1 本願商標
本願商標は、「魚沼の家」の文字を標準文字で表してなり、第37類「建設工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備,家具の修理,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き」を指定役務として、平成19年12月19日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『(新潟県の)魚沼市にある家』の意を表示する『魚沼の家』の文字を標準文字で書してなるところ、家づくりにあたっては、その地方産の木材等の建材を使用したり、その地域の風土や環境を考慮した設計をすること等が行われていることからすると、本願商標よりは『魚沼産の建材を使用して建てられた家、あるいは、魚沼の風土や環境を考慮して設計された家』の意味合いを容易に認識させるものであり、これをその指定役務中『住宅の建築一式工事』に使用しても、単に役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「魚沼の家」の文字を標準文字で表してなるところ、これよりは、原審説示の意味合いを直ちに認識させるものとも言い難く、いまだ漠然とした意味合いを想起させるにとどまるというべきである。
そうとすると、本願の指定役務との関係において、特定の役務の質等を直接的かつ具体的に表示したものとは言い難いものである。
また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、「魚沼の家」の文字が、その役務の質等を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実を発見することができなかった。
してみれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、役務の質の誤認を生ずるおそれもないというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取り消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。