Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−29419(T2010−29419/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年6月11日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同22年1月6日付の手続補正書により、第25類「被服(「和服」を除く。)」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4104699号商標(以下「引用商標1」という。)は、「PREMIER」の欧文字を書してなり、平成6年12月27日登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」を指定商品として、同10年1月23日に設定登録され、その後、同20年1月22日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(2)登録第4679950号商標(以下「引用商標2」という。)は、「PREMIER」の欧文字を標準文字で表してなり、平成13年2月7日登録出願、第25類「被服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同15年6月6日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめて引用商標という。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は、別掲のとおり、「PREMIER」の欧文字と「ATSUGI」の欧文字とを二段に併記してなるところ、上段に書された「PREMIER」の欧文字は、下段に書された「ATSUGI」の欧文字とは、書体が相違し、上段の文字は下段の文字の略二倍の大きさで書されているものである。
しかして、両者は、その二段併記の構成、書体の相違及び文字の大きさの相違から視覚上、分離して看取されるものである。そして、「PREMIER」は、英語で「首相、首位の、主要な」の意味を有するものであるところ、本願の指定商品の分野における商品の品質を直ちに表示するものとも言い難い。また、「PREMIER」の語が、商品の誇称表示として使用される事例が散見されるとしても、いまだ本願の指定商品の分野一般において、商品の品質を表示するものとまでは認定することができないものというのが相当である。
そうとすれば、「PREMIER」の文字部分は、十分に自他商品の出所識別標識としての機能を果たすものである。
加えて、「PREMIER」の欧文字と「ATSUGI」の欧文字部分が結合されて一般に親しまれた熟語を形成する等、これらを常に不可分一体のものとして観察しなければならない特段の事情も認められない。
そうとすると、本願商標は、「PREMIER」の欧文字と「ATSUGI」の欧文字とが、分離して観察することが不自然といえるほどに密接に結びついたものということはできず、各々が、自他商品の識別標識として機能するものというべきである。
してみれば、本願商標に接した取引者・需要者は当該「PREMIER」の欧文字部分に着目し、これをもって取引に当たる場合も決して少なくないものというのが相当であるから、本願商標は、当該文字部分に相応した英語読みの「プレミア」の称呼及び「首相、首位の、主要な」の観念をも生ずるものと判断するのが相当である。
他方、引用商標は、上記2のとおりの構成よりなるところ、いずれも「PREMIER」の欧文字を横書きしてなるものであるから、本願商標中で自他商品の識別標識として機能する「PREMIER」の文字部分と同一の構成よりなるものである。しかして、引用商標は前記のとおりの構成文字に相応して英語読みの「プレミア」の称呼及び「首相、首位の、主要な」の観念を生ずるものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、全体の外観において差異を有する
としても、商品の出所識別標識として機能する「PREMIER」の文字部分を共通にするものであるから外観上も相当に近似した印象を与えるものであり、かつ、「プレミア」の称呼及び「首相、首位の、主要な」の観念を共通にする互いに相紛れるおそれのある類似の商標であるといわざるを得ない。
そして、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似のものである。
以上からすれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「PREMIER」の語は、本願の指定商品において、現在では、自他商品識別力のある商標の要部とはなり得ないから、引用商標との類否判断において、「PREMIER」の語の部分は考慮すべき部分ではない
と主張し、平成23年2月4日付け手続補足書により資料1ないし資料4を提出する。
しかしながら、請求人の挙げるインターネット上のショッピングサイトの写し(資料1ないし資料4)のように「プレミア」の片仮名が商品の表示に使用された事実が散見されるとしても、そのことから直ちに「PREMIER」の語が、商品の品質を誇称する語として一般的に使用されているとまで認めることはできない。
しかして、本件審決時において「PREMIER」の語が、本願の指定商品の分野において取引上一般に使用されていることを的確に認定するに足る事実も見当たらないことからすれば、「PREMIER」の語が自他商品の識別標識としての機能を果たすものではないと断定することはできない。
さらに、本願商標は前記(1)のとおり、上段に顕著に「PREMIER」の欧文字を表示したものであることをも踏まえると、本願商標に接した需要者は、当該文字をもって取引に資することも決して少なくないものというのが相当である。
そうとすれば、当該「PREMIER」の文字部分をもって引用商標と対比して、商標の類否を判断することも本件においては、適切なものというべきである。
したがって、請求人の主張を採用することはできない。
(3)まとめ
以上からすれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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