Trademark Appeal Case
複合商標の要部と称呼・観念の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−24384(T2010−24384/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおり、四隅に丸味を帯びた四角形の輪郭線の中に、図形と白抜きで「ENERGY」の欧文字を表し、その下に「100」の数字を配してなる構成よりなり、第28類「運動用具,ゴルフのシャフト,テニスラケット,ラケット,釣り具,釣りざお,スキーストック,ビリヤード用具,キュー」を指定商品とし、平成22年2月8日に登録出願されたものである。
2 引用商標
(1)登録第1460336号商標(以下「引用商標1」という。)は、「エナジー」の片仮名を書してなり、昭和47年5月16日に登録出願、商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同56年4月30日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成13年12月19日に第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,メトロノーム,レコード」、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具」とする指定商品の書換登録がなされたものである。
なお、この商標権の存続期間の満了日は、同23年4月30日である。
(2)登録第2573833号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ENERGY」の欧文字を書してなり、平成2年5月7日に登録出願、商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年9月30日に設定登録され、その後、同15年8月5日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、同16年9月22日に第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「運動用具」とする指定商品の書換登録がなされたものであり、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標と引用商標2との類否について判断する。
本願商標は、上記1のとおり、四隅に丸味を帯びた四角形状の輪郭線の中に、図形と白抜きで「ENERGY」の欧文字を表し、その下に「100」の数字を配してなるものである。
そして、「ENERGY」の文字は、「エネルギー」の意味を有する英語であって、一般によく知られている語である。
また、「100」の数字は、その構成上分離して見られるものであって、単に数字として理解されるものであり、たとえ、「ENERGY」の文字と「100」の数字が同じ輪郭線の中にあったとしても、格別に「ENERGY」の文字と「100」の数字が結びつき、何らかの意味合いを有するものとも認められない。
そうとすれば、本願商標の構成にあっては、自他商品の識別標識として機能する部分は、中央に顕著に表された「ENERGY」の文字にあるというべきであるから、本願商標に接する需要者は、当該「ENERGY」の文字に注目し、これより生ずる「エナジー」及び「エネルギー」の称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないものというべきである。
してみれば、本願商標は、該「ENERGY」の文字に相応して「エナジー」及び「エネルギー」の称呼を生じ、「エネルギー」の観念を生じるものである。
他方、引用商標2は、「ENERGY」の欧文字を書してなるものであるところ、これよりは、上記と同様に、その構成文字に相応して「エナジー」及び「エネルギー」の称呼を生じ、「エネルギー」の観念を生じるものである。
そこで、本願商標と引用商標2を比較するに、外観においては、両者は、その構成において相違するものの、本願商標の称呼を生ずる「ENERGY」の文字部分と引用商標の「ENERGY」の文字は、ともに同一の欧文字であるから、外観上その要部となる文字部分において近似しているものである。
そして、称呼及び観念においては、両者は、「エナジー」及び「エネルギー」の称呼並びに「エネルギー」の観念を共通にするものであるから、互いに相紛らわしいものであるといわざるを得ない。
してみれば、本願商標と引用商標2は、前記のとおり、称呼上及び観念上類似していること、外観上も「ENERGY」の文字部分において近似していることから、全体として類似する商標というべきであり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものと認められる。
なお、請求人は、「本願商標中の『ENERGY』は『エネルギー、活力』等を意味する語であって、『100』の数字は、単なる数値の意味だけではなく、“100%”“百点満点”等というような最高値の意味を有し、他の語と結びついて用いられることも少なくないから、観念上も、『ENERGY』と『100』とに軽重の差を特に見出すことはできず、これらが結びついた本願商標は“活力が最高値”“卓越したエネルギー”“100%のエネルギー”等の観念を生じる。」旨主張している。
しかしながら、本願商標における「100」の数字は、上記したとおり、単に数字として理解されるものであって、仮に、「ENERGY」の文字と結びついたとしても、「100%」「百点満点」等というような最高値を意味するとの見解は、請求人独自のものであって、首肯できるものではない。また、本願商標から直ちに「活力が最高値」「卓越したエネルギー」「100%のエネルギー」等の観念は生じないというべきであるから、請求人の前記主張は、採用することができない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。