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Trademark Appeal Case

不使用取消:使用の解釈

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2010−301011(T2010−301011/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4812452号商標の指定商品中「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4812452号商標(以下「本件商標」という。)は、「バナナ ドッグ」の片仮名文字と「Banana Dog」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成16年2月24日に登録出願、第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」を指定商品として、同年10月22日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨以下のとおり述べた。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品中「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」については、日本国内において過去3年間使われていないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

(2)答弁に対する弁駁

ア 乙各号証について

乙第1号証のカタログ裏表紙の「ポンポリースの商標(Trademark)一覧」に「バナナドッグ」の記載がある。しかし、本件商標は、上段に「バナナ ドッグ」、下段に「Banana Dog」を配してなる商標として登録されたものであるところ、上記「バナナドッグ」は、片仮名文字のみで表示され、さらに、「バナナ」と「ドッグ」の間にスペースがないものである。

したがって、本件商標と乙第1号証に記載の「バナナドッグ」は、同一とはいえない。

仮に、上記「バナナドッグ」が本件商標と同一であったとしても、「バナナドッグ」の商標を「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」のいずれかに使用している証拠は、乙第1号証及び乙第2号証を調べても見出すことができない。

乙第1号証及び乙第2号証は、「バナナドッグ」の表示を示すのみであり、本件商標を本件審判の請求に係る指定商品に使用している事実を示すものではない。

イ 被請求人の主張について

(ア)被請求人は、「乙第1号証ないし乙第3号証に掲載されているようなペット用の商品につき、既に商標権を取得した多数の商標(乙第1号証の裏表紙「ポンポリースの商標(Trademark)一覧」を参照。)を使用している。」と主張するが、乙第3号証の添付はない。

(イ)被請求人は、「ペット用の『かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ』などについての本件商標の使用は、すなわち、人用の『かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ』などについての本件商標の使用である。」旨主張するが、ペット用の「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」などについての本件商標の使用が、直ちに人用の「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」などについての本件商標の使用であるとまではいえないし、また、本件審判請求前の調査の結果、商標権者が人用の「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」について使用していないことは明らかである。

(ウ)仮に、上記(イ)の被請求人の主張が正しいとした場合においても、ペット用の「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」について、本件商標を使用している証拠は見出すことができない。

ウ むすび

以上のとおり、いずれの証拠も、商標権者が本件商標を本件審判の請求に係る指定商品に、本件審判の請求の登録日前3年以内に日本国内において使用したことを立証するものでないことは明らかである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証及び乙第2号証を提出した(なお、被請求人は、使用の事実を明らかにする証拠として、乙第1号証ないし乙第3号証を提出している旨の主張をするが、乙第3号証の提出はない。)。

(1)使用の事実

被請求人は、主として、乙第1号証ないし乙第3号証に掲載されているようなペット用の商品につき、既に商標権を取得した多数の商標(乙第1号証の裏表紙「ポンポリースの商標(Trademark)一覧」を参照。)を使用している。

近時、人(特に飼い主)とペットの間の差別・障壁が無くなってきているため、人用の商品も扱いはじめているのが現状である。すなわち、ペットは法律上の「人格」を認められていないだけで、社会生活上の生存、保健衛生、健康などの全ての面で、人と同等に扱い、接するようになってきているものと思われ、この傾向は今後さらに加速されるものと思われる。

したがって、衣・食・住の全てにおいて、ペット用として人と同じもの、あるいは、ペットに適応するように「僅かに変更」したものが製造、販売、使用されている。上記「僅かに変更」の程度は、乙各号証を見ても明らかであり、例えば、身の回り品としての「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」などにおいても、一般的な人の場合の、男女、大人、子供、幼児の相違や体形の相違などにおける相違の程度とさしたる違いを感じさせない位であり、飼い主とペットが「ペアルック」で、商品を購入、使用することなどは、その好例である。

同様に、ペットフード(食)などは、スーパーマーケット等で販売されているものや、乙各号証などから明らかなように、塩分、脂肪分、ビタミン等の栄養分等の点で人と多少相違するだけで、当然、人が食べても、美味いか、不味いかは別として、安全であり、よってその相違は僅かである。

(2)まとめ

以上のように、ペット用の「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」などについての本件商標の使用は、すなわち、人用の「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」などについての本件商標の使用である。

4 当審の判断

(1)被請求人は、商標権者が本件商標を請求に係る指定商品と同一視できるペット用の「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」について使用している旨主張し、乙第1号証及び乙第2号証を提出した。そこで、商標権者の使用に係る商品が本件請求に係る指定商品に含まれる商品であるか否かについて、以下検討する。

ア 乙第1号証及び乙第2号証によれば、以下の事実を認めることができる。

(ア)乙第1号証は、商標権者が2010年(平成22年)1月に発行した「PomPreece Collection/ポンポリースコレクション」との表題のあるペット用品を掲載した業者向けカタログである。その裏表紙に記載された「ポンポリースの商標(Trade mark)一覧」中には、「バナナドッグ」の文字が記載されている。しかし、該「バナナドッグ」の文字よりなる商標がいかなる商品について使用されているのかは明らかではなく、その他、乙第1号証中には、「バナナドッグ」ないし本件商標の表示はない。

(イ)乙第2号証は、商標権者が2008年(平成20年)1月に発行した「PomPreece Collection/ポンポリースコレクション」との表題のあるペット用品を掲載したカタログであって、その22頁、31頁、37頁、43頁、62ないし69頁、109頁等には、犬や猫を入れて運ぶことができる「キャリーバッグ」や「リュックサック」等の写真が掲載されている。なお、乙第2号証中には、「バナナドッグ」ないし本件商標の表示はない。

イ 前記アで認定した事実によれば、商標権者の作成に係るカタログ(乙第1号証及び乙第2号証)は、いずれもペット用品を掲載したカタログであって、ペットを入れて運ぶバッグやリュックサック等が掲載されていることが認められるが、これらは、ペットを入れて運ぶのに適した大きさ、形状、機能等が備えられ、ペット専用のキャリーバッグというべきものであって、一般的には、ペット用品の売り場で販売されている商品である。これに対し、本件請求に係る指定商品「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」は、装粧品たる性格を有し、ある程度のファッション性が求められる商品であって、一般的には、人が自己の小物などを入れて持ち運ぶことを目的として製造され、かばん類の売り場で販売されている商品ということができる。したがって、ペット専用のキャリーバッグ等と本件請求に係る指定商品とは、生産者、取引系統、販売場所等を異にするばかりでなく、商品の用途、品質、ファッション性、形状、機能性等においても大きく異なるものであるから、非類似の商品というべきであって、ペット専用のキャリーバッグ等は、本件請求に係る指定商品の範ちゅうに含まれない商品というべきである。そして、当該カタログ中には「バナナドッグ」ないし本件商標の表示はない。

してみると、乙第1号証及び乙第2号証は、本件請求に係る指定商品について、本件商標ないしこれと社会通念上同一と認められる商標が使用されていたことを証明する証拠とはなり得ない。

この点に関し、被請求人は、衣・食・住の全てにおいて、ペットと人とは同じもの、あるいは、ペットに適応するように人が使用するものに「僅かに変更」したものが製造、販売、使用されているのが実情であり、例えば、「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」などにおいても、人が使用するものとさしたる違いを感じさせないものであるから、ペット用の「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」などについての本件商標の使用は、人用の「かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ」についての本件商標の使用である旨主張するが、前記認定のとおり、ペット専用のキャリーバッグ等と本件請求に係る指定商品とは、生産者、取引系統、販売場所等を異にするばかりでなく、商品の用途、品質、ファッション性、形状、機能等においても大きく異なるものであるから、たとえ、ペットを飼う家庭が増え、ペット用品が市場にあふれている商取引の実情を考慮したとしても、社会通念に照らせば、非類似の商品というべきであって、上記被請求人の主張は、独自の見解に基づくものであるから、到底採用することができない。

(2)むすび

以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成22年10月12日)前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標の使用をしていたことを証明し得なかったものといわざるを得ないし、また、被請求人は、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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