Trademark Appeal Case
キャストパーシャルの普通名称性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900304(T2010−900304/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5340041号商標(以下「本件商標」という。)は、「キャストパーシャル」の片仮名を標準文字で表してなり、平成22年3月11日に登録出願され、第41類「歯科医療に関する知識の教授,学会・セミナー・シンポジウム・会議・会合・講演会・講習会・研修会・討論会の企画・運営又は開催及びこれに関する情報の提供」を指定役務として、平成22年7月2日に登録査定、同月23日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)登録異議申立人「有限会社 インターグローブ 」(以下「申立人1」という。)は、要旨以下のとおり述べ、その証拠として参考資料1ないし5を提出した。
本件商標は、歯科業界では「部分義歯の一部が金属で作られた入れ歯」という意味の日本語の学術用語であること、及び、物品の固有名詞、普通名称として使用されているものであるから、商標法第3条第1項1号に規定されている「普通名称を普通に用いられる方法で表示する商標」であり、申立人1が歯科業界の顧客の技術の向上のために行っているに実習会で長年にわたり使用している慣用商標であるから同項第2号の規定に該当する。したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
(2)登録異議申立人「キャストパーシャル研究会」は、要旨以下のとおり述べ、その証拠として甲第1号証ないし甲第52号証(枝番を含む。)を提出した。
本件商標は、義歯技工における専門用語で、鋳造して製作される金属床を使用した部分用義歯を指す「キャストパーシャルデンチャー」の省略形として用いられている。歯科技工を中心として歯科医療の分野に従事する者であれば当然に誰もが知っている語となっていることから、「キャストパーシャル」といえば、直ちに「鋳造して制作される金属製の部分用義歯」と認識され、普通名称として使用されている。したがって、本件商標を、その指定役務に使用しても、これに接する需要者及び取引者は、「キャストパーシャルに関する知識の教授,キャストパーシャルに関する学会・セミナー・シンポジウム・会議・会合・講演会・講習会・研修会・討論会の企画・運営又は開催及びこれに関する情報の提供」という程度の役務の内容を認識するにとどまり、役務の内容及び質を端的に表示したにすぎないものであり、自他役務の識別機能を果たし得ないものといわざるを得ないものであるから、本件商標は、その指定役務中上記役務について、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記以外の役務に使用した場合には、役務の内容及び質について誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当するものである。したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する商標であるから、同法第43条の2第1号によりその登録は取り消されるべきである。
3 本件商標の取消理由
当審において、商標権者に対して平成23年5月9日付けで通知した取消理由は、別掲のとおりである。
4 商標権者の意見
本件商標について、前記3の取消理由を通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は何ら意見を述べるところがない。
5 当審の判断
本件商標についてした上記3の取消理由は妥当であって、その登録は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものといわざるを得ない。
したがって、本件商標の登録は、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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