1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第29類「乳製品」及び第30類「調味料,香辛料」を指定商品として、平成21年9月14日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録第5249199号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成20年10月14日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成21年7月17日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、「優」の文字をやや図案化した態様をもって書してなるものである。
これに対し、引用商標は、別掲2のとおり、深緑色からなる風にたなびく旗のシルエットのごとき図形内に、薄黄色のグラデーションのかかった態様の「優」の文字と該文字の上部に小さく「人に、くらしに、未来に」の文字を配してなるものである。
ところで、「優」の文字は、「やさしいこと。しとやかなこと。」の意味合いもあるが、「すぐれていること。」を意味する語(以上、広辞苑)として広く、使用され知られているものである。
そして、本願商標及び引用商標の指定商品及び指定役務に係る食品業界においても、「優」の文字は、商品の品質が優れていることを示す語として、普通に使用されていることが認められる。
加えて、引用商標は、その商標権者においても、商標権者が選択した品質等が優れている商品であることを示すマークとして使用されているところである。
そうとすると、本願商標及び引用商標中の「優」の文字は、各商標を付して販売する商品が「品質が優れている商品」であると理解させるものであり、「優」の文字自体が自他商品の識別のために格別の意義を有するものとはいえない。
してみれば、本願商標と引用商標は、いずれも、その構成中の「優」の文字自体をもって、それより生ずる称呼及び観念により取引に資するものということができない。
したがって、本願商標及び引用商標の構成中「優」の文字部分より「ユウ」の称呼及び「やさしいこと。しとやかなこと。」の観念を生ずるとし、その上で本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。