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結論

勝訴(請求認容)

商標「HCセルディ」と「セルビ」の称呼類似性:語尾の差異(第4条第1項第11号|審判不服2011−3189(T2011−3189/J1))

審判番号
不服2011−3189(T2011−3189/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「HCセルディ」引用商標「セルビ」
争点(論点)
称呼類似性:語尾の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2011−3189(T2011−3189/J1)・不服)は、本件商標「HCセルディ」と引用商標「セルビ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似性:語尾の差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「HCセルディ」の文字を標準文字で表してなり、第2類「塗料,染料,顔料,印刷インキ,絵の具,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の非鉄金属はく及び粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の貴金属はく及び粉」を指定商品として、平成21年10月22日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4820633号商標(以下「引用商標」という。)は、「セルビ」の片仮名文字で書してなり、平成14年7月2日登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,かつら装着用接着剤,つけづめ,つけまつ毛,つけまつ毛用接着剤,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」及び第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,人工受精用精液,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,はえ取り紙,ばんそうこう,包帯,包帯液,防虫紙,胸当てパット」を指定商品として、同16年11月26日に設定登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおり「HCセルディ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「HC」は欧文字、「セルディ」は片仮名文字よりなり、それらを結合してなるものであるから、「HC」と「セルディ」の文字が視覚上分離してみられるばかりでなく、その構成中「HC」の文字は、ローマ字2字よりなり、これのみでは、きわめて簡単で、かつ、ありふれた標章というべきものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は、後半の「セルディ」にあり、該文字に相応して「セルディ」の称呼をも生ずるものである。

そうとすると、本願商標よりは、「エイチシーセルディ」、「エッチシーセルディ」又は「セルディ」の称呼が生ずるものというのが相当であり、特定の観念を生じないものであるといえる。

他方、引用商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、これよりは、「セルビ」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものというのが相当である。

そこで、本願商標より生ずる「セルディ」の称呼と、引用商標より生ずる「セルビ」の称呼とを比較するに、両称呼は、「セル」の音を共通にするものであるが、語尾において「ディ」と「ビ」の音の差異を有するものである。しかして、前者の「ディ」の音は、舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させる有声子音(d)と母音(e)との結合した音節に、くちびるを平たく開き、舌の先を下方に向け、前舌面を高めて硬口蓋に接近させ、声帯を振動させて発する母音(i)との組合せになるものであるが、この場合の「イ」の音は長音の如く称呼されるものであってみれば、「ディ」の音は「デー」の音に近く称呼され聴取されるものである。また、後者の「ビ」の音は、両唇を合わせて破裂させる有声子音(b)と母音(i)との結合した音節であるから「ビ」と鋭く称呼されるものである。

してみれば、この差異音が両称呼の全体に及ぼす影響は決して小さなものとはいえず、それぞれを一連に称呼するときは、語感、語調が相違し、互いに聴き誤るおそれはないというべきである。

また、両商標は、外観上も十分に区別し得る差異を有するものであり、観念においては比較することができない。

したがって、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても非類似の商標といえるものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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