結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2010−890036(T2010−890036/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第5225082号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成19年6月29日に登録出願、第35類「経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,薬剤師の斡旋,衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第44類「調剤,医療情報の提供,栄養指導情報の提供,老人介護情報の提供」を指定役務として、同21年2月19日に登録査定がなされ、同年4月24日に設定登録されたものである。
本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして請求人が引用する登録商標は以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(以下、これらを一括していうときは「引用各商標」という。)
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。
〈請求の理由〉
本件商標は、「帽子を被った老人風の人物図」と、その帽子部分と左胸部分の双方に「DRUG」の英文字、「カプセルを模したような楕円状」の図形、「ELEVEN」の英文字を三段に横書きしてなる表記との組み合わせた構成からなる(以下「楕円図と英文字部分」という。)ところ、この「楕円図と英文字部分」は、英文字間には、楕円状の図形を挟むものであるが、かかる構成よりは、これら英文字より「ドラッグイレブン」の称呼が不自然なく生じるといえるものである。
このことは、本件商標の「楕円図と英文字部分」のみからなる登録第5298526号商標(甲第6号証、別掲3)に対する拒絶査定の理由からも明らかである(甲第7号証)。
なお、甲第6号証は、拒絶査定不服審判請求の後、登録されたものであるが、原査定にて引用された商標と非類似と判断されたものではなく、当該引用商標の商標権が、商標法第50条第1項の規定に基づく取消審判の請求により、登録を取消すべき旨の審決が確定し、本件商標の指定役務が当該引用商標の指定商品と類似しない役務となったため、拒絶の理由が解消したものである。よって、本件商標から、「ドラッグイレブン」の称呼が生じることは、疑う余地がない。
(1)引用商標1からは、「ドラッグイレブン」の称呼を生ずることは明らかであり、本件商標と引用商標1とは、共に「ドラッグイレブン」の称呼を生ずる称呼において類似の商標である。
(2)引用商標2ないし引用商標4の商標中の「アミノゼリー」(引用商標2)、「ダイエットゼリー」(引用商標3)、「エネルギーゼリー」(引用商標4)の部分は、商品の品質等を想起させる部分であるから、比較的自他商品識別機能の弱い部分とみることもでき、かつ、商標全体より生じる称呼が冗長であるため前半部分の「ドラッグイレブン」と後半部分とに分離して称呼されることもありえ、引用商標2ないし引用商標4からは、「ドラッグイレブン」のみの称呼も生じ得るものであるから、本件商標と引用商標2ないし引用商標4とは、共に「ドラッグイレブン」の称呼を生ずる称呼において類似の商標である。
このことからも、本件商標からは、引用各商標と同様に「ドラッグイレブン」の称呼を生じることが明白であるから、本件商標と引用各商標とは、その称呼において類似の商標である。
被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁し、その理由を要旨以下のように述べた。
(1)本件商標は、別掲1のとおり、一種漫画的な特徴ある図形からなり、その左胸及び角帽の正面には、小さいカプセル薬状の横長長円形を配し、該横長長円形を緑色と白色とに左右色分けし、緑色部分に白抜きのアラビア数字「1」を、かつ白色部分に緑色のアラビア数字「1」を同書同大に配した図柄がそれぞれ表示されているものであるから、緑色及び白色の横長長円形の図柄に表された「11」のアラビア数字から、「ジュウイチ」、「イチイチ」又は「イレブン」の称呼を生じ得るものである。
なお、緑色と白色とに色分けした横長長円形の図柄の上辺及び下辺には、何らかの極めて小さい文字又は図形が配されているが、その大きさ及び色の薄さから、それらが表示するところを、一般需要者又は取引者が通常の注意力をもって明確に看取することは、非常に困難である。
してみれば、本件商標に接する一般需要者、取引者は、顕著に表された大きな丸顔に白いカイゼル髭、禿げた頭に緑色角帽、白衣の特徴的な男性の図形部分及び「11」の数字に着目し、この漫画的な男性の図形部分及び「ジュウイチ」、「イチイチ」又は「イレブン」の称呼を記憶して取引に当たると考えるのが妥当である。他方、緑色及び白色の横長長円形の図柄の上辺及び下辺に表された文字又は図形は、極めて小さく表されていることから、むしろ大きな丸顔に白いカイゼル髭の男性の図形の一部分として認識され、その部分にのみ着目して取引に当たるとはいえないと見るのが自然である。また、この部分が独立して認識されると見るべき特段の事情は見当たらない。
(2)請求人は、この緑色及び白色の横長長円形の図柄の上辺及び下辺に配された表記を、「その帽子部分と左胸部分の双方に『DRUG』の英文字、『カプセルを模したような楕円状』の図形、『ELEVEN』の英文字を三段に横書きしてなる表記」、及び、「楕円状図形を挟んで『DRUG』と『ELEVEN』の英文字を上下に書してなり、これら英文字は同色(薄い赤色)で、かつ同じゴシック体風の文字で書されたもの」であると主張する。さらに、請求人は、「この『楕円図と英文字部分』は、・・・かかる構成よりは、これら英文字より『ドラッグイレブン』の称呼が不自然なく生じるといえるものである」と主張する。
仮に、この緑色及び白色の横長長円形の図柄の上辺及び下辺に「DRUG」及び「ELEVEN」の英文字が表されているとしても、それらは、極めて小さい文字で表されていることから、むしろ大きな丸顔に白いカイゼル髭の特徴的かつ漫画的な男性の図形の一部分として認識され、その部分にのみ着目して取り引きに当たるとは、いうことはできない。また、それらの文字部分が独立して認識されると見るべき特段の事情も見当たらない。
また、請求人は、上記「楕円図と英文字部分」が「ドラッグイレブン」の称呼を生じる理由として、「このことは、本件商標の『楕円図と英文字部分』のみからなる商標登録第5298526号の登録商標(甲第6号証)に対する拒絶査定の理由からも明らかである」と主張する。しかしながら、本件商標は、全体として甲第6号証の登録商標とは全く異なる構成からなるものであり、そのような異なる構成の登録商標の称呼がそのまま本件商標の称呼であるという請求人の主張は、合理性を欠くものといわざるを得ない。
(1)引用商標1は、その構成からして「ドラッグイレブン」の称呼、観念を生じるものである。
これに対し、本件商標は、大きな丸顔に白いカイゼル髭、禿げた頭に緑色角帽、白衣の特徴的な男性の図形部分からなる外観及び観念、並びに「ジュウイチ」、「イチイチ」又は「イレブン」の称呼を生じるものである。
したがって、両者は、上述したとおり構成上の差違があるから、その称呼、観念、外観のいずれからしても十分に区別し得る商標である。
また、本件審判請求書のいずれを見ても、引用商標1のいずれの指定商品が本件審判請求に係る指定役務と同一又は類似であるのか、何ら具体的な記載又は主張が見当たらず、このように具体性を欠いた請求人の主張は、合理性を欠くものであるといわざるを得ないし、これに対して本件商標権者は反論すらすることができない。
(2)引用商標2は、その構成からして「ドラッグイレブンアミノゼリー」又は「ドラッブイレブンアミノ」の称呼、観念を生じるものである。
請求人は、該引用商標中「アミノゼリー」の部分が商品の品質等を想起させることから、自体商品識別機能の弱い部分であり、かつ該引用商標全体より生じる称呼が冗長であるから、「ドラッグイレブン」のみの称呼を生じると主張する。しかし、該引用商標は、ゼリー状の加工食品を指定商品とするものであるが、「アミノゼリー」がゼリー状の加工食品において商品の品質等を表示するものとして普通に用いられているという事実は、少なくとも本件商標権者が知る限り認められない。
したがって、引用商標2は、「ドラッグイレブンアミノゼリー」又は「ドラッグイレブンアミノ」の称呼を生じるというべきである。また、これらの称呼は、比較的よどみなく一連に称呼し得るものであり、必ずしも冗長というべきものではない。
これに対し、本件商標は、特徴的な男性の図形部分からなる外観及び観念、並びに「ジュウイチ」、「イチイチ」又は「イレブン」の称呼を生じるものである。
このように両者は、構成上の差違があるから、その称呼、観念、外観のいずれからしても十分に区別し得る商標である。
また、本件審判請求書のいずれを見ても、引用商標2のいずれの指定商品が、本件審判請求に係る指定役務と同一又は類似であるのか、何ら具体的な記載又は主張が見当たらず、このように具体性を欠いた請求人の主張は、合理性を欠くものであるといわざるを得ないし、これに対して本件商標権者は、反論すらすることができない。
(3)引用商標3は、その構成からして「ドラッグイレブンダイエットゼリー」又は「ドラッグイレブンダイエット」の称呼、観念を生じるものである。
請求人は、該引用商標中「ダイエットゼリー」の部分が商品の品質等を想起させることから、自体商品識別機能の弱い部分であり、かつ該引用商標全体より生じる称呼が冗長であるから、「ドラッブイレブン」のみの称呼を生じると主張するが、該引用商標はゼリー伏の加工食品を指定商品とするものであるが、「ダイエットゼリー」がゼリー状の加工食品において商品の品質等を表示するものとして普通に用いられているという事実は、少なくとも本件商標権者が知る限り認められない。
したがって、引用商標3は、「ドラッグイレブンダイエットゼリー」又は「ドラッグイレブンダイエット」の称呼を生じるというべきである。また、これらの称呼は、比較的よどみなく一連に称呼し得るものであり、必ずしも冗長というべきものではない。
これに対し、本件商標は、特徴的な男性の図形部分からなる外観及び観念、並びに「ジュウイチ」、「イチイチ」又は「イレブン」の称呼を生じるものである。
このように両者は、構成上の差違があるから、その称呼、観念、外観のいずれからしても十分に区別し得る商標である。
また、本件審判請求書のいずれを見ても、引用商標3のいずれの指定商品が本件審判請求に係る指定役務と同一又は類似であるのか、何ら具体的な記載又は主張が見当たらず、このように具体性を欠いた請求人の主張は、合理性を欠くものであるといわざるを得ないし、これに対して本件商標権者は、反論すらすることができない。
(4)引用商標4は、その構成からして「ドラッグイレブンエネルギーゼリー」又は「ドラッグイレブンエネルギー」の称呼、観念を生じるものである。
請求人は、該引用商標中「エネルギーゼリー」の部分が商品の品質等を想起させることから、自体商品識別機能の弱い部分であり、かつ該引用商標全体より生じる称呼が冗長であるから、「ドラッグイレブン」のみの称呼を生じると主張する。しかし、「エネルギーゼリー」がゼリー状の、加工食品において商品の品質等を表示するものとして普通に用いられているという事実は、少なくとも本件商標権者が知る限り認められない。
したがって、引用商標4は、「ドラッグイレブンエネルギーゼリー」又は「ドラッグイレブンエネルギー」の称呼を生じるというべきである。また、これらの称呼は、比較的よどみなく一連に称呼し得るものであり、必ずしも冗長というべきものではない。
これに対し、本件商標は、特徴的な男性の図形部分からなる外観及び観念、並びに「ジュウイチ」、「イチイチ」又は「イレブン」の称呼を生じるものである。
このように、両者は、構成上の差違があるから、その称呼、観念、外観のいずれからしても十分に区別し得る商標である。
また、本件審判請求書のいずれを見ても、引用商標4のいずれの指定商品が本件審判請求に係る指定役務中と同一又は類似であるのか、何ら具体的な記載又は主張が見当たらず、このように具体性を欠いた請求人の主張は、合理性を欠くものであるといわざるを得ないし、これに対して本件商標権者は、反論すらすることができない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではなく、何ら無効理由を有するものではない。
(1)本件商標と引用各商標との類否
本件商標は、別掲1のとおり、「帽子を被った老人風の人物図」からなるところ、その人物の、帽子及び左胸部分には、「DRUG」の英文字、左右に数字の「1」を有するカプセル状の楕円図形及び「ELEVEN」の英文字を三段に結合した図を配してなるものであるところ、図形と文字から構成される商標においては、特定の称呼を生じさせない図形部分ではなく、読みやすい文字部分から生ずる称呼及び観念をもって取引に当たる場合も決して少なくないものである。
そこで、文字を含む人物の帽子と左胸に表された図形部分を見るに、白抜きおよび緑色で表された数字の「11」を内部に有するカプセル状の楕円形図形の上下に、同書体からなる赤色の「DRUG」及び「ELEVEN」の欧文字をバランスよく配してなるところ、該文字「DRUG」は「くすり、薬剤」等を、また、「ELEVEN」は「基数の11」を意味するものとして、それぞれ一般に親しまれた英語であることから、該文字部分からは「ドラッグイレブン」の称呼を生ずるものであり、また、両語は結合して熟語的な意味合いを生じるものとはいえないとしても、それぞれの語の持つ意味から「くすりの11番」程の意味合いを容易に想起させるものである。
他方、引用商標1は、「ドラッグイレブン」の文字よりなるものであるから、これよりは、「ドラッグイレブン」の称呼を生じ、本件商標と同様に、「くすりの11番」程の意味合いを想起させるものである。
また、引用商標2は「ドラッグイレブンアミノゼリー」、引用商標3は「ドラッグイレブンダイエットゼリー」及び引用商標4は「ドラッグイレブンエネルギーゼリー」の片仮名を標準文字で表してなるところ、それぞれの構成文字全体より生ずる称呼は、一連に称呼するにはやや冗長であるのみならず、引用商標2ないし4における構成後半の「アミノゼリー」、「ダイエットゼリー」及び「エネルギーゼリー」の文字部分は、それぞれ「アミノ酸を配合したゼリー」、「ダイエット用のゼリー」及び「エネルギー補給用のゼリー」程の意味合いを容易に想起させるものであり、該文字部分は、単に商品の原材料、機能、用途、品質等を表示したものと理解されるものであるから、自他商品の識別力の極めて弱い語として把握されるというのが相当である。
してみれば、引用商標2ないし4は、「ドラッグイレブン」の文字部分が自他商品の識別標識として認識され、独立して商取引に資されるものということができるから、当該文字に照応し、それぞれ「ドラッグイレブン」の称呼が生じ、また、「くすりの11番」程の意味合いを想起させるものである。
そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、外観において異なるところがあるとしても、その自他役務及び自他商品の識別標識として機能する文字部分から生ずる称呼「ドラッグイレブン」を共通にし、また、「くすりの11番」程の意味合いを同じくするものであるから、両者は互いに相紛れるおそれのある、類似の商標である。
(2)本件商標の指定役務と引用各商標の指定商品との類否
商標法上、「商品」と「役務」とは、互いに類似することがあるものとされている(商標法第2条第6項)ところ、役務と商品とが類似するかどうかに関しては、「役務又は商品についての出所の混同を招くおそれがあるかどうかを基準にして判断すべきであり、商品の製造・販売と役務の提供が同一事業者によって行われているのが一般的であるか、商品と役務の用途が一致するかどうか、商品の販売場所と役務の提供場所が一致するかどうか、需要者の範囲が一致するかどうかなどの事情を総合的に考慮した上で、個別具体的に判断するのが相当である。」(平成11年(ワ)第438号)と判示されており、また、商品とその商品の小売の類似性について争われた事件において、「『洋菓子』と、『洋菓子の小売』についてみるに、洋菓子は、製造と販売が同一事業者によって行われるのが一般的であるし、その用途(飲食)、販売・提供場所(店舗)、需要者の範囲(一般消費者)は、いずれも一致するといえる。そして、上記事情からすれば、洋菓子という商品に使用した標章と同一又はこれに類似する標章を、洋菓子の小売という役務に使用した場合、一般には、商品の出所と役務の提供者が同一であるとの印象を需要者に与え、出所の混同を招くおそれがあるといえることになる。」(平成22年(ワ)第4461号)と判示されている。
これを本件についてみるに、本件審判請求に係る指定役務は、第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」であるのに対し、引用商標1の指定商品は、別掲2のとおりであり、また、引用商標2ないし4の指定商品は「ゼリー状の食用油脂,ゼリー状の乳製品,ゼリー状の加工野菜及び加工果実,ゼリー状の豆乳,ゼリー状のカレー・シチュー又はスープのもと,野菜・果実・豆類・乳製品を主原料とするゼリー状の加工食品」である。
そして、前記本件の指定役務はいわゆる小売等役務と認められるところ、その小売等役務が取り扱う商品である「身の回り品,飲食料品,台所用品・清掃用具及び洗濯用具,薬剤及び医療補助品,化粧品・歯磨き及びせっけん類」は、全て引用各商標の指定商品と同一又は類似の商品である。
そうとすれば、本件審判請求に係る指定役務と引用各商標の指定商品とは、役務の提供と商品の製造・販売が同一事業者によって行われることが少なくなく、役務の提供場所と商品の販売場所を同一にし、さらに、需要者を共通にする類似の関係にあるといえるものである。
(3)以上のとおりであるから、本件商標は、引用各商標と類似し、その請求に係る指定役務と引用各商標に係る指定商品も類似すると認められるものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)被請求人は、「本件商標の左胸及び角帽の正面に表示された図柄の上下に配された図形は、その大きさ及び色の薄さから、それらが表示するところを、一般需要者又は取引者が通常の注意力をもって明確に看取することは、非常に困難である」旨主張するが、その構成部分が全体構成の中で小さいからといって商品の取引指標、すなわち、商標の要部となり得ないとはいい難く、また、登録商標の範囲は、願書に記載した商標に基づいて定めなければならない(商標法第27条)ところ、本件商標に係る願書に徴すれば、上記文字は判別できるものといえる。
(2)被請求人は、「『アミノゼリー』、『ダイエットゼリー』及び『エネルギーゼリー』がゼリー状の加工食品において商品の品質等を表示するものとして普通に用いられているという事実は、少なくとも本件商標権者が知る限り認められない」旨主張するが、「アミノ」、「ダイエット」、「エネルギー」及び「ゼリー」はいずれもよく知られた語であって、引用各商標に係る指定商品との関係においては、それぞれ「アミノ酸を配合したゼリー」、「ダイエット用のゼリー」及び「エネルギー補給用のゼリー」程の意味合いを容易に想起させるものであり、また、別掲4のとおり、例えばネット上において、当該文字がそれぞれの意味合いで実際に使用されているものであることからすれば、該文字部分は単に商品の原材料、機能、用途、品質等を表示したものと理解されるものである。
よって、被請求人の主張は、採用できない。
以上のとおり、本件商標は、その指定役務中、第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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