Trademark Appeal Case
一般名称結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−14169(T2010−14169/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「うどん酒場」の文字を標準文字で表してなり、第43類「うどん及びアルコール飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成21年8月18日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、『うどん酒場』の文字を標準文字で書してなるものであるが、本願指定役務との関係からすれば、これよりは『うどんを提供しお酒を飲ませる店』程の意味合いを容易に理解・認識させるにすぎないものであるから、これを本願指定役務に使用しても、単にその役務の質(内容)、提供の場所を表示するにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを行ったところ、別掲1に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成23年2月21日付けで証拠調べの結果を通知した。
4 職権証拠調べに対する請求人の意見(要点)
証拠調べ通知において挙げられた新聞記事及びインターネット記事は、「うどん」及び「酒場」をバラバラのキーワードとして検索した結果ヒットしたものであり、このような「うどん」と「酒場」のバラバラでの普通の使用例をもって、「うどん酒場」というまとまりある商標の識別力を否定できるものでない。「うどん酒場」が使用されているのは2例のみであり、このような2例をもって、本願商標が本願指定役務の質、提供場所を示すとして、本願商標を自他役務識別力無しとすることはできない。
また、我が国で一般に使用されているのは、「うどん酒房」、「うどん酒庵」及び「うどん酒処」であり、「うどん酒場」は一般的に使用されていない。よって、需要者は、本願商標から「うどんを提供し酒を飲ませる店」の意味合いを直接的に看取することはなく、暗示的あるいは間接的に前記意味合いを抽象的に認識するにすぎないので、本願商標は本願出願人(請求人)特有の商標として十分に機能しているものである。
5 当審の判断
(1)本願商標は、上記1のとおり、「うどん酒場」の文字からなるところ、前記3で示した証拠調べ通知に記載のとおり、その構成中「うどん」の文字は、「麺類の一種。」を意味し、「酒場」の文字は、「酒を飲ませる店。」の意味をそれぞれ有する語(いずれも「広辞苑第6版」)として一般に親しまれているものであり、本願商標はこれらの語を結合してなるから、その指定役務との関係では、「うどんを提供し酒を飲ませる店」の意味を極めて容易に想起させるものと認められる。
また、「うどん」及び「酒場」の文字は、本願の指定役務の業界において使用され、さらに「うどん酒場」の文字についても、別掲2に示す原審で開示した証拠に加え、別掲1に示す当審で開示した証拠のとおり、本願の指定役務の業界において使用されているものである。
そうとすれば、本願商標は、「うどん酒場」の文字からなるにすぎないもので、これより「うどんを提供し酒を飲ませる店」の意味を極めて容易に理解、認識させるものであり、また、上記のとおり一般に使用されているものであるから、これをその指定役務「うどん及びアルコール飲料を主とする飲食物の提供」に使用しても、「うどんを提供し酒を飲ませる店」であるとの役務の質、提供の場所を表示するにすぎず、自他役務の識別標識としては認識し得ないというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するというのが相当である。
(2)なお、請求人は、「うどん」と「酒場」のバラバラでの普通の使用例をもって、「うどん酒場」というまとまりある商標の識別力を否定できるものでない。「うどん酒場」が使用されているのは2例のみであり、このような2例をもって、本願商標が本願指定役務の質、提供場所を示すとして、本願商標を自他役務識別力無しとすることはできない旨主張している。
しかしながら、本願商標は、「うどんを提供し酒を飲ませる店」の意味を極めて容易に理解、認識させるものであり、原審で開示した証拠でも「うどん酒場」の文字が使用され、本願商標が、自他役務の識別標識としての機能を有しないことは、前記認定のとおりである。
また、一般に使用されているのは、「うどん酒房」、「うどん酒庵」及び「うどん酒処」であり、「うどん酒場」は一般的に使用されていないから、本願商標は本願出願人(請求人)特有の商標として十分に機能しているものである旨主張している。
確かに、請求人が原審で提出した資料5においては「うどん酒房」、「うどん酒庵」及び「うどん酒処」の各文字が打ち出されている。しかしながら、「うどん酒場」の文字についても使用されていることは前記のとおりである。また、各文字の構成中「酒房」「酒庵」及び「酒処」の各文字(語)は、業種を認識させるものであり、「うどん」の文字とこれら業種を結合した「うどん酒房」、「うどん酒庵」及び「うどん酒処」の各文字が使用されていることは一般的であるから、「酒場」の業種を結合した本願商標の「うどん酒場」についても自他役務の識別標識としての機能を有しないものである。
そうとすれば、請求人のいずれの主張も採用することはできない。
(3)したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべきではない。
よって、結論のとおり審決する。
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