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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用事実

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2010−301007(T2010−301007/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第1319875号商標(以下「本件商標」という。)は、「パンパックス」の片仮名と「PANVAX」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、昭和47年6月16日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同53年1月13日に設定登録、その後、三回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、さらに、平成20年6月18日に指定商品を第5類「薬剤」とする指定商品の書換登録がされているものである。

また、本件審判の請求の登録日は、平成22年10月12日である。

第2 請求人の主張

請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を次のように述べた。

本件商標は、その指定商品「薬剤」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないから取り消されるべきである。

第3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第23号証を提出した。

1 被請求人フジタ製薬株式会社は、1930年(昭和5年)1月に創業され、現在は、動物用医薬品・動物用医薬部外品・飼料・飼料添加物の製造・輸入販売、動物用医療機器の輸入販売、理化学機械・酪農機械用具の販売などを行っているところ(乙第1号証)、本件商標を第5類「薬剤」の範ちゅうに属する動物用医薬品の消毒薬含有製剤について、本件審判請求前3年以内に使用している。

2 乙第5号証は、「パンパックス100」として販売している180リットル入り動物用消毒薬含有製剤であり、乙第6号証は、「パンパックス200」として販売している180リットル入り動物用消毒薬含有製剤である。

いずれにも「パンパックス」の文字が付されているが、これは、下段に「PANVAX」の欧文字を書し、上段に「パンパックス」の片仮名を配してなる本件商標の片仮名と同じものであり、登録商標の使用といえる。

なお、「100」や「200」は、この動物用消毒薬含有製剤に含まれる塩化ジデシルジメチルアンモニウムが100mL中に10g含まれるか、あるいは20g含まれるかを区別するための記号ないし符号として用いられているものである。

3 乙第9号証は、乙第5号証で表された「パンパックス100」として販売している180リットル入り動物用消毒薬含有製剤の容器に貼付されているラベルシールであり、乙第10号証は、乙第6号証で表された「パンパックス200」として販売している180リットル入り動物用消毒薬含有製剤の容器に貼付されているラベルシールである。

乙第9号証及び乙第10号証のラベルシールの最下部に記載されている「09R2」の文字は、これらのラベルシールが2009年改訂版であることを示す符号である。

そして、乙第9号証及び乙第10号証のラベルシールには、本件商標「パンパックス」と「動物用医薬品」「家畜伝染病予防法指定消毒薬含有製剤」の文字が大書きされている。また、効能及び効果として、畜産領域では、(1)畜・鶏舎の消毒、(2)搾乳器具・ふ卵器具の消毒、(3)畜・鶏体の消毒、(4)乳房・乳頭の消毒、(5)種卵卵殻の消毒、(6)伝染病発生時の鶏の飲水の消毒、家畜診療領域では、(1)家畜診療・繁殖用器具器械の消毒、(2)外傷部位の消毒、(3)手術部位の消毒と記載されていることからも、本商品が第5類「薬剤」の範ちゅうに属する動物用医薬品の消毒薬含有製剤であることが分かる。

4 乙第12号証は、本件商標が使用されている動物用消毒薬含有製剤「パンパックス100」の取扱説明書であり、乙第13号証は、本件商標が使用されている動物用消毒薬含有製剤「パンパックス200」の取扱説明書であり、乙第14号証は、本件商標が使用されている動物用消毒薬含有製剤「パンパックス100/200」兼用のパンフレットであるが、いずれにも「パンパックス」の片仮名の下段に「PANVAX」の欧文字が書されている。また、乙第9号証及び乙第10号証として提出するラベルシールと同様に、「動物用医薬品」「家畜伝染病予防法指定消毒薬含有製剤」の文字が記載されている。

そして、これらの取扱説明書やパンフレットには、製造販売元として、商標権者の名称が明記されている。

なお、乙第12号証の「パンパックス100」の取扱説明書及び乙第13号証の「パンパックス200」の取扱説明書のそれぞれ最下部には、「2009年6月改訂」の文字があり、2009年6月に改訂されたものであることが分かる。

5 乙第21号証は、株式会社エイ・エム・アイ千葉営業所からの注文書写しであり、同注文書によれば、平成22年(2010年)7月6日付けで「パンパックス200」として販売している180リットル入り動物用消毒薬含有製剤2本の注文があったこと、及び、納品場所は、直送先として記載されていることから熱田養鶏場であることが分かる。そして、乙第22号証の出荷票写しによれば、2010年7月6日付けで直送先である熱田養鶏場あてに2個の缶という荷姿で出荷されたことが分かる。乙第23号証は、配送業者である西濃運輸の配達伝票写しであり、これによれば、2010年7月6日付けで商標権者から直送先である熱田養鶏場あてに2個の荷物の配達物があったことが確認できる。

6 以上のとおり、乙各号証によって、本件審判請求の登録前3年以内に本件商標が商標権者によって、第5類「薬剤」について使用されていたことは明らかである。

第4 当審の判断

1 被請求人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証は、商標権者(被請求人)のホームページであり、商標権者は「動物用医薬品、動物用医薬部外品、飼料、飼料添加物の製造・輸入販売」を業務内容としていることが認められる。

(2)乙第5号証は、動物用医薬品「家畜伝染病予防法指定消毒薬含有製剤」のラベルが貼付された180リットル入りドラム缶荷姿写真、乙第6号証は、同じく180リットル入りドラム缶荷姿写真であるが、それらには、被請求人の商号、成分等とともに「パンパックス100」又は「パンパックス200」の文字が表示されている。

(3)乙第9号証は、乙第5号証で表された「パンパックス100」のラベルシールと、また、乙第10号証は、乙第6号証で表された「パンパックス200」のラベルシールとするところ、いずれも「動物用医薬品」、「家畜伝染病予防法指定消毒薬含有製剤」、「貯蔵方法 気密容器」、「180L」、被請求人名及びその住所等が表示されている。

(4)乙第12号証は、「パンパックス100」の、また、乙第13号証は、「パンパックス200」の取扱説明書であるが、そこには、被請求人名及びその住所、「動物用医薬品」、「家畜伝染病予防法指定消毒薬含有製剤」、「【包装】...180L」、「パンパックス100」及び「PANVAX100」又は「パンパックス200」及び「PANVAX200」、「登録商標 パンパックス100」又は「登録商標 パンパックス200」並びに「2009年6月改訂 R3」等が表示されている。

(5)乙第14号証は、パンパックスの商品パンフレットとするところ、そこには、被請求人名及びその住所等と共に、「動物用医薬品」、「パンパックス100/200」、「PANVAX」、「パンパックス100/200は、...優れた殺菌消毒効果と幅広い適用範囲を持つ消毒剤です。」及び「規格...180L」等の表示がされている。

(6)乙第21号証は、「パンパックス200」、「180L」及び「平成22年7月6日」付けの請求外「(株)エイ・エム・アイ 千葉営業所」からの注文書写し、乙第22号証は、「パンパックス200 180L」にかかる出荷日が「2010年7月6日」付け出荷伝票写し、乙第23号証は、「2010年7月6日」付け請求外「西濃運輸」の配達伝票写しとするものである。

2 上記1において認定した事実によれば、次のとおりである。

(1)商標権者は、「動物用医薬品」を製造販売する株式会社であり(乙第1号証)、自己の製造販売に係る動物用医薬品「家畜伝染病予防法指定消毒薬含有製剤」について、「パンパックス100」及び「パンパックス200」を使用(乙第5号証、乙第6号証、乙第9号証及び乙第10号証)し、該「パンパックス」は、「PANVAX」の文字とともに使用されており(乙第12号証ないし乙第14号証)、かかる商品が要証期間内に実際に取引された(乙第21号証及び乙第22号証)ことが認められる。

そして、180リットル入りドラム缶、商品「パンパックス200」(乙第6号証)には、動物用医薬品「パンパックス200」の取扱説明書(乙第13号証)において、商標権者の名称及び「家畜伝染病予防法指定消毒薬含有製剤」の文字とともに「パンパックス200」、「PANVAX200」が一体的に併記されており、また、これは、「2009年6月改訂」のものであると示されており、乙第22号証においては、同商品が2個、その要証期間内である2010年7月6日に千葉県匝瑳市野手604「熱田養鶏場」に対して出荷された(乙第21号証ないし乙第23号証)ものであることが認められる。

してみれば、本件商標は、その要証期間内に日本国内において本件商標と社会通念上同一の商標が商標権者によって、取消請求に係る指定商品中の「動物用薬剤」について使用されたものと認められる。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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