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Trademark Appeal Case

「Idea Outlet」の称呼と要部

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−24218(T2010−24218/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Idea Outlet」の欧文字と「イデアアウトレット」の片仮名文字を上下二段に書してなり、第35類「かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう及び靴保護金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身飾品・衣服用き章(貴金属製のものを除く。)・衣服用バックル・衣服用ブローチ・帯留・ボンネットピン(貴金属製のものを除く。)・ワッペン・腕章・ボタン類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,起動器・交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。)・交流発電機・直流発電機・配電用又は制御用の機械器具・回転交流機・調相機・陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)・鋳型の加熱又は冷却用電気式装置に用いられる電力又は電圧切換用回路・コンピュータハードウェア・プラスチック加工用射出成型機の操作又は制御するためのコンピュータソフトウェア・金属射出成型機の操作又は制御するためのコンピュータソフトウェア及び電子応用機械器具及びその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,魚ぐし・針類・装飾塗工用ブラシ・おけ用ブラシ・金ブラシ・管用ブラシ・工業用はけ及び船舶ブラシの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具(加熱器・調理台・流し台を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下、「小売等役務」という。)を指定役務とし、平成21年4月7日に登録出願された商願2009−25968に係る商標法第10条第1項の規定(分割出願)による商標登録出願として、同21年12月24日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は以下のとおりであり、いずれも、現に有効に存続しているものである。

(1)登録第435460号(以下「引用商標1」という。)は、「idea」の欧文字を書してなり、昭和28年1月12日に登録出願、第66類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同28年11月25日に設定登録がされ、その後4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成16年4月28日に第16類「雑誌」とする指定商品の書換登録がなされたものである。

(2)登録第2368091号(以下「引用商標2」という。)は、「イデア」の片仮名文字を書してなり、昭和61年5月2日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年12月25日に設定登録がされ、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成13年10月24日に第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」、第30類「食品香料(精油のものを除く。)とする指定商品の書換登録がなされたものである。

(3)登録第2722666号(以下「引用商標3」という。)は、「IDEA」の欧文字と「イデア」の片仮名文字を上下二段に書してなり、昭和62年8月5日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年8月1日に設定登録され、同15年1月27日に商標権一部取消審判により、指定商品中「運動具(乗馬用具および乗馬ぐつを除く。)」について取り消すべき旨の審決が確定し、その登録が同年2月26日になされ、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、同19年8月22日に第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,レコード,メトロノーム」、第15類「楽器,演奏補助品,音さ」、第18類「乗馬用具」、第20類「揺りかご,幼児用歩行器,マネキン人形,洋服飾り型類」、第24類「ビリヤードクロス」、第25類「仮装用衣服,乗馬靴」、第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,釣り具」、第31類「釣り用餌」とする指定商品の書換登録がなされたものである。

(4)登録第4681068号(以下「引用商標4」という。)は、「IDEA」の文字を標準文字で表してなり、平成14年8月23日に登録出願、第28類「運動用具」を指定商品として、同15年6月13日に設定登録がされたものである。

(5)登録第5172648号(以下「引用商標5」という。)は、「iDEA」の文字を標準文字で表してなり、2006(平成18)年12月7日にカナダ国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成19年4月27日に登録出願、第7類「プラスチック加工用射出成形機,金属射出成形機,成形品を処理するため又は成形作業を支援するために用いられる成形自動化補助装置」、第9類「コンピュータハードウェア,プラスチック加工用射出成形機の操作又は制御するためのコンピュータソフトウェア,金属射出成形機の操作又は制御するためのコンピュータソフトウェア,鋳型の加熱又は冷却用電気式装置に用いられる電力又は電圧切替用回路」を指定商品として、同20年10月10日に設定登録がされたものである。

(6)登録第5235043号(以下「引用商標6」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成18年9月4日に登録出願、第21類「かいばおけ,家禽用リング,魚ぐし,おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用はけ,船舶ブラシ,ガラス製又は陶磁製の包装用容器,なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,卵蒸し器,食器類(貴金属製のものを除く。),携帯用アイスボックス,米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶,アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),ざる,シェーカー,しゃもじ,しゃもじ入れ,米研ぎ器,米の研ぎ汁切り具,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,コルク抜き,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,にんにく絞り器,ワッフルその他の菓子焼き型(電気式のものを除く。),お玉,フライ返し,ケーキ作り用へら,茶こし,台所用まな板スタンド,台所用包丁スタンド,食卓用ナイフ置き(貴金属製のものを除く。),菓子用成形器,菓子用抜き型,パンの焼き型(電気式のものを除く。),おにぎり成形器,台所用ミキサー(電気式のものを除く。),油引き,清掃用具及び洗濯用具,アイロン台,霧吹き,こて台,へら台,湯かき棒,浴室用腰掛け,浴室用手おけ,ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。),家庭用燃え殻ふるい,石炭入れ,はえたたき,ねずみ取り器,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,じょうろ,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,犬のおしゃぶり,小鳥かご,小鳥用水盤,洋服ブラシ,寝室用簡易便器,トイレットペーパーホルダー,貯金箱(金属製のものを除く。),お守り,おみくじ,紙タオル取り出し用金属製箱,靴脱ぎ器,せっけん用ディスペンサー,花瓶及び水盤(貴金属製のものを除く。),風鈴,ガラス製又は陶器製の立て看板,香炉,靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー,ブラシ用豚毛,被服に用いる粘着シート状埃除去具」を指定商品として、同21年5月29日に設定登録がされたものである。

以下、これらをまとめていう場合には、単に「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標の類否について

本願商標は、前記1のとおり「Idea Outlet」の欧文字と「イデアアウトレット」の片仮名文字を上下二段に書してなるところ、その構成中、上段に書された欧文字部分は、中間に1文字程度の間隔を有していることから、「Idea」と「Outlet」を結合したものと容易に認識し得るものである。

そして、「idea」は、「アイデア」と発音され、「思いつき、着想」等を意味する語であるほか、「イデア」とも発音され「観念、理念」等を意味する語としても、広く一般に知られた語である(いずれも、広辞苑第六版)。

一方、「Outlet」は、「アウトレット」と発音され、「(出口・販路の意)アウトレットストアの略」を意味し、また、「アウトレットストア」の項には、「売れ残りや傷物を仕入れて安値で売る店。また、メーカーがサンプル品や生産過剰品を売る直販店」の記載がある(いずれも、「広辞苑第六版」)。

そうすると、本願商標の下段に書された「イデアアウトレット」の片仮名は、上段の欧文字の読みを特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るものである。

ところで、「Outlet」及び「アウトレット」の語は、以下のインターネット情報によると、主に小売店やアウトレットストア等において、サンプル品や生産過剰品(以下、「アウトレット品」という。)を中心に取り扱う販売店等を表す際、例えば「○○アウトレット」、「○○ファクトリーアウトレット」のように、各社メーカーのブランド名の末尾に付して一般に使用されていることがうかがえる(なお、以下のインターネット情報の下線は当合議体が付したものである。)。

ア 「マルイ」のサイト内「

マルイアウトレット

のご案内」の項に、「

マルイアウトレット

最新情報/マルイの水着とゆかた 期間限定ショップ『マルイの水着とゆかた』オープン!」の記載。

(http://www.0101.co.jp/stores/outlet/bbs.html)

イ 「konaka.co.jp」のサイト内「コナカ」の項に、「東京秋葉原に期間限定店舗(5/25〜5/28)『

コナカアウトレット

』をオープン致します。」の記載。

(http://www.konaka.co.jp/news/pdf_topi/20110525_1.pdf)

ウ 「GUCCI ONLY SHOP/PIACERE」のサイト内「

グッチ・アウトレット

(

GUCCI OUTLET

)」の項に、「グッチ(GUCCI)は、直営店と共に直営アウトレット店も世界各国で展開しています。」の記載。

(http://piacere-it.com/?mode=f1)

エ 「通販アウトレット情報室」のサイト内「OUTLET & SALE」の項に、「タカシマヤ)

TAKASHIMAYA FASHION MAL アウトレット

/百貨店のタカシマヤからファッション売り場だけが独立したファッションモールを展開しています。」の記載。

(http://outlet.joho-c2.net/%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%83%A4%EF%BC%89takashimaya-fashion-mal-%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88/)

オ 「VenusFort」のサイト内「フロア検索一覧3F

VenusOUTLET

」の項に、「

Venus OUTLET

」、「

シチズン アウトレット

|

CITIZEN OUTLET

」、「

リーバイス アウトレット

|

Levi’s Outlet

」の記載。

(http://www.venusfort.co.jp/floor_list.cgi?fid=17)

カ 「MITSUI/OUTLET PARK」のサイト内「■ショップ(FACTORY OUTLETS)」の項に、「

モンベル ファクトリーアウトレット

」、「

ユナイテッド アローズ アウトレット

」、「

プーマ アウトレット

」の記載。

(http://www.31op.com/yokohama/search/floor2f.html)

キ 「KARUIZAWA PRINCE SHOPPING PLAZA」のサイト内「ショップ&レストラン」の項に、「

ラコステ アウトレット

」、「

ロイヤル コペンハーゲン アウトレット

」の記載。

(http://www.karuizawa-psp.jp/sandr/50ra.html)

これらの使用状況からすれば、「Outlet」及び「アウトレット」の各文字は、主に「かばん類、時計、眼鏡、身飾品」といったアウトレットストア等において取り扱われることの多い商品を取扱商品とする本願の指定役務との関係においては、主にアウトレット品を中心に品揃えを行い、そして、これらを販売するお店であること、すなわち、小売等役務における役務の提供の場所又はその取り扱いに係る商品の一販売形態(業態)を表示したものと容易に認識させるものであるから、本願商標中で自他役務の識別標識としのて機能を果たす部分は、「Idea」「イデア」の文字部分にあるといえる。

そうすると、これに接する取引者、需要者は、本願商標中の語頭に表示され、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得る「Idea」の欧文字部分に強く印象を留め、これより生ずる称呼及び観念をもって取引に資する場合も決して少なくないものである。

してみれば、本願商標は、その構成文字中、「Idea Outlet」の読みを特定したものと認識し得る「イデアアウトレット」の片仮名部分に相応して、「イデアアウトレット」の一連の称呼のほか、「イデア」の文字部分に相応して、単に「イデア」の称呼をも生ずるものであり、また、「イデア」と読まれる場合の意味から、「理念」程の観念を生じるとみるのが相当である。

他方、引用商標1、引用商標4及び引用商標5は、それぞれ「idea」、「IDEA」及び「iDEA」の欧文字を書してなるところ、これより、「アイデア」又は「イデア」の称呼及び「思いつき、着想」又は「理念」程の観念が生じるものである。

また、引用商標2は、「イデア」の文字より、「イデア」の称呼及び「理念」程の観念が生じるものである。

さらに、引用商標3は、「IDEA」の欧文字と「イデア」の片仮名文字を上下二段に書してなり、上段の欧文字部分の読みを特定したものと認識し得る下段の片仮名部分より、「イデア」の称呼及び「理念」程の観念が生じるものである。

さらにまた、引用商標6は、電球と思しき図形を円で囲むように表し、円の右方の切れ間に「IDEA」の欧文字を書してなるところ、その構成中、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得る「IDEA」の文字に相応して、「アイデア」又は「イデア」の称呼が生じ、「思いつき、着想」又は「理念」程の観念が生じるものである。

以上のとおり、引用商標からは、いずれも「イデア」の称呼及び「理念」の観念をも生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標を比較すると、両者は、「イデア」の称呼及び「理念」の観念を共通にし、また、外観においても、本願商標の要部である「Idea」又は「イデア」と引用商標の構成文字、あるいはその要部と綴り字を同じくしてなるものであるから、近似した印象を与えるものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、「イデア」の称呼及び「理念」の観念を共通にし、外観上も「Idea」又は「イデア」の構成に照らし、近似するものであるから、互いに類似する商標というべきであり、かつ、本願商標の指定役務と引用商標の指定商品とは、その役務の提供者と商品の販売者が同一事業者であることが一般的であり、また、役務の提供場所と商品の販売場所が一致し、さらにまた、需要者の範囲も一致する類似するものといえるものである。

(2)請求人の主な主張について

ア 請求人は、「本願商標の構成部分は特に軽重があるものとはいえないため、取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められるともいえず、また、構成中の他の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められるような特段の事情が存在するものともいえない。」旨主張する。

しかしながら、本願商標は、上段に書された欧文字部分の中間に1文字程度の間隔を有することから、「Idea」と「Outlet」を結合したものと容易に認識し得る構成よりなるものであり、また、その構成中の「Outlet」及び「アウトレット」の語が、主にアウトレットストア等において、メーカーのサンプル品や生産過剰品等に対して、各社メーカーのブランド名の末尾に付して一般に使用されていること前記(1)のとおりである。 そうとすると、本願商標構成中の末尾に位置する「Outlet」及び「アウトレット」の文字部分は、前記取引の実情並びに本願の指定役務との関係においては、独立して、自他役務の識別標識として機能しないか、あるいはその機能は極めて弱いものとみるのが相当である。

よって、本願商標の構成部分は特に軽重の差がなく、一連一体であることを前提とする前記請求人の主張は採用することができない。

イ 請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張しているが、いずれの登録例も、本願商標とは、その指定役務との関係や、商標の構成態様等において、事案を異にするというべきであり、かつ、具体的事案の判断においては、過去の登録例に拘束されることなく検討されるべきものであるから、係る請求人の主張も採用することができない。

(3)結論

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

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