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Trademark Appeal Case

周知商標と結合商標の混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−900381(T2010−900381/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5348158号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5348158号商標(以下「本件商標」という。)は、「ROBOTWEET」の文字を標準文字により表してなり、平成22年1月29日に登録出願され、第9類「電子計算機用プログラムを記憶させた磁気ディスク・CD−ROM・DVD−ROM及びその他の記録媒体,電子計算機用プログラム,録音済みのコンパクトディスク」及び第35類「インターネットによる広告,インターネット上に掲載される広告に関する助言及びその管理・運営,商品の販売促進のための購買者への特典の企画及びその管理・運営,広告場所の貸与,その他の広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,職業の斡旋,業務提携及び企業買収の斡旋,販売促進のための企画及びその実行の代理,商品展示会及び商品見本市の企画・運営及び開催,新商品の販売促進のための企画に関する助言・指導,新商品の販売計画の作成等に必要な市場調査,商品の売買契約の締結の取次ぎ,事業の管理又は運営に係る役務の提供促進のための企画,経済情報の提供,広告用具の貸与」を指定商品及び指定役務として、平成22年8月27日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の(1)ないし(4)に掲げるとおりである。

(1)登録第5327291号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:TWEET (標準文字)

登録出願日:平成21年6月11日(優先権主張:アメリカ合衆国、2009年4月16日)

設定登録日:平成22年6月4日

指定役務 :第38類、第41類、第42類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務

(2)登録第5332541号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:ツイート (標準文字)

登録出願日:平成21年7月16日

設定登録日:平成22年6月25日

指定役務 :第38類、第41類、第42類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務

(3)登録第5188811号商標(以下「引用商標3」という。)

商標の構成:TWITTER (標準文字)

登録出願日:平成19年10月26日(優先権主張:アメリカ合衆国、2007年4月26日)

設定登録日:平成20年12月12日

指定役務 :第38類、第42類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務

(4)登録第5278420号商標(以下「引用商標4」という。)

商標の構成:ついったー (標準文字)

登録出願日:平成21年6月9日

設定登録日:平成21年11月6日

指定役務 :第38類、第42類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務

以下、これらを一括して「引用商標」ということがある。

3 登録異議申立ての理由の要点

引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録時において、申立人の提供するウェブサイト「Twitter」及びこれに関連する役務を表すものとして、インターネットユーザーのみならず広く日本国民に認識されているから、引用商標1と同一の文字を含む本件商標をその指定商品・役務に使用した場合には、商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断

(1)申立人の提出に係る証拠によれば、申立人は、平成18年(2006年)3月からインターネット上で「リアルタイム・ショートメッセージサービス」と称するサービスをウェブサイト「Twitter」を介して提供していること(甲第6号証)、上記サービスは、140文字以内の短いメッセージの投稿、閲覧、返答が可能なもので、ブログと電子メールの中間的な位置付けがされるユニークなものであること(甲第7号証)、我が国では、上記サービスが平成18年7月16日に開始されて以来、上記ウェブサイトの登録ユーザー数は増加の一途をたどり、平成22年1月には500万人を超えたこと(甲第8及び第10号証)、平成22年1月頃には、上記ウェブサイトは、一般人のみならず、総理大臣、芸能人、政治家、評論家等に幅広く利用され、新聞、雑誌等のマスコミでも注目されるようになり、その認知度は70.2%に達し、上記ウェブサイト及び上記サービスは、「Twitter(TWITTER)」又は「ツイッター」の表記でインターネットや新聞、雑誌、テレビ等のメディアに数多く紹介されていること(甲第9及び第10号証)、その後も「Twitter(ツイッター)」に関し、雑誌、テレビ番組等の特集、関連書籍の出版等がされていること(甲第11ないし第22号証)、などが認められる。また、上記サービス及び140文字以内のメッセージは「TWEET」又は「ツイート」と称され、平成22年6月7日には、「日本の『ツイート』、5月は2億件突破、前月から26%増」等と報道されたこと(甲第23及び第24号証)、その前後にも「ツイート」について他社のウェブサイト等で紹介されていること(甲第25ないし第27号証)、などが認められる。

(2)以上によれば、申立人の上記ウェブサイト及び上記サービスは、その開始以来短期間で急速に需要者間に浸透し、それと共に引用商標3は、申立人の業務に係る役務を表示する商標として、本件商標の登録出願時には既に取引者・需要者の間に広く認識されていたものというべきであり、その状態は本件商標の登録査定時においても継続していたものといえる。

しかしながら、上記サービス及び140文字以内のメッセージを指称する「ツイート」又は「TWEET」の語については、申立人の提出に係る証拠を精査しても、本件商標の登録出願前に使用されている事実は見当たらない。

もっとも、甲第22ないし第27号証における「ツイート」又は「TWEET」に関する記述は、その内容に照らし、いずれも本件商標の登録出願後のものである。

そうすると、申立人の提出に係る証拠によっては、引用商標1及び2が、本件商標の登録出願時において、取引者・需要者の間に広く認識されていたものということはできない。

その他、本件商標の登録出願時において、引用商標1及び2が、申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして、取引者・需要者の間に広く認識されていことを認めるに足る証拠はない。

そして、引用商標1及び2と引用商標3とは、構成文字が相違し、互いに別異のものとして認識し理解されるものというべきであるから、引用商標3が取引者・需要者の間に広く認識されているとしても、そのことのみで、引用商標1及び2も広く認識されているということはできない。

なお、引用商標4については、取引者・需要者の間に広く認識されている事実を見いだすことはできない。

(3)他方、本件商標は、前記1のとおり、同書同大の文字を等間隔で一連一体に表してなるものであって、殊更「TWEET」の文字部分のみが看者の注意を惹くというような態様ではなく、むしろ、前半の「ROBOT」の文字部分が「ロボット、人造人間」を意味する英語として親しまれていることから注意を惹き易いものともいえる。

そうすると、本件商標は、全体として親しまれた既成の観念を有しない一連の造語からなるものとして認識し把握されるというのが自然である。

そこで、本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、上記のとおり、一連の造語として認識し把握されるものであって、「ロボットウィート」又は「ロボツイート」の一連の称呼を生ずるものといえるのに対し、引用商標は、それぞれの構成文字に相応して、引用商標1及び2は「ツイート」の、引用商標3及び4は「ツイッター」の各称呼を生ずるものといえる。

しかして、本件商標から生ずる「ロボットウィート」及び「ロボツイート」の称呼と、引用商標から生ずる「ツイート」又は「ツイッター」の称呼とは、構成音数が相違するばかりでなく、構成各音の相違により、それぞれを一連に称呼するときは全体の音感・音調が著しく異なり、互いに紛れることなく容易に区別することができるものである。

そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。また、本件商標は、既成の親しまれた観念を有しないものである以上、観念上引用商標と比較すべくもない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(4)以上を総合すると、本件商標をその指定商品及び指定役務について使用しても、これに接する取引者・需要者が、その構成中の「TWEET」の文字部分にのみ注目して引用商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品又は該役務が申立人又は申立人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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