房装置,家庭用電熱用品類」を指定商品として、同19年2月16日に設定登録されたものである。
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、「第11類 電球類及び照明用器具」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
本件商標は、その指定商品中「第11類 電球類及び照明用器具」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しない。
したがって、上記商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第8号証を提出した。
本件商標の権利者及び通常使用権者である株式会社ジェイ・リライツ(以下「ジェイ・リライツ社」という。)は、本件審判請求の登録前3年以内に我が国において、その請求に係る指定商品中「蛍光ランプ」について本件商標を使用している。
(1)本件商標の使用者
被請求人(商標権者)は、自社工場で製造した、蛍光ランプ(以下「本件商品」という。乙第4号証)を福岡県北九州市でリサイクル蛍光ランプ販売業を営んでいるジェイ・リライツ社に、平成17年から現在に至るまで継続して販売している。平成19年度と平成22年度の注文書・納品書を添付するが、これらには、被請求人である東芝ライテック株式会社と本件商品の形名「FHF32EX−N−JG」が表示されている(乙第5号証ないし乙第6号証)。
また、被請求人と販売先であるジェイ・リライツ社とは、平成12年から、廃蛍光ランプから回収できる有用な資源の再利用について共同研究を進めてきており(乙第7号証)、平成14年に本件商品を含んだ東芝商品の売買契約を締結している。その際、被請求人は、ジェイ・リライツ社に対して、黙示の同意に基づき、本件商標及び登録第4918773号商標を使用することに関する通常使用権を許諾している(乙第8号証)。
本件商品は、被請求人の販売先であるジェイ・リライツ社から広く一般に販売されているもので、いわゆるOEMである。
したがって、本件商標の使用者は、本件商品を製造・販売している被請求人及び通常使用権者のジェイ・リライツ社である。
(2)使用に係る商標
本件商標は、乙第1号証及び乙第2号証に示すとおり、ジェイ・リライツ社発行のリーフレットやインターネット上のホームページの「蛍光ランプ販売」のサイト等に掲載されているものであって、本件商品本体や個装写真及び本件商品の仕様欄に、「トップスター」の商標が付されており、さらには、「なお、本製品は東芝ライテック株式会社で、委託製造いたしております。」との製造者(被請求人)の記載がされているものである。
(3)使用時期
乙第1号証ないし乙第6号証に示すとおり、本件商標は、本件商品のペットネームとして、平成17年以降、現在に至るまで継続的に使用されており、今後も使用を継続していく予定である。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人及び通常使用権者により、指定商品中の「電球類及び照明用器具」について使用されていることが明らかであるから、本件審判の請求は成り立たないものである。
被請求人は、本件商標を取消請求に係る指定商品中の「蛍光ランプ」について、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用しているとして、乙第1号証ないし乙第8号証を提出している。
(1)被請求人の提出に係る乙各号証によれば、次のとおりである。
乙第1号証は、「トップスター よかランプ」と題する商品リーフレットの写しであり、表紙の下部には、「九州電力グループ」「株式会社ジェイ・リライツ」の記載がある。そして、「蛍光ランプ仕様」の欄には、「トップスター」の表示のもとに、高周波点灯専用形直管蛍光ランプ「FHF32EX−N−JG」についての商品説明が記載されており、蛍光ランプの写真の中にも「ジェイ・リライツ」及び「トップスター」の文字が表示されている。該リーフレットには、その印刷日や発行日の記載は認められないが、表紙の左下に、「eco products awards/2008/第5回エコプロダクツ大賞/エコサービス部門奨励賞受賞」の記載がある。
乙第2号証は、ジェイ・リライツ社のホームページをプリントアウトした(2010年11月11日打ち出し)ものであり、「蛍光ランプ販売」のページにおいても、「トップスター」の表示のもとに、高周波点灯専用直管32形の蛍光ランプ「FHF32EX−N−JG」についての商品説明が記載されており、蛍光ランプの写真にも「トップスター」の文字が記載されている。
乙第3号証は、九州電力株式会社のホームページをプリントアウトした(2010年11月11日打ち出し)ものであり、平成17年12月27日付けの「平成17年 当社の主な出来事」を表題とする記事には、「4 グループ経営の推進」の「(3)環境・リサイクル事業」として、「6月1日 グループ会社『株式会社ジェイリライツ』がグリーン購入法適合蛍光管『トップスター』を販売開始」と記載されている。
乙第4号証は、被請求人が発行したものと認められる「ENGINEERING INSTRUCTION」と題する書面の写しであり(表紙には「2008−09−03」の日付があるが、次頁以降には、その他の幾つかの日付が表示されている)、商品名「FHF32EX−N−JG」について、マークのデザインや表示位置、規格、意匠配置図、納品上の注意等が記載され、マークのデザイン及び意匠配置図には「トップスター」の文字が表示されている。
乙第5号証は、平成19年9月3日付け及び平成22年1月6日付けで、ジェイ・リライツ社が被請求人へ宛てた「蛍光管FHF32EX−N−JG」の注文書である。平成19年9月3日付け注文書は、納期を平成19年11月31日、平成20年1月31日及び同年3月31日とする各1万本の注文書であり、また、平成22年1月6日付け注文書は、注文番号を「0046」とするものであって、納期を平成22年2月15日、同年5月15日及び同年9月15日とする各1万本の注文書(数量及び納期は手書きで加筆されている。)である。
乙第6号証は、2010年(平成22年)9月13日付け、同年5月12日付け及び同年3月8日付けで、被請求人がジェイ・リライツ社へ宛てた三波長形蛍光ランプ「FHF32EX−N−JG」の納品書であり、2010年(平成22年)9月13日付けのものは「10150本」、同年5月12日付けのものは「10175本」及び同年3月8日付けのものは「10425本」についての納品書であって、いずれも「ご注文●No」として「0046」の記載がある。
乙第7号証は、被請求人のホームページをプリントアウトした(2010年11月11日打ち出し)ものであり、2003年12月3日付けのプレスリリースには、「東芝ライテック株式会社および株式会社ジェイ・リライツは、両社共同により、使用済蛍光ランプから分離・回収したガラスと蛍光体を再利用した蛍光ランプ製造の実証試験に業界で初めて成功しました。・・・」と記載されている。
乙第8号証は、2005年3月17日付けのメール文書と認められるものであり、ジェイ・リライツ(野崎)から東芝ライテック(株)(池田)へ宛てたメールには、「商品名の商標登録について/よかランプ、トップスターの商標登録についても、恐縮ですが東芝ライテック殿にお願いいたします。」とあり、また、東芝ライテック(株)の管直東営(池田)から同社の知企(菅原SJ)へ宛てたメールには、「Jリライツ殿では、登録・管理・コスト的に難しいとのことで当社での商標登録となりました。手続きのほどよろしくお願いします。(万一、取引中止の際は、当社権利の旨了解されています。)」と記載されている。
(2)上記において認定した乙各号証によれば、次のように判断することができる。
(ア)乙第7号証(プレスリリース)によれば、被請求人とジェイ・リライツ社は、両社共同で使用済蛍光ランプから分離・回収したガラスと蛍光体を再利用した蛍光ランプ製造の実証試験を行っていたことが認められる。そして、この事実に、乙第8号証(メール文書)における被請求人とジェイ・リライツ社との各担当者のメールの内容を併せみれば、「被請求人は、ジェイ・リライツ社に対して、黙示の同意に基づき、本件商標を使用することに関する通常使用権を許諾している」旨の被請求人の主張は首肯し得るものである。
そして、通常使用権者と認められるジェイ・リライツ社は、乙第1号証の商品リーフレットにおいて、「トップスター」の文字を表示した高周波点灯専用形直管蛍光ランプ「FHF32EX−N−JG」を掲載し、当該商品の広告をしていたと認めることができ、また、当該リーフレットは、表紙の左下の「eco products awards/2008/第5回エコプロダクツ大賞/エコサービス部門奨励賞受賞」の記載があることからして、本件審判の請求の登録(平成22年9月13日)前3年以内である2008年当時に作成・頒布していたものと推認し得るものである。
さらに、乙第1号証の商品リーフレットに表示されている「トップスター」の文字は、自他商品識別標識として機能を果たしているものであって、かつ、本件商標と社会通念上同一の商標と認め得る態様のものであり、また、「高周波点灯専用形直管蛍光ランプ」は、取消請求に係る指定商品中の第11類「電球類及び照明用器具」の範ちゅうに属するものである。
してみれば、本商標権についての通常使用権者と認められるジェイ・リライツ社は、本件審判についての要証期間内に、日本国内において、商標法第2条第3項第8号の使用行為をしたものということができる。
(イ)乙第5号証(注文書)によれば、ジェイ・リライツ社は、少なくとも、本件審判についての要証期間内である平成22年1月6日付けで、被請求人に対して、納期を平成22年2月15日、同年5月15日及び同年9月15日として各1万本の「蛍光管FHF32EX−N−JG」を注文していたことが認められる。そして、「ご注文書No.」と推認し得る欄に、乙第5号証の注文番号と同じ「0046」と記載のある乙第6号証(納品書)によれば、被請求人は、上記注文に対応して、商品の販売を行っているジェイ・リライツ社に対して、2010年(平成22年)3月8日付けで10425本、同年5月12日付けで10175本、同年9月13日付けで10150本の「蛍光管FHF32EX−N−JG」を納品(販売)したものと認められる。
さらに、乙第1号証の商品リーフレット及び乙第4号証の「ENGINEERING INSTRUCTION」と題する書面によれば、この「F
HF32EX−N−JG」の蛍光ランプには、自他商品識別標識として「トップスター」の文字が表示され、当該文字は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められるから、被請求人(製品の製造業者である商標権者)は、商品(蛍光ランプ)又は商品の包装に本件商標と社会通念上同一の商標と認められる「トップスター」の商標を付する行為をするとともに、該商品を商品の販売業者であるジェイ・リライツ社に譲渡する行為をしていたものということができる。
してみれば、本商標権の商標権者は、本件審判についての要証期間内に、日本国内において、商標法第2条第3項第1号及び同第2号に規定されている「商標についての使用行為」をしたものということができる。
(3)請求人は、上記3の被請求人の答弁に対して何ら弁駁するところがない。
(4)まとめ
以上のとおり、乙第1号証及び乙第5号証ないし乙第8号証を中心にその他の乙各号証を総合してみれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者及び通常使用権者によって、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を取消請求に係る指定商品である第11類「電球類及び照明用器具」の範ちゅうに属する「蛍光ランプ」について使用していたことを証明したものということができる。
したがって、本件商標の指定商品中、本件審判の請求に係る第11類「電球類及び照明用器具」についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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