結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2011−6171(T2011−6171/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「心龍」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤」を指定商品として、平成22年5月25日に登録出願されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5326079号商標(以下「引用商標」という。)は、「神隆」の文字を標準文字で表してなり、平成21年5月26日登録出願、第5類「薬剤,医療用化学製剤,化学的製剤,医療用製剤,医薬用化学薬剤,医療用化学薬剤,人用薬剤及びワクチン,医療用栄養添加剤」及び第42類「医薬品・化学品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究並びにこれらに関する助言及び情報の提供」を指定商品及び指定役務として、同22年5月28日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
本願商標は、前記1のとおり、「心龍」の文字を書してなるものであるのに対し、引用商標は、前記2のとおり、「神隆」の文字を書してなるものであるから、両者は、外観において、明らかな差異を有するものである。
次に、称呼についてみると、両文字は、いずれも辞書等に熟語としての用例が見当たらないことからすれば、一般に用いられることのない造語であって、直ちに特定の読みを生ずることのないものであるところ、本願商標を構成する「心」の文字の音訓が「シン,こころ」であり、同じく、「龍」の文字の音訓が「リュウ,たつ」である(「大字源」初版、角川書店、1992年)ことからすると、これらの組合せからは「シンリュー」の称呼を生ずるというのが最も自然である。
他方、引用商標を構成する「神」の文字の音訓が「シン,ジン,かみ」であり、「隆」の文字の音が「リュウ」である(前出「大字源」)ことからすると、これらの組合せからは「シンリュー」又は「ジンリュー」の称呼を生ずるというのが自然である。
してみれば、両商標は、「シンリュー」の称呼を共通にする場合があるものといえる。
さらに、観念についてみると、本願商標と引用商標とは、上記のとおり、いずれも造語と認められることから、直ちに特定の意味を生ずるとまではいい難いものの、漢字は、一般に一つ一つが特定の意味を表す表意文字であることからすれば、「心龍」及び「神隆」の各語が辞書等に掲載されていないとしても、これに接する看者をして、各語を構成する漢字ごとの意味をもって、その全体の意味を推し量ることも少なくないというのが相当である。
そうすると、本願商標を構成する「心」及び「龍」の字義が、各々、「心臓。こころ。しん。」及び「たつ。りゅう。古代の伝説上の、霊妙な力を備えた動物。」等である(前出「大字源」)のに対し、引用商標を構成する「神」及び「隆」の字義が、各々、「かみ。たましい。きわめて尊いものや、優れたことをいうことば。」及び「なかだか、たかい、身分・位の高い存在、とうとぶ。さかん。」等であって(前出「大字源」)、いずれも常用漢字として、一般に知られていることからすれば、本願商標又は引用商標に接する取引者、需要者は、各漢字の組合せに相応して、本願商標からは「『心』の『龍』」程の意味合いを認識するのに対し、引用商標からは「『神』の『さかんなこと』」程の意味合いを認識するというのが相当である。
そうとすると、両商標は、観念上明らかな差異を有し、相紛れるおそれはないというべきである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、たとえ「シンリュー」の称呼を共通にする場合があるとしても、その外観及び観念においては、互いに紛れるおそれのないほどに明らかな差異を有するものであって、両商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれはないというべきであるから、本願商標と引用商標は、非類似の商標とみるのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。