Trademark Appeal Case
キャッチフレーズの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−27106(T2010−27106/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,「初めてでも安心」の文字を標準文字で表してなり,第45類「結婚又は交際を希望する者への異性の紹介に関する情報の提供,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供に関する情報の提供,葬儀の執行に関する情報の提供,工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務に関する情報の提供,訴訟事件その他に関する法律事務に関する情報の提供,施設の警備に関する情報の提供,身辺の警備に関する情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,葬儀の執行,工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務,訴訟事件その他に関する法律事務,登記又は供託に関する手続の代理,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,知的財産権に関する先行調査及び情報の提供,社会保険に関する手続の代理,施設の警備,身辺の警備」を指定役務として,平成21年12月1日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『初めてでも安心』の文字を標準文字で表してなるところ,本願商標は,消費者等の注意を引きつけるために広告・宣伝に用いるキャッチコピーとして認識するに止まり,これをその指定役務について使用しても,商標としての識別力は無く,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識できない商標といわなければならない。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号に該当することについて
本願商標は,前記1のとおり「初めてでも安心」の文字よりなるところ,これは,本願の指定役務との関係において「初めてサービスを利用する人でも安心してサービスの提供が受けられる」程度の意味合いを認識させるものであり,また,この意味合いにおいて「初めてでも安心」の語が宣伝文句(キャッチフレーズ)として使用されている事実が,原審で示した事例のほか,以下のとおり見受けられる。
ア 「アーヴェリール迎賓館 Toyama」のウェブサイトにおける「【初めてでも安心】ブライダル相談会」「『わからないことがわからない』『まだ具体的に何も決まっていなくって・・・』そんなおふたりにも安心! 経験豊富なプランナーがおふたりと一緒にひとつひとつ解決しながらおふたりのご結婚式を創ります。」との記載(http://www.tgn.co.jp/hall/avt/fair/31001)
イ 「大阪相続サポートセンター」のウェブサイトにおける「相続は、誰にとっても、いつか必ず、自らが当事者として直面する問題です。(中略)相続の専門家だからできる事があります。」「大阪相続サポートセンターの3つの安心」「1.相続人・財産調査は無料!費用は明確・低価格 」「2.スタッフは全員女性!女性お一人でも安心してご相談いただけます。 」「3.初めてでも安心!相続の専門家がさまざまな問題を解決します。」との記載(http://ys-souzoku.net/)。
ウ 「商標登録お任せWeb」のウェブサイトにおける「初めてでも安心、納得の費用とサービスをご提供」との記載(http://www.syohyo-pro.com/index.html)。
エ 「ネオフライト国際商標特許事務所」のウェブサイトにおける「初めてでも安心!」「あなたの特許を応援する新しい特許事務所」「初めての会社様でも誠意を込めて対応いたします。」との記載(http://www.neoflightpat.com/)。
オ 「JAZY特許事務所」のウェブサイトにおける「手間かけず・低コストで・侵害にもバッチリ対応!初めてでも安心・きめ細やかな対応がウリです!」「あなたの不安を取り除き、ニーズを全て叶えます!」「初めてのお客様がほとんどであり、説明し慣れたスタッフが丁寧にご対応いたします。」との記載(http://www.jazy.co.jp/tm/add/china.html)。
そうとすれば,「初めてでも安心」の語は,「初めてサービスを利用する人でも安心してサービスの提供が受けられる」程度の意味合いにおいて,宣伝文句(キャッチフレーズ)として広く使用されているから,本願商標は,これをその指定役務に使用しても,これに接する需要者は,キャッチフレーズの一種であることを認識するにとどまり,自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。
してみれば,本願商標は,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと判断するのが相当である。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は,「初めてでも安心」の語は,キャッチコピーを表示するものとして,取引上普通に使用されている事実が見いだせず,キャッチコピーを表示するものとして直ちに認識されるものではないから,本願商標は,自他役務の識別標識として機能を果たし得るものである旨,主張する。
しかしながら,「初めてでも安心」の語は,「初めてサービスを利用する人でも安心してサービスの提供が受けられる」程度の意味合いにおいて,キャッチフレーズとして広く使用されている実情は前記(1)のとおり見受けられる。
そして,このことより,本願商標は,これをその指定役務に使用しても,これに接する需要者は,キャッチフレーズの一種であることを認識するにとどまり,自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから,請求人の上記主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから,本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものとして,本願を拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すことはできない。
よって,結論のとおり審決する。
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