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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「著名部分の支配力と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2010−21286(T2010−21286/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2010−21286(T2010−21286/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「PHANTOM」
争点(論点)
著名部分の支配力と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−21286(T2010−21286/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「PHANTOM」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「著名部分の支配力と要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Rolls−Royce Phantom」の欧文字を横書きに表してなり、第12類「自動車並びにその部品及び附属品(但しタイヤ・チューブを除く)」を指定商品として、平成21年3月19日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4998421号商標(以下「引用商標」という。)は、「PHANTOM」の欧文字を横書きに表してなり、平成14年4月2日登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び附属品(タイヤ・チューブを除く。)」を指定商品として、同18年10月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「Rolls−Royce Phantom」の欧文字を横書きに表してなるところ、本願商標の構成中、「Rolls−Royce」及び「Phantom」の各語は、語頭の部分を大文字で表し、それぞれ同じ書体、同じ大きさで外観上まとまりよく一体的に表されてなるものである。そして、本願商標の構成中、「Rolls−Royce」の語は、「ロールスロイス(英国製の高級自動車)。」(「グランドセンチュリー英和辞典 第2版」三省堂 2008年12月20日発行)の意味を有する語として一般に広く知られている。

また、「Phantom」の語は、「幽霊、幻覚」(グランドセンチュリー英和辞典 第2版)などの意味を有する英語であるが、我が国において、該語は、一般的に親しまれているとまではいえないため、一種の造語として認識され、特定の観念は生じないというのが相当である。

そうとすると、前記のとおりの構成からなる本願商標は、一般に広く知られている「Rolls−Royce」の語が、本願商標に接する取引者、需要者に対して商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものといえる。

してみれば、本願商標は、殊更一般に広く知られている「Rolls−Royce」の文字を捨象し、「Phantom」の文字のみを分離抽出して、これより生ずる称呼及び観念をもって取引に当たるというのは不自然というべきである。

そうすると、本願商標は、その構成文字に照応して「ロールスロイスファントム」の称呼を生じ、また、その構成中の「Rolls−Royce」の文字に照応して「ロールスロイス」の称呼をも生ずるというべきである。そして、「英国製の高級自動車」程の観念を生ずる。

他方、引用商標は、前記2のとおり「PHANTOM」の欧文字を横書きに表してなるところ、その構成文字に照応して「ファントム」の称呼を生じ、また、前記のとおり一種の造語として認識され、特定の観念は生じないというのが相当である。

これらのことから、両称呼をそれぞれ称呼するときは、その語調、語感が明らかに異なり、称呼においては、めいりょうに区別し得るものである。

さらに、本願商標と引用商標とは、観念においては比較できず、外観においては、前記のとおり、十分に区別し得るものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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