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Trademark Appeal Case

要部認定と商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−320(T2011−320/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、別掲に示す構成からなり、第30類「べんとう」を指定商品として、平成21年7月31日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第4884861号商標(以下「引用商標」という。)は、「京葉シティーサービスのまごころ弁当」の文字を標準文字で表示してなり、平成16年10月21日に登録出願、第30類「べんとう,持ち帰り用調理済みべんとう,和・洋または中華弁当」を指定商品として、同17年8月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、別掲に示すとおり、両手で差し出された、茶色の濃淡で彩色された箱状の図形(ベージュとピンクで彩色されたハート状図形を含む。)を背景に、白色で縁取りした「まごころ」と「弁当」の文字を上下二段に大きく顕著に配し、さらに、当該図形の右下に、極めて小さく「健康まごころ弁当」の文字を書した構成からなるものである。

そして、その構成中、上下二段に書した「まごころ」と「弁当」の文字部分(以下「まごころ弁当」という。)は、他の文字と比較して、圧倒的な大きさで顕著に表され、かつ、同書・同大で外観上まとまりよく一体的に看取し得るところからすれば、該文字自体で、看者の注意を惹き、かつ、独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るものである。

そうとすると、本願商標は、その構成中、「健康まごころ弁当」の文字部分に相応して「ケンコウマゴコロベントウ」の称呼を生ずるほか、「まごころ弁当」の文字部分に相応して「マゴコロベントウ」の称呼及び「まごころ印の(真心のこもった)弁当」の観念をも生ずるというべきである。

他方、引用商標は、「京葉シティーサービスのまごころ弁当」の文字からなるものであるところ、当該文字は、「京葉シティーサービス」と「まごころ弁当」の文字とを、所有、所属等を表す際、一般的に使用される格助詞「の」を介して連綴したものと容易に認識されるものである。

してみれば、「京葉シティーサービス」が出所を表示し、そして、「まごころ弁当」が商品「べんとう(弁当)」についての「まごころ弁当」という個別商標を表示する文字として認識されるものであるから、全体として「京葉シティーサービスの取り扱い(出所)に係る『まごころ印の(真心のこもった)弁当』」程の意味合いを生ずるものであり、また、その構成文字全体から生ずる「ケイヨーシティーサービスノマゴコロベントウ」の称呼は、極めて冗長なものである。

さらにまた、引用商標の構成文字全体を常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとするべき特段の事情も認められないものである。

してみると、引用商標は、構成文字中の一部を捉え称呼する場合もあると判断するのが相当であり、簡易迅速を旨とする取引の実際において、引用商標に接する取引者、需要者は、その構成中、後半部の、独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得る「まごころ弁当」の文字部分に強く印象を留め、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。

そうしてみると、引用商標は、構成文字全体に相応して「ケイヨーシティーサービスノマゴコロベントウ」の称呼のほか、「まごころ弁当」の文字部分に相応して「マゴコロベントウ」の称呼及び「まごころ印の(真心のこもった)弁当」の観念をも生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、その外観が全体としては異なるものの、両商標の要部である「まごころ弁当」の文字部分は、その構成文字の綴りを同じくするところからすれば、両商標は、外観上においても近似した印象を与えるというべきである。

また、上記したとおり、本願商標と引用商標とは、「マゴコロベントウ」の称呼及び「まごころ印の(真心のこもった)弁当」の観念を共通にするものである。

そして、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一または類似するものである。

したがって、本願商標と引用商標とは、称呼、観念を共通にし、また、外観上においても近似した印象を与える類似の商標であるから、本願商標をその指定商品に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあると認められる。

2 請求人の主張について

請求人は、「引用商標は、その構成文字全体が、外観上まとまりよく一体的に表されていて、『京葉シティーサービスを出所とする真心のこもった弁当』という程の意味合いを生ずる一連一体の商標というべきであって、その構成文字全体に相応して、『ケイヨーシティーサービスノマゴコロベントー』のみの一連の称呼を生ずる」旨主張する。

しかしながら、引用商標は、その構成中「京葉シティーサービス」が出所を表示し、そして、「まごころ弁当」が商品「べんとう(弁当)」についての個別商標を表示する文字として認識されるものであるから、「まごころ弁当」の文字部分のみで、自他商品識別標識としての機能を十分に果たし得ること、その構成文字全体から生ずる称呼が、極めて冗長であること等からすれば、引用商標が常に不可分一体のものとしてのみ把握、認識されるものとは言い得ないものであることは、上記1のとおりである。

したがって、引用商標が一連一体の商標であることを前提とする請求人の係る主張は、その前提において失当である。

また、請求人は、過去の審決例等を挙げて本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、該審決例は、商標の構成、指定商品等において本願とは事案を異にするものであり、それらの審決例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切とはいえないことから、請求人の係る主張も採用することができない。

その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。

3 まとめ

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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