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Trademark Appeal Case

リーダーシップ・アセスメントの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−24201(T2010−24201/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「リーダーシップ・アセスメント」の片仮名文字を横書きしてなり、第16類、第35類、第36類、第41類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成21年11月5日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同22年10月27日付け手続補正書により、第16類「書籍,雑誌,ニューズレター,パンフレット,その他の印刷物」、第35類「書類の複製,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,世論調査,インターネットを利用した商品の販売に関する情報の提供,その他の商品の販売に関する情報の提供,文書又は磁気テープのファイリング,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに順ずる事務用機器の操作」、第36類「株式市況に関する情報の提供,企業の信用に関する調査」、第41類「インターネットを利用した知識の教授,人材の育成に関する知識の教授,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),図書の貸与」及び第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、「本願商標は、『リーダーシップ・アセスメント』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中の『リーダーシップ』の文字が『指導力。統率力。』等の意味を有し、『アセスメント』の文字が『評価。査定。』等の意味を有することから、商標全体としては『指導力や統率力の評価・査定』程の意味合いを認識させ、また、インターネット情報として『リーダーシップ・アセスメント』の語が、『リーダーシップ・アセスメントの概要 各企業のビジョン実現を担う『望ましいリーダー像』を策定した上で、専門コンサルタントが社外の視点から個人をアセスメントします。』等のように使用され、さらに、リーダーシップ・アセスメントのセミナーなどが開かれている実情からすれば、これを本願指定商品・指定役務中、例えば『前記文字に照応する印刷物,市場調査,企業の信用に関する調査,知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催』等に使用しても、単に商品の品質、役務の質、内容を表示するにすぎず、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の商品及び役務に使用したときには、商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。 」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について

本願商標は、前記1のとおり、「リーダーシップ・アセスメント」の文字を書してなるところ、その構成中「リーダーシップ」の文字は、「指導者としての資質・能力」等を意味し、また、「アセスメント」の文字は、「評価・査定」等(いずれも、広辞苑第六版)を意味する語である。

しかして、「アセスメント」の文字は、評価・査定の対象となる分野等を表す語を冠し、例えば「環境アセスメント」(広辞苑第6版)、「製品アセスメント」、「リスクアセスメント」、「テクノロジーアセスメント」(いずれも、三省堂発行「大辞林」第3版)のように、一般に使用されている語である。

してみれば、「アセスメント」の文字に評価・査定の対象となる「リーダーシップ」の文字を冠し、かつ、中黒を介して連結してなる本願商標からは、全体として、「指導者としての資質(リーダーシップ)についての評価・査定」程の意味合いを容易に認識させるものとみるのが相当である。

さらに、原審の拒絶理由通知において示したインターネット情報に加えて、当審における職権調査によれば、「リーダーシップアセスメント」の語が、「指導者としての資質・能力等を客観的に分析し、評価すること」を表すものとして、主に、人材コンサルティングや研修、セミナー等を提供する業界において、一般に使用されている事実が、別掲のインターネット情報よりうかがえるものである。

そうすると、これを本願の指定商品及び指定役務中、例えば「印刷物、企業の信用に関する調査、経営の診断又は経営に関する助言、知識の教授、セミナーの企画・運営又は開催」等に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「指導者としての資質(リーダーシップ)についての評価・査定を内容・目的とした商品又は役務」であることを理解させるにとどまるものであるから、単に商品の品質、内容又は役務の質、内容を表示するにすぎず、自他商品又は役務の識別標識としての機能を果たさないものといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、「本願商標『リーダーシップ・アセスメント』を『リーダーシップ』の文字と『アセスメント』の文字とに分離しなくてはならない特別の理由は存在しないものであり、むしろ、『リーダーシップ・アセスメント』全体をもって一体不可分のものとして認識し把握される一種の造語とみるのが相当である」旨主張する。

しかしながら、「リーダーシップ」と「アセスメント」の両文字の意味及びその用例等を踏まえ、これらを中黒を介して結合した本願商標「リーダーシップ・アセスメント」の文字からは、全体として、「指導者としての資質(リーダーシップ)についての評価・査定」程の意味合いを容易に認識、理解させるものであり、さらに、「リーダーシップアセスメント」の語が、指導者としての能力、資質等の価値を分析・評価することを内容、目的としたコンサルティングや研修、セミナー等を表すものとして、実際に使用されていること前記(1)のとおりである。

したがって、請求人が主張する「一体不可分のものとして認識し把握される一種の造語」とはいい得ないから、請求人の係る主張は採用することができない。

イ 請求人は、原審の拒絶理由通知書において示したインターネット情報について、「『リーダーシップ・アセスメント』を説明書きとして使用しているだけで、商標として使用されているものではない」旨主張する。

しかしながら、該インターネット情報からは、「リーダーシップ・アセスメント」の語が、「リーダーシップを評価すること」程の意味合いとして、主に企業コンサルティングを提供する業界において、使用されている事実がうかがえる。

この点において、請求人は、「商標として使用されているものではない」旨主張する点で、「リーダーシップ・アセスメント」の文字が、自他商品又は役務の識別標識としての機能を果たさない旨を自認したとみて差し支えないものである。

(3)まとめ

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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