Trademark Appeal Case
数字商標の識別力と使用による識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−650014(T2009−650014/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「308」の数字を横書きしてなり、第12類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2007(平成19)年2月16日に国際登録出願(事後指定)されたものである。
その後、指定商品については、当審における2009(平成21)年4月8日付けで国際登録簿に記録された限定の通報があった結果、最終的に、第12類「Land vehicles.」と限定されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『308』の数字よりなるところ、数字は、商品の品番、規格等を表示する記号又は符号として類型的に使用されるものであるから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。
また、本願商標がその指定商品に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識するに至ったものとは認めることができないから、同法第3条第2項の要件を具備しない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審の判断
1 商標法第3条第1項第5号について
本願商標は、「308」の数字を横書きで普通に用いられる方法で表してなるところ、数字は、それ自体極めて簡単な構成の標章であって、かつ、本願の指定商品である「Land vehicles.(当審仮訳 陸上の乗物)」に含まれる自動車関連商品分野においては、一定タイプの種類又は一定容量・範囲のエンジン排気量に係る商品又はその規格・型式等を表示するものとして、一般的に採択、使用されているものであり、また、日常的に使用されているものである。
そうすると、数字のみからなる本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する
2 商標法第3条第2項について
請求人は、本願商標が、商品「Automobaile(当審仮訳 自動車)」に使用をされた結果、商標法第3条第2項の要件を具備するに至ったものである旨主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし同第48号証を提出するとともに、当審において、商品を「Land vehicles(当審仮訳 陸上の乗物)」に限定している。
そこで検討するに、請求人の提出に係る証拠によれば、請求人は、商品「Automobile(当審仮訳 自動車)」(使用商品)のリア部分に本願商標とほぼ同一の書体からなる「308」の数字を表示し使用していることが認められる。
しかしながら、そのリア部分には、「308」の数字のほか「PEUGOT」の文字及び「二本足で経つライオンと思しき動物」の図形(以下、「ロゴマーク」という。)が表示されている。
また、請求人の提出に係る証拠のうち、雑誌、新聞における使用商品の広告宣伝や紹介記事の多くには、「308」の数字のほかに、「プジョー」、「PEUGOT」等の文字、又は「ロゴマーク」が表示され、使用商品がプジョー(PEUGOT)の308として、広告宣伝や商品紹介されていることが認められる。
さらに、これら雑誌、新聞の記事によれば、使用商品(自動車)の日本における発売開始日は2008(平成20)年6月2日と推認され、その使用期間はわずか2年6ヶ月程度と認められ、その他、請求人からは、使用商品についての生産、販売数量等の具体的数値等の提出はなく、また、広告宣伝についても、雑誌、新聞の抜粋記事の提出はあるものの、宣伝方法、回数等の具体的な内容、数値等の提出はない。
してみれば、請求人の提出に係る証拠によっては、本願商標「308」が、それ自体単独で商品識別標識としての機能を発揮しているとは認められず、結局、本願商標が使用をされた結果、需要者が請求人の業務に係る商品「自動車」であることを認識するに至った商標であるということはできない。
さらに、商品についてみると、本願商標の指定商品は、「Land vehicles(当審仮訳 陸上の乗物)」であるところ、本願商標を「Automobile(当審仮訳 自動車)」以外の商品に使用している具体的証拠の提出はない。
したがって、本願商標は、使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識するに至ったものではないから、商標法第3条第2項の要件を具備しない。
3 請求人の主張
請求人は、審尋に対する回答書において「本願の限定後の指定商品である『Land vehicles』と『Automobile』は同一の商品を指称する。」旨述べているが、「Landvehicle(s)」の表示、すなわち、陸上の乗り物は、自動車のほか、鉄道車両、二輪自動車・自転車等の陸上の移動用の装置の全てを含むものであることは明らかであるから、「Land vehicles」と「Automobile」が同一の商品であるとする請求人の主張は的を得たものではなく、到底採用することはできない。
4 まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当し、かつ、同法第3条第2項の要件を具備していないとして、本願を拒絶した原審の判断は妥当であるから、原査定を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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