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Trademark Appeal Case

称呼・外観の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−20820(T2010−20820/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「トランシェイド」の片仮名文字と「TRANSHADE」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、第24類「織物(『畳べり地』を除く。),メリヤス生地,フェルト及び不織布,布製身の回り品,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製テーブルナプキン,ふきん,織物製いすカバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成21年11月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4333783号商標(以下「引用商標」という。)は、「TRANSCEND」の欧文字と「トランシェンド」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成10年5月28日登録出願、第25類「被服(但し,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆いを除く。),履物(但し,げたを除く。),運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同11年11月12日に設定登録され、その後、同21年11月24日に商標権の存続期間の更新登録がされたもので、現に有効に存続している。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標との類否について

本願商標は、前記1のとおり、「トランシェイド」の片仮名文字と「TRANSHADE」の欧文字とを上下二段に横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「トランシェイド」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

他方、引用商標は、前記2のとおり、「TRANSCEND」の欧文字と「トランシェンド」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「トランシェンド」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

そこで、本願商標より生ずる「トランシェイド」の称呼と引用商標より生ずる「トランシェンド」の称呼とを比較するに、両称呼は、ともに拗音を含む6音構成よりなるところ、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音を含む「トランシェ」の音及び語尾に位置する「ド」の音の5音を共通にし、その差は、比較的聴取され難い中間において、「イ」の音と「ン」の音の差異を有するのみである。

ところで、当該差異音の前音である第4音の「シェ」の音は、舌を後部歯茎に接近させて調音される無声後部歯茎摩擦音(∫)と母音(e)を組み合わせた開拗音であり、母音(e)が強く発せられ、また、語尾音「ド」の音は、舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させる有声子音(d)と母音(o)の結合であり、強く発音される音である。

上記をふまえて、当該差異音を比較すると、本願商標の第5音目の「イ(i)」の音は、前音「シェ」の母音(e)とともに「エイ(ei)」と二重母音となる関係上、前音「シェ」の音の長音のように聴取される場合が少なくないものであり、引用商標の第5音目の「ン」の音は、前舌面を軟口蓋前部に押しあて、または、後舌面を軟口蓋後部に押しあてて、有声の気息を鼻から洩らして発する鼻音であるから、当該両差異音は、明瞭に聴取され得る前後の「シェ」の音と「ド」の音の各音の間に挟まれていることから、相対的に微弱な音となり必ずしも明瞭に聴取されないものというのが相当である。

そうとすれば、本願商標から生ずる「トランシェイド」と、引用商標から生ずる「トランシェンド」をそれぞれ一連に称呼するときは、当該差異音が称呼全体に及ぼす影響は小さく、その語調、語感が近似し、互いに聞き誤られるおそれがあるものといわなければならない。

次に、本願商標と引用商標の外観について比較すると、両商標は、文字のみからなる商標であって、片仮名文字部分は、「トランシェ」及び「ド」の文字を共通にし、欧文字部分は、看者の注意をひきやすい語頭の「TRANS」の文字を共通にするものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、称呼において相紛らわしいものであり、外観においても、看者の注意をひきやすい語頭部において、片仮名文字及び欧文字とも5文字を共通にするものであるから、本願商標は引用商標と類似する商標であって、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、過去の登録例及び審決例を挙げて「本願商標を単に『事案を異にする』との理由により登録が認められないと判断されるのであれば、公平かつ公明を旨とする行政処分たる審決が著しく公平性を欠くこととなり、極めて妥当性を欠くものといわざるを得ない。」旨を主張するが、商標登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、過去の登録例等の判断に拘束されることなく、個々の事案に即して当該出願に係る商標と特定の他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるべきものであるから、当該登録例をそのまま本件の類否判断に当てはめることは妥当でなく、当該登録例の存在をもって、本件における類否判断が左右されるものではないから、本願商標については、上記(1)のとおり判断するのが相当である。

したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。

(3)むすび

以上からすれば、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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