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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「欧文字の要部抽出と称呼」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2010−25869(T2010−25869/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2010−25869(T2010−25869/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「FDP」
争点(論点)
欧文字の要部抽出と称呼
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−25869(T2010−25869/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「FDP」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「欧文字の要部抽出と称呼」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第3類「かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,せっけん類,歯磨き,化粧品,ジェル状化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成21年5月28日に登録出願されたものである。

2 引用商標

(1)登録第4363410号商標(以下「引用商標1」という。)は、「FDP」の欧文字を書してなり、平成11年2月27日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年2月25日に設定登録されたものであるが、同22年2月25日に存続期間満了により消滅し、その抹消の登録が同年11月17日になされたものである。

(2)登録第4377545号商標(以下「引用商標2」という。)は、「FDP」の欧文字を書してなり、平成11年2月27日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年4月21日に設定登録されたものであるが、同22年4月21日に存続期間満了により消滅し、その抹消の登録が同23年1月19日になされたものである。

(3)登録第4378065号商標(以下「引用商標3」という。)は、「FDP」の欧文字を書してなり、平成11年2月27日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年4月21日に設定登録されたものであるが、同22年4月21日に存続期間満了により消滅し、その抹消の登録が同23年1月19日になされたものである。

(4)登録第4386214号商標(以下「引用商標4」という。)は、「FDP」の欧文字を書してなり、平成11年2月27日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年5月26日に設定登録されたものであるが、同22年5月26日に存続期間満了により消滅し、その抹消の登録が同23年2月16日になされたものである。

(5)登録第4393220号商標(以下「引用商標5」という。)は、「FDP」の欧文字を書してなり、平成11年2月27日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年6月23日に設定登録されたものであるが、同22年6月23日に存続期間満了により消滅し、その抹消の登録が同23年3月16日になされたものである。

(6)登録第4395213号商標(以下「引用商標6」という。)は、「FDP」の欧文字を書してなり、平成11年2月27日に登録出願、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年6月30日に設定登録されたものであるが、同22年6月30日に存続期間満了により消滅し、その抹消の登録が同23年3月16日になされたものである。

(7)登録第4459604号商標(以下「引用商標7」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成11年7月29日に登録出願、第14類に属する別掲3に記載の商品を指定商品として、同13年3月16日に設定登録されたものである。

(8)登録第4459605号商標(以下「引用商標8」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成11年7月29日に登録出願、第18類に属する別掲4に記載の商品を指定商品として、同13年3月16日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)引用商標1ないし6は、上記2(1)ないし(6)のとおり、存続期間の満了により、その登録の抹消がなされているものであるから、引用商標1ないし6を引用商標とする原査定の拒絶の理由は、解消した。

(2)本願商標と引用商標7及び8の類否について

本願商標は、別掲1のとおり、頂点が丸みを帯びた逆さ向きの三角形を左右に2つずつ対称にV字状に配した図形と、その下に、「FTP」の欧文字と「for the profession」の欧文字を2段に書してなるところ、本願商標の構成中、「FTP」の文字は、一際看者の注意を惹くものであるから、この文字部分をもって取引に資されることも決して少なくないものというべきである。

してみれば、本願商標は、構成文字全体から生ずる称呼の他に、該「FTP」の文字に相応して「エフティーピー」の称呼を生ずるものであり、これは、特定の語義を有するものではないから、特定の観念を生じないものである。

他方、引用商標7及び8は、別掲2のとおり、花の図を背景に「Fiori Di Portofino」の欧文字をやや図案化して表してなるところ、これは、「ポルトフィーノ(イタリアの都市)の花」の意味を表すイタリア語であるが、我が国におけるイタリア語の認知度からすると直ちにその意味合いを認識し得るものとは言い難いため、これよりは特定の観念を生じないというのが相当である。

そして、「Fiori Di Portofino」の欧文字のうち、「F」「D」「P」の欧文字は、小文字である「iori」「i」「ortofino」の部分に比べ、大文字で顕著に大きく書されており、看者の注意を惹くものであるから、「F」「D」「P」の文字をもって取引に資されることも決して少なくないものというべきである。

してみれば、引用商標7及び8は、構成文字の全体から生ずる称呼の他に、「F」「D」「P」の文字に相応して「エフディーピー」の称呼をも生ずるものというのが相当であり、また、該文字は、特定の語義を有しない造語として認識されるものである。

そこで、本願商標と引用商標7及び8との類否について検討するに、両商標は、外観においては、明らかに相違するものである。

また、称呼においては、本願商標は「FTP」文字部分から「エフティーピー」の称呼を生ずるのに対し、引用商標7及び8は、「F」「D」「P」の文字部分から「エフディーピー」の称呼を生ずるものであるから、両者は、「ティー」と「ディー」の音の差異を有するものである。そして、「FTP」と「FDP」とは、いずれも成語ではなく、ローマ文字の3字を組み合わせたものであるから、このような場合は、ローマ文字それぞれを一字ずつ区切って明確に発音されることが多いといえるものであり、両者を一連に称呼する場合には、「ティー」と「ディー」の音は、いずれもはっきりと称呼され、聴取されるものであって、この差異が両称呼に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両称呼を一連に称呼した場合には、その音調、音感が異なり、相紛れるおそれはないものというべきである。

さらに、観念においては、両商標からは、特定の意味合いを認識させないものであるから、比較できないものである。

してみれば、本願商標と引用商標7及び8とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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