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Trademark Appeal Case

いちごがいっぱいの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−900099(T2010−900099/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5294833号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5294833号商標(以下「本件商標」という。)は、「いちごがいっぱい」の平仮名を標準文字で表してなり、平成20年9月17日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同21年12月21日に登録査定、同22年1月15日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第12号証を提出した。

本件商標は、「いちごがいっぱい」の文字を標準文字で表してなるところ、本件商標をその指定商品中「いちごを使用した商品」に使用するときは商品の品質を認識させるにすぎず、また、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。

よって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、商標法第43条の2第1号の規定により、その登録は取り消されるべきである。

3 本件商標の取消理由

商標権者に対して、平成23年2月28日付け取消理由通知書で通知した本件商標の取消理由は、要旨次のとおりである。

(1)本件商標の意味合い

本件商標は、「いちごがいっぱい」の文字よりなるところ、「いちご」は、「バラ科の小低木または多年草で、黄・紅色の液果をつけるものの総称」の意味を有する語として、また、「いっぱい」は、「一定の容器・場所などにものが満ちているさま」の意味合いを有する語として一般に知られていることから、本件商標は、「イチゴが満ちているさま」の意味を有する語として認識されるものである。

(2)取引の実情

甲号証及び当審における職権調査によれば、以下のとおり、「いちごがいっぱい」の文字が、本件の指定商品について、前記2の意味合いを有する語として使用されている事実が認められる。

ア 甲第2号証は、「二葉堂歳時記」と題するインターネットの打ち出しと認められるところ、2009年2月の情報として「春の『いちごまつり』開催 2月6日(金)・7日(土)・8日(日) 獲れたていちごがいっぱいの、お得でおいしい『いちごまつり』二葉堂全店で開催いたします。・・・ご奉仕品 いちごのマウンテン(5号15cm)特別価格¥1、365 二葉堂自慢のスポンジと生クリームを使ったケーキにたっぷりフレッシュいちごをのせました。」と記載され、10粒以上のいちごが乗ったケーキの写真が掲載されている。

イ 甲第3号証は、「シヤトレーゼ妙興寺店」を紹介しているインターネットの打ち出しと認められるところ、「いちごがいっぱい 春のデザートフェア 期間 2001年01月26日(金)〜2001年02月01日(木)・・・旬のいちごを沢山使った この時期だけしかできないいちごのデザートをお楽しみください。」と記載されている。

ウ 甲第5号証は、「和ごころ菓子 はあ〜と オフィシャルサイト/はあ〜とのクリスマスケーキ2009」のインターネットの打ち出しと認められるところ、「5.いちごがいっぱい」の見出しの下、「みんなだいすき いちごがいっぱい 5号 ¥3,600 6号 ¥5,400 7号 ¥4,300 8号 ¥6,500」と記載されている。

エ 甲第7号証は、「☆ウエディングケーキ特集☆|大分全日空ホテルオアシスタワーの結婚式」のインターネットの打ち出しと認められるところ、「☆ウエディングケーキ特集☆ 2009年12月15日・・・今日は、ステキなウエディングケーキのご紹介させていただきます いちごがいっぱいのウェディングケーキ」と記載されている。

オ 「まいぷれ」のウェブサイト(http://izumo.mypl.net/shop/00000034480/news?hid=38953&pg=9)の「ふじや モンマルト ジャスコ出雲店 2009年05月06日 NEWロールケーキ」の項に「今日ご紹介するのは・・・生クリームたっぷり!いちごがいっぱいのロールケーキです! お花畑みたいなかわいいケーキです。おちごの甘い香りが『苺のロールケーキ』¥1260」と記載され、ロールケーキの写真が掲載されている。

(3)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について

本件商標は、「いちごがいっぱい」の文字を標準文字で表してなり、一般に「イチゴが満ちているさま」の意味合いを有する語として認識されるものであり、また、前記(2)で認定したとおり、本件指定商品を取り扱う業界の取引の実際においても、本件商標の登録査定時において、かかる意味合いを有する語として広く使用されていることが認められるから、これをその指定商品のうち「イチゴが満ちている商品」に使用するときは、取引者、需要者に単に商品の品質を表示するものであることを理解させるにとどまり、自他商品の識別力を有しないものであるから、商標法第3条第1項第3号の規定に該当し、その余の指定商品に使用するときは、取引者、需要者に商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

(4)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見

商標権者は、前記3の取消理由に対して、指定した期間を経過するも何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

本件商標について通知した前記3の取消理由は、妥当なものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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