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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「結合語の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2010−20950(T2010−20950/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2010−20950(T2010−20950/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
結合語の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2010−20950(T2010−20950/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合語の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「オーラルケアトリートメント」及び「ORAL CARE TREATMENT」の文字を2段に書してなり、第3類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年9月4日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同22年9月17日付け手続補正書によって、第3類「歯磨き」及び第44類「あん摩・マッサージ及び指圧,医業,健康診断,歯科医業,調剤,医療情報の提供,栄養の指導,介護,医療用機械器具の貸与」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『オーラルケアトリートメント』、『ORAL CARE TREATMENT』の文字を書してなるところ、『オーラルケア』、『ORAL CARE』の文字は、『口腔内の手入れ』を、『トリートメント』、『TREATMENT』の文字は、『処置、治療』を意味する語として使用されており、『オーラルケアトリートメント』及び『ORAL CARE TREATMENT』の文字全体としては、『口腔内の手入れ、治療』程度の意味合いを認識させるものであるから、これをその指定商品・指定役務中、例えば、『口腔内用化粧品,歯磨き、歯科医業』に使用しても、前記意味合いを表示したものと認識させるに止まり、単に、商品の品質・役務の質を表示するにすぎず、自他商品・自他役務の識別標識として機能し得ないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審においてした証拠調べ

当審において、職権に基づく証拠調べをした結果、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当すべきものとする新たな証拠を発見したので、別掲のとおり、請求人に対し、平成23年6月6日付け証拠調べ通知書によってこれを開示し、意見を求めた。

第4 証拠調べに対する請求人の意見の要点

証拠調べにより示された証拠には、本願商標の「オーラルケアトリートメント」及び「ORAL CARE TREATMENT」の文字を2段に横書きした一連の文字からなる標章については記載がなく、その構成要素である「オーラルケア/ORAL CARE」及び「トリートメント/TREATMENT」の各文字が別々に存在し、その各文字に対応して本願商標の指定商品及び指定役務に関連する記載があるにすぎない。

そして、前記「オーラルケア/ORAL CARE」及び「トリートメント/TREATMENT」は、本願商標の指定商品及び指定役務にのみ関連した意味として限定解釈される必然性がある周知な文字ではなく、むしろ他の意味として解釈されることの方が一般的である広範囲に使用されている文字であり、それらを結び付けて本願商標の一連の文字とする根拠はない。

本願商標は、その構成態様から一連一体のものとして認識されるべきものであり、本願商標の構成要素の一部の文字のみを抽出して、出所識別標識として機能するか否かを判断する根拠はなく、その指定商品及び指定役務との関係において、自他識別機能を具備しているものである。

第5 当審の判断

1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について

本願商標は、「オーラルケアトリートメント」及び「ORAL CARE TREATMENT」の文字を2段に横書きしてなるところ、その構成中の欧文字部分の構成態様を併せみれば、これが「オーラル」及び「ORAL」、「ケア」及び「CARE」並びに「トリートメント」及び「TREATMENT」の各語の結合からなるものと容易に認識し得るものである。

そして、本願商標の構成中の「オーラル」及び「ORAL」の文字は、「口の」の意味を有する語であって、例えば、「オーラル‐コミュニケーション【oral communication】」や「オーラル‐メソッド【oral method】」のように、他の語の前に付いて熟語を形成し易いものであるところ、これに「手入れ。世話。」の意味を有する「ケア」及び「CARE」の文字を組み合わせてなる「オーラルケア」及び「ORAL CARE」の文字は、別掲の証拠調べ通知(以下「別掲」という。)の1に示すとおり、その全体をもって「歯や口腔の手入れ。」を意味する熟語として一般に知られているものである。

また、「トリートメント」及び「TREATMENT」の文字は、別掲の2に示すとおり、本願指定商品及び指定役務との関係においては、「処理、処置、治療」等を意味する語として一般に知られているものであり、とりわけ、歯科医業分野においては、「清掃・補修等の処置」の意味合いを有する語として、一般に使用されているといい得るものである。

してみれば、「オーラルケア」及び「トリートメント」並びに「ORAL CARE」及び「TREATMENT」の各語を結合して「オーラルケアトリートメント」及び「ORAL CARE TREATMENT」と2段に表してなる本願商標を、その指定商品又は指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その構成全体から容易に「歯や口腔の手入れ・処置」程の意味合いを看取、把握し、商品の用途、品質又は役務の質を表示してなるものと認識するにとどまるというのが相当であるから、本願商標をその指定商品及び指定役務中、上記意味合いに照応する商品又は役務に使用しても、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、上記商品又は役務以外の商品又は役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。

2 請求人の主張について

請求人は、証拠調べにより示された証拠には、本願商標中の「オーラルケアトリートメント」又は「ORAL CARE TREATMENT」の各文字部分が一連に使用されていることは記載されておらず、本願商標は、その構成態様から一連一体の造語標識として判断するべきものであって、対象とする商品・役務において自他識別機能を具備しているものである旨主張する。

しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである(東京高裁平成12年9月4日判決〔平成12年(行ケ)第76号〕参照)から、たとえ、「オーラルケアトリートメント」及び「ORAL CARE TREATMENT」の文字が、その指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、商品の品質又は役務の質を表示するものとして、実際に使用されている事実が存在しなくとも、本願商標が商品の品質又は役務の質を表示するものであると認定、判断することの妨げにはならない。

そして、本願商標を、その指定商品及び指定役務中、「歯や口腔の手入れ・処置」といった意味合いに照応する商品又は役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者が、これを単にその商品の品質等又は役務の質を表示するものとして認識することは、上記1のとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。

3 むすび

以上のとおり、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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