Trademark Appeal Case
品番・シリーズ表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−20984(T2010−20984/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「SP SERIES」の文字を標準文字で表してなり、第9類「眼鏡,コンタクトレンズ,サングラス,その他の眼鏡,レンズ,その他の眼鏡の部品及び附属品」を指定商品として、平成21年9月3日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『SP SERIES』の文字を表示してなるところ、『SP』の文字部分は、その指定商品である眼鏡等を取り扱う業界において欧文字2字が商品の品番等を表示するために広く用いられていることから、商品の品番等を表示するために用いられている欧文字2字の一類型と認められる。また、『SERIES』の文字部分は、『シリーズもの』等の意味に通じる語として一般に親しまれ、上記業界においても、『SERIES』又はこれに通じる『シリーズ』の文字等が商品名の一部や広告記事中に広く用いられていることが認められる。そうすると、本願商標は、全体として『SPの品番・型式を有するシリーズ商品』等の意味合いを容易に想起させるものであり、これをその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、上記の意味合いを認識し、単に商品の品番、型式とシリーズ商品であることを表示したものと理解するにすぎず、自他商品の識別標識とは認識し得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「SP」の欧文字2字と、「連続、続き物」(「ベーシック ジーニアス英和辞典」大修館書店、初版第7刷、2009年)の意味を有し、「シリーズ」と表音される英語として一般に広く慣れ親しまれている「SERIES」の文字とを、1文字程度の間隔を空けて横書きしてなるところ、本願に係る指定商品を取り扱う業界においては、自己の製造、販売に係る各種製品について、その製品の管理又は取引の便宜性等の事情から、欧文字の1字又は2字を組み合わせたものを商品の型式又は規格等を表示するための記号、符号として、取引上普通に採択、使用されているのが実情である。
また、前記意味を有する英語「series」又はその表音である「シリーズ」の各文字は、本願に係る指定商品を取り扱う業界において、自己の製造、販売に係る各種製品について、いわゆる「シリーズ商品」等といった同系統ないしは一連の商品群であることを表すものとして、取引上普通に採択、使用されているのが実情である。
そして、これら欧文字の1字又は2字と「シリーズ」の文字との組み合わせからなるものは、その構成全体をもって同系統ないしは一連の商品群(シリーズ商品)であることを表すものとして、取引上採択、使用される場合が少なからずあるところ、以下の(1)ないし(8)に示す内容(審決注:下線部は審判合議体において付加した。)に照らせば、本願に係る指定商品を取り扱う業界においても同様の状況にあるというのが相当である。
(1)「ビノヴィジョン 弘前 眼鏡店」のウェブサイトにおいて、「フォーナインズ
SPシリーズ
」の見出しの下、「今回は999.9(フォーナインズ)の
SPシリーズ
のご紹介です。」との記載がある(http://blog.binovision.jp/?eid=1596748)。
(2)「株式会社ティーエスエル」のウェブサイトにおいて、「
SPシリーズ
の追加について」の見出しの下、「『本格度付き偏光レンズ”POLAWINGシリーズ”』におきまして高性能板として(
SPシリーズ
スーパーパフォーマンスの意)を追加いたします。」との記載がある(http://www.tsl-opt.co.jp/combex/pw-ps_info-tsl.html)。
(3)「纒 matoi optical」のウェブサイトにおいて、「
GLシリーズ
」の記載がある(http://matoi-optical.cocolog-nifty.com/photos/owl/rolls_gr_1.html)。
(4)「YAHOO!JAPAN」のウェブサイトにおいて、「有限会社ボギーズ」が販売する商品につき、「OAKLEY オークリー
OOシリーズ
サングラス【JAWBONE】Polished Black/OO Red Iridium POLA,Persimmon」の記載がある(http://store.shopping.yahoo.co.jp/bogys/26-223.html)。
(5)「ウラシマ釣具店」のウェブサイトにおいて、「[お買い得商品]その他の釣用品(川)」の見出しの下、「赤色強調
REシリーズ
サングラス」の記載がある(http://homepage3.nifty.com/turiguya/okai7_Othr2.htm)。
(6)「メガネの三島」のウェブサイトにおいて、「Goggles」中の「REC SPECS」の見出しの下、「
MXシリーズ
」の記載がある(http://meganenomishima.pr-pro.jp/goggle/rec-specs/mx/)。
(7)「プラスグラッシーズ」のウェブサイトにおいて、2009年04月18日付け「SPY OPTIC メガネライン
『RX』シリーズ
再入荷!」の見出しの下、「SPY OPTIC(スパイ オプティック)のメガネライン
『RX』シリーズ
が再入荷しました!」の記載がある(http://plusglasses.seesaa.net/article/117706266.html)。
(8)「笹嶋眼鏡店」のウェブサイトにおいて、「TOPICS WHAT'S NEW & TOPICS」中の、2008年11月7日付け「TALEX×RIDOL 人気のコラボモデル新型! チタンが可能にした新しいスポーティデザイン」の見出しの下、「TALEX×RIDOLのコラボモデル
TXシリーズ
の新型が入荷いたしました。」の記載がある(http://www.sasajima-megane.jp/topics/0000034.html)。
そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その構成全体から、前記欧文字2字と「SERIES」の文字とを結合し、「SP型の一連の商品群(シリーズ商品)」程の意味合いを表したものとして理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというのが相当であるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、本願商標はその構成全体をもって一体不可分の特定の語義を有することのない造語を表したものとして認識され、自他商品の識別標識として十分に機能し得るものである旨主張しているが、本願商標は、前記のとおり、その指定商品を取り扱う業界における実情に照らし、その構成全体をもって「SP型の一連の商品群(シリーズ商品)」程の意味合いを表したものと理解されるにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たすものとは認識し得ないと判断するのが妥当であるから、当該請求人による主張を採用することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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