Trademark Appeal Case
氏名と商品名の結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−14013(T2010−14013/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第30類「茶,コーヒー及びココア,菓子及びパン,コーヒーゼリー,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,コーヒー豆,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ」及び第43類「飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、平成21年6月5日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、ありふれた氏の一つである『岡田』の文字と、『珈琲』の文字とを一連に『岡田珈琲』と普通に用いられる方法を脱しない程度の態様で横書きしてなるところ、全体として『岡田の氏を有する者の取扱いに係るコーヒー』程の意味合いを認識させるものであるため、本願商標をその指定商品、指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、『岡田氏の取扱いに係るコーヒー』『岡田氏の取扱いに係るコーヒーの提供』程の意味合いを看取するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識しないというのが相当であるから、商標法第3条第1項第6号に該当し、『コーヒー,コーヒー豆』以外の商品、『コーヒーを主とする飲食物の提供』以外の役務に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における審尋
請求人に対し、平成23年3月23日付けで送付した審尋の内容は、別掲2のとおりである。
4 当審の判断
(1)本願商標は、別掲1のとおり「岡田珈琲」の文字を筆文字風に横書きしてなるものである。
そして、上記3の審尋のとおり、「岡田珈琲」の文字からなる本願商標は、看者をして「(全国に多数存在する)岡田姓の業務に係るコーヒー店」のごとき意味合いを認識するにとどまり、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものと判断するのが相当であって、かつ、普通に用いられる方法の範囲内で表されたものである。
したがって、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務について使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標といわなければならないものであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「Google」の検索結果を挙げ、また、全国的な商品販売、マスコミによる紹介などによって、本願商標「岡田珈琲」は請求人の出所識別標識として認識されているとして、及び本願商標の書体は「普通に用いられる方法」の範囲で表されたものでないとして、さらに、他の登録例を挙げ、本願商標は登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、請求人の営業地域(現在、請求人のホームページで確認できるもの。)は、熊本市内(5店舗)のみであること、及び請求人がオンラインショッピング等において、アイスキャンデー、マロンパイ等を販売し、雑誌等で紹介されたことは認められるものの、それらの商品の販売数量、販売高、広告宣伝の方法、回数など具体的な商標の使用状況に関する証拠の提出はないことから、本願商標が使用によって識別力を有するに至っているものと認めることはできない。
また、本願商標の書体は、上記3の審尋1.(2)イで例示したとおりコーヒー店の店名等には様々な書体が用いられていることからすれば、普通に用いられる方法の範囲で表されたものというのが相当である。なお、近時、筆文字は、「筆文字ロゴ」、「デザイン書道」等と称され、店舗名や商品名などに広く採用されている。
さらに、他の登録例を挙げ本願商標も登録されるべきある旨の主張については、商標が自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案し、その指定商品及び指定役務の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであって、上記3の審尋1.に明示した実情からすれば上述のとおり判断するのが相当である。
したがって、請求人の主張はいずれも採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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